都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
2025年4月に見たい展覧会【タピオ・ヴィルカラ/蔦屋重三郎/エルヴィン・ヴルム】
東京は桜が満開を迎え、郊外も桜色に染まりはじめました。4月に気になる展覧会をリストアップしてみました。

展覧会
・『時代を映す錦絵ー浮世絵師が描いた幕末・明治ー』 国立歴史民俗博物館(3/25~5/6)
・『メキシコへのまなざし』 埼玉県立近代美術館(2/1~5/11)
・『桜 さくら SAKURA 2025』 山種美術館(3/8~5/11)
・『国宝・燕子花図と藤花図、夏秋渓流図 光琳・応挙・其一をめぐる3章』根津美術館(4/12~5/11)
・『学習院コレクション「華族文化 美の玉手箱」』 霞会館記念学習院ミュージアム(3/14~5/17)
・『戦後西ドイツのグラフィックデザイン モダニズム再発見』 東京都庭園美術館(3/8~5/18)
・『ブラチスラバからやってきた! 世界の絵本パレード』 千葉市美術館(3/22~5/18)
・『ライトアップ木島櫻谷II』 泉屋博古館東京(4/5~5/18)
・『没後80年 小原古邨 ―鳥たちの楽園』 太田記念美術館(4/3~5/25)
・『北斎×プロデューサーズ 蔦屋重三郎から現代まで』 すみだ北斎美術館(3/18~5/25)
・『相国寺展―金閣・銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史』 東京藝術大学大学美術館(3/29~5/25)
・『1975 甦る 新橋 松岡美術館』 松岡美術館(2/25~6/1)
・『イメージの魔術師 エロール・ル・カイン展』 八王子市夢美術館(4/5~6/1)
・『民具のミカタ博覧会――見つけて、みつめて、知恵の素』 国立民族学博物館(3/20~6/3)
・『マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート』 森美術館(2/13~6/8)
・『西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで』 国立西洋美術館(3/11~6/8)
・『美術館建築 ― アートと建築が包み合うとき』 茅ヶ崎市美術館(4/1~6/8)
・『妃たちのオーダーメイド セーヴル フランス宮廷の磁器』 渋谷区立松濤美術館(4/5~6/8)
・『特別展「古代DNA ―日本人のきた道―」』 国立科学博物館(3/15~6/15)
・『タピオ・ヴィルカラ 世界の果て』 東京ステーションギャラリー(4/5~6/15)
・『国宝の名刀と甲冑・武者絵』 三井記念美術館(4/12~6/15)
・『超 国宝―祈りのかがやき―』 奈良国立博物館(4/19~6/15)
・『特別展 日本、美のるつぼ―異文化交流の軌跡―』 京都国立博物館(4/19~6/15)
・『特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」』 東京国立博物館(4/22~6/15)
・『日本国宝展』 大阪市立美術館(4/25~6/15)
・『酒呑童子ビギンズ』 サントリー美術館(4/29~6/15)
・『アンゼルム・キーファー:ソラリス』 京都 二条城(3/31~6/22)
・『藤田嗣治 7つの情熱』 SOMPO美術館(4/12~6/22)
・『LOVE ファッション─私を着がえるとき』 東京オペラシティ アートギャラリー(4/16~6/22)
・『横尾忠則 連画の河』 世田谷美術館(4/26~6/22)
・『ゴジラ・THE・アート展』 森アーツセンターギャラリー(4/26~6/29)
・『どうぶつ展 わたしたちはだれ? どこへむかうの?』 PLAY! MUSEUM(4/16~7/6)
・『Reborn-いのちを織りなすアーティストたち-』 WHAT MUSEUM(4/26~7/6)
・『岡﨑乾二郎』 東京都現代美術館(4/29~7/21)
・『ヤノベケンジ 宇宙猫の秘密の島』 ハイパーミュージアム飯能(3/1~8/31)
・『Study:大阪関西国際芸術祭 2025』 大阪・関西万博会場内、大阪文化館・天保山ほか(4/12~10/13)
・『開館5周年記念展 ニュー・ユートピアーーわたしたちがつくる新しい生態系』 弘前れんが倉庫美術館(4/4~11/16)
・『エルヴィン・ヴルム 人のかたち』 十和田市現代美術館(4/12〜11/16)
ギャラリー
・『同伴分動態』 BUG(4/2~5/6)
・『アリ・バユアジ「海の音」』 ミヅマアートギャラリー(4/9〜5/7)
・『リチャード・タトル「San, Shi, Go」』 小山登美夫ギャラリー京橋(4/4〜5/17)
・『TDC 2025(TOKYO TYPE DIRECTORS CLUB EXHIBITION 2025)』 ギンザ・グラフィック・ギャラリー(4/4~5/17)
・『第18回 shiseido art egg すずえり(鈴木 英倫子) 展』 資生堂ギャラリー(4/16~5/18)
・『海と記号 Ocean and Signs』ポーラ ミュージアム アネックス(4/25〜6/8)
・『スペクトラム スペクトラム』 銀座メゾンエルメス(3/20~6/29)
・『名和 晃平「Sentient」』 SCAI THE BATHHOUSE(4/22~7/12)
まずはフィンランドのアーティスト、タピオ・ヴィルカラの日本初となる大規模個展です。東京ステーションギャラリーにて『タピオ・ヴィルカラ 世界の果て』が開かれます。

『タピオ・ヴィルカラ 世界の果て』@ 東京ステーションギャラリー(4/5~6/15)
1915年に生まれたタピオ・ヴィルカラは、大学卒業後に広告デザイナーとして活動をはじめると、1940年代後半から1950年代にかけてイッタラ社のデザインコンペ優勝やミラノ・トリエンナーレのグランプリ受賞によって脚光を浴び、ガラス、磁器、銀食器、宝飾品、照明、家具、グラフィックなどの幅広い分野で創作を行いました。
今回の展覧会ではプロダクトやオブジェなど約300点に加え、写真やドローイングの複写などを通し、ヴィルカラの全貌を明らかにします。スタイリッシュでかつ有機的なヴィルカラの作品が、れんが壁を特徴とするステーションギャラリーの空間にどう映えるのかにも注目が集まりそうです。
続いては大河ドラマ「べらぼう」でも話題の蔦重こと蔦屋重三郎の展覧会です。東京国立博物館にて『特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」』が開催されます。

『特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」』@東京国立博物館(4/22~6/15)
ここでは蔦重の全体像を多様な作品や資料で追いかけながら、彼がプロデュースした喜多川歌麿や東洲斎写楽といったスター浮世絵師の作品を紹介するもので、大河ドラマにて描かれた江戸の街を再現した展示も行われます。
最後はオーストリアのアーティスト、エルヴィン・ヴルムの国内の美術館としては初めての個展です。十和田市現代美術館にて『エルヴィン・ヴルム 人のかたち』が行われます。

『エルヴィン・ヴルム 人のかたち』@十和田市現代美術館(4/12~11/16)
1954年に生まれたヴルムは、石膏や金属などの伝統的な彫刻の素材だけでなく、写真や衣服、また絵画といったさまざま素材を用い、彫刻表現の概念を拡張すべく作品を制作してきました。国内では十和田に設置された、ぶくぶくと膨らんだ家や車の『ファット・ハウス』や『ファット・カー』の作品で知られています。

日本で唯一ヴルムの作品を常設展示する同館ならではのオリジナルな展示だけに、これを機会に十和田へと足を運ぶアートファンも少なくないかもしれません。
この春におすすめの各地の展覧会についてFIGARO.jpに寄稿しました。お出かけの参考にしていただければ幸いです。
「アートを求めて春の旅へ! 話題の展覧会から新オープンの美術館まで、各地で必見の展覧会5選。」 madameFIGARO_jp
それでは今月もどうぞよろしくお願いいたします。

展覧会
・『時代を映す錦絵ー浮世絵師が描いた幕末・明治ー』 国立歴史民俗博物館(3/25~5/6)
・『メキシコへのまなざし』 埼玉県立近代美術館(2/1~5/11)
・『桜 さくら SAKURA 2025』 山種美術館(3/8~5/11)
・『国宝・燕子花図と藤花図、夏秋渓流図 光琳・応挙・其一をめぐる3章』根津美術館(4/12~5/11)
・『学習院コレクション「華族文化 美の玉手箱」』 霞会館記念学習院ミュージアム(3/14~5/17)
・『戦後西ドイツのグラフィックデザイン モダニズム再発見』 東京都庭園美術館(3/8~5/18)
・『ブラチスラバからやってきた! 世界の絵本パレード』 千葉市美術館(3/22~5/18)
・『ライトアップ木島櫻谷II』 泉屋博古館東京(4/5~5/18)
・『没後80年 小原古邨 ―鳥たちの楽園』 太田記念美術館(4/3~5/25)
・『北斎×プロデューサーズ 蔦屋重三郎から現代まで』 すみだ北斎美術館(3/18~5/25)
・『相国寺展―金閣・銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史』 東京藝術大学大学美術館(3/29~5/25)
・『1975 甦る 新橋 松岡美術館』 松岡美術館(2/25~6/1)
・『イメージの魔術師 エロール・ル・カイン展』 八王子市夢美術館(4/5~6/1)
・『民具のミカタ博覧会――見つけて、みつめて、知恵の素』 国立民族学博物館(3/20~6/3)
・『マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート』 森美術館(2/13~6/8)
・『西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで』 国立西洋美術館(3/11~6/8)
・『美術館建築 ― アートと建築が包み合うとき』 茅ヶ崎市美術館(4/1~6/8)
・『妃たちのオーダーメイド セーヴル フランス宮廷の磁器』 渋谷区立松濤美術館(4/5~6/8)
・『特別展「古代DNA ―日本人のきた道―」』 国立科学博物館(3/15~6/15)
・『タピオ・ヴィルカラ 世界の果て』 東京ステーションギャラリー(4/5~6/15)
・『国宝の名刀と甲冑・武者絵』 三井記念美術館(4/12~6/15)
・『超 国宝―祈りのかがやき―』 奈良国立博物館(4/19~6/15)
・『特別展 日本、美のるつぼ―異文化交流の軌跡―』 京都国立博物館(4/19~6/15)
・『特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」』 東京国立博物館(4/22~6/15)
・『日本国宝展』 大阪市立美術館(4/25~6/15)
・『酒呑童子ビギンズ』 サントリー美術館(4/29~6/15)
・『アンゼルム・キーファー:ソラリス』 京都 二条城(3/31~6/22)
・『藤田嗣治 7つの情熱』 SOMPO美術館(4/12~6/22)
・『LOVE ファッション─私を着がえるとき』 東京オペラシティ アートギャラリー(4/16~6/22)
・『横尾忠則 連画の河』 世田谷美術館(4/26~6/22)
・『ゴジラ・THE・アート展』 森アーツセンターギャラリー(4/26~6/29)
・『どうぶつ展 わたしたちはだれ? どこへむかうの?』 PLAY! MUSEUM(4/16~7/6)
・『Reborn-いのちを織りなすアーティストたち-』 WHAT MUSEUM(4/26~7/6)
・『岡﨑乾二郎』 東京都現代美術館(4/29~7/21)
・『ヤノベケンジ 宇宙猫の秘密の島』 ハイパーミュージアム飯能(3/1~8/31)
・『Study:大阪関西国際芸術祭 2025』 大阪・関西万博会場内、大阪文化館・天保山ほか(4/12~10/13)
・『開館5周年記念展 ニュー・ユートピアーーわたしたちがつくる新しい生態系』 弘前れんが倉庫美術館(4/4~11/16)
・『エルヴィン・ヴルム 人のかたち』 十和田市現代美術館(4/12〜11/16)
ギャラリー
・『同伴分動態』 BUG(4/2~5/6)
・『アリ・バユアジ「海の音」』 ミヅマアートギャラリー(4/9〜5/7)
・『リチャード・タトル「San, Shi, Go」』 小山登美夫ギャラリー京橋(4/4〜5/17)
・『TDC 2025(TOKYO TYPE DIRECTORS CLUB EXHIBITION 2025)』 ギンザ・グラフィック・ギャラリー(4/4~5/17)
・『第18回 shiseido art egg すずえり(鈴木 英倫子) 展』 資生堂ギャラリー(4/16~5/18)
・『海と記号 Ocean and Signs』ポーラ ミュージアム アネックス(4/25〜6/8)
・『スペクトラム スペクトラム』 銀座メゾンエルメス(3/20~6/29)
・『名和 晃平「Sentient」』 SCAI THE BATHHOUSE(4/22~7/12)
まずはフィンランドのアーティスト、タピオ・ヴィルカラの日本初となる大規模個展です。東京ステーションギャラリーにて『タピオ・ヴィルカラ 世界の果て』が開かれます。

『タピオ・ヴィルカラ 世界の果て』@ 東京ステーションギャラリー(4/5~6/15)
1915年に生まれたタピオ・ヴィルカラは、大学卒業後に広告デザイナーとして活動をはじめると、1940年代後半から1950年代にかけてイッタラ社のデザインコンペ優勝やミラノ・トリエンナーレのグランプリ受賞によって脚光を浴び、ガラス、磁器、銀食器、宝飾品、照明、家具、グラフィックなどの幅広い分野で創作を行いました。
今回の展覧会ではプロダクトやオブジェなど約300点に加え、写真やドローイングの複写などを通し、ヴィルカラの全貌を明らかにします。スタイリッシュでかつ有機的なヴィルカラの作品が、れんが壁を特徴とするステーションギャラリーの空間にどう映えるのかにも注目が集まりそうです。
続いては大河ドラマ「べらぼう」でも話題の蔦重こと蔦屋重三郎の展覧会です。東京国立博物館にて『特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」』が開催されます。

『特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」』@東京国立博物館(4/22~6/15)
/#大河べらぼう 第13話をご覧のみなさま📣\4月22日から始まる #蔦重展 では、蔦重が関わった作品が多数展示されます!ドラマに登場した作品も👀‼4月は東博へぜひお出かけください✨チケット販売はこちら👇https://t.co/tC7j0hgymE
— 【公式】特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」/特別展「江戸🪭大奥」 (@tohaku_edo2025) March 30, 2025
ここでは蔦重の全体像を多様な作品や資料で追いかけながら、彼がプロデュースした喜多川歌麿や東洲斎写楽といったスター浮世絵師の作品を紹介するもので、大河ドラマにて描かれた江戸の街を再現した展示も行われます。
最後はオーストリアのアーティスト、エルヴィン・ヴルムの国内の美術館としては初めての個展です。十和田市現代美術館にて『エルヴィン・ヴルム 人のかたち』が行われます。

『エルヴィン・ヴルム 人のかたち』@十和田市現代美術館(4/12~11/16)
1954年に生まれたヴルムは、石膏や金属などの伝統的な彫刻の素材だけでなく、写真や衣服、また絵画といったさまざま素材を用い、彫刻表現の概念を拡張すべく作品を制作してきました。国内では十和田に設置された、ぶくぶくと膨らんだ家や車の『ファット・ハウス』や『ファット・カー』の作品で知られています。
アート広場にあるエルヴィン・ヴルム 《ファット・ハウス》は作品の中に入ると映像を観覧できます。もこもこ太ったファットハウスがいろいろと考えたり質問したりしている映像をぜひご覧ください。※作品↓https://t.co/NGngaCOKUV2025年春夏 企画展エルヴィン・ヴルム展https://t.co/F2Ub6iut4n pic.twitter.com/Q4kcX6YkSG
— 十和田市現代美術館 (@ArtsTowada) February 16, 2025

日本で唯一ヴルムの作品を常設展示する同館ならではのオリジナルな展示だけに、これを機会に十和田へと足を運ぶアートファンも少なくないかもしれません。
この春におすすめの各地の展覧会についてFIGARO.jpに寄稿しました。お出かけの参考にしていただければ幸いです。
「アートを求めて春の旅へ! 話題の展覧会から新オープンの美術館まで、各地で必見の展覧会5選。」 madameFIGARO_jp
アートを求めて春の旅へ! 話題の展覧会から新オープンの美術館まで、各地で必見の展覧会5選。 https://t.co/ealZxUUiCC
— madame FIGARO japon (@madameFIGARO_jp) March 10, 2025
それでは今月もどうぞよろしくお願いいたします。
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