都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「月の庭 深井隆展」 日本橋高島屋美術画廊X
高島屋東京店 美術画廊X(中央区日本橋2-4-1 6階)
「月の庭 深井隆展」
11/11-30

1951年に群馬県で生まれ、木や大理石などの彫刻で現代彫刻界をリードする作家の一人(会場冊子より一部引用。)、深井隆の制作を紹介します。日本橋高島屋美術画廊Xで開催中の「月の庭 深井隆展」へ行ってきました。
深井隆の経歴については東京芸大のWEBサイトをご参照下さい。
深井隆(教授-彫刻科)@東京芸大教員総覧
やや照明の落とされた同画廊の空間で寡黙に並んでいるのは、その何れもが「月の庭」と名付けられた大小様々な木製の馬の彫刻、数体でした。クスノキを素材に、やや平面を強調して彫り込まれた馬は重量感があり、それが時にトルソーとなって、地面に沈み込むように座り、また或は力強く両脚を前後に伸ばして駆け出しています。削り痕も荒々しい木材の支持体よりそのまま伸びた細い脚は、いつしかうっすらと青みを帯びた馬の身体へと連なっていきました。これらの比較的サイズの小さい作品は、まさに月明かりの下の空を駆ける馬のシルエットに他なりません。幻想的な空間を演出していました。

とは言え、私がさらに惹かれたのは、その馬の表面を覆う色の質感でした。絵具だけではなく、銅箔などを用いた巧みな色味は、木材を超えた独特の感触を引き出すことに成功しています。その青銅の輝きに今、長い時を経て出土した、例えばローマ時代の遺物を連想したのは私だけではないかもしれません。
今月末日、30日まで開催されています。
「月の庭 深井隆展」
11/11-30

1951年に群馬県で生まれ、木や大理石などの彫刻で現代彫刻界をリードする作家の一人(会場冊子より一部引用。)、深井隆の制作を紹介します。日本橋高島屋美術画廊Xで開催中の「月の庭 深井隆展」へ行ってきました。
深井隆の経歴については東京芸大のWEBサイトをご参照下さい。
深井隆(教授-彫刻科)@東京芸大教員総覧
やや照明の落とされた同画廊の空間で寡黙に並んでいるのは、その何れもが「月の庭」と名付けられた大小様々な木製の馬の彫刻、数体でした。クスノキを素材に、やや平面を強調して彫り込まれた馬は重量感があり、それが時にトルソーとなって、地面に沈み込むように座り、また或は力強く両脚を前後に伸ばして駆け出しています。削り痕も荒々しい木材の支持体よりそのまま伸びた細い脚は、いつしかうっすらと青みを帯びた馬の身体へと連なっていきました。これらの比較的サイズの小さい作品は、まさに月明かりの下の空を駆ける馬のシルエットに他なりません。幻想的な空間を演出していました。

とは言え、私がさらに惹かれたのは、その馬の表面を覆う色の質感でした。絵具だけではなく、銅箔などを用いた巧みな色味は、木材を超えた独特の感触を引き出すことに成功しています。その青銅の輝きに今、長い時を経て出土した、例えばローマ時代の遺物を連想したのは私だけではないかもしれません。
今月末日、30日まで開催されています。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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>青銅の展示も 素敵ですね。リュトン
ミホは常設も素晴らしいですよね。
リュトンは前に池袋のオリエント博物館で見た展示が印象的でした。
形も変わっているので目につきますよね。
雰囲気ありますね~。
馬の脚が細っこくて現実的じゃないけど、たしかに彩色が美しかったです。
馬を銀盤と合わせるセンスもよろしいと思いました。
>見てきました
会期がおしてますが間に合われて良かったです!
>馬の脚が細っこくて現実的じゃないけど、たしかに彩色が美しかった
彩色凝ってましたよね。
顔料だけではあの質感は出ないと思います。
一瞬、本当に青銅製かと錯覚したくらいです。