「絵画、それを愛と呼ぶことにしよう vol.7 増田佳江」 ギャラリーαM

ギャラリーαM
「絵画、それを愛と呼ぶことにしよう vol.7 増田佳江」 
2012/12/1-2013/1/12



ギャラリーαMで開催中の「絵画、それを愛と呼ぶことにしよう vol.7 増田佳江」へ行ってきました。

緑溢れるサンテラスに差し込む明るい日の光。遠目から眺めるとどこか印象派風。しかしながら細部へ目を凝らすと、抽象的ともとれるモザイク状のタッチが画面を支配していることが分かります。


「日時計」2012年 油彩・キャンバス

増田佳江の絵画の魅力を端的に言うと、この具象とも半具象ともつかぬ独特の風景。それでいて創造性にも満ちた多様なイメージにあります。

それでは具体例をあげていきましょう。


右:「ground」2012年 油彩・キャンバス

まず写真右、「ground」と名付けられた作品、何やら球体ともとれる図像が交錯し、不思議な紋様を描いていますが、実はこれはアメリカの農園を鳥瞰的に眺めた、ようはランドスケープ。

一見、抽象のように見えても、実は素材となる風景があったという事例です。

一方で初めにも挙げた「日時計」、実はメトロポリタン美術館のテラスを描いたものですが、本来は完全ガラス張りの天井にあえて植物を配したという、言わば理想風景。必ずしも実景ではありません。


「天気石」2012年 油彩・キャンバス

また青い球が画面を埋めた「天気石」も、その名の通り石にあたる光、その移ろいをイメージして描いたものだとか。

ランドスケープしかり、この石も同様、相当自由にスケール感をとっていることご分かります。


「夜のまえに」2012年 油彩・キャンバス

緑や青を基調にした美しい色遣いからして魅惑的ですが、こうした現実と架空を行き交うようなモチーフそのものも、また画家の大きな個性だと言えそうです。

2013年1月12日まで開催されています。

「絵画、それを愛と呼ぶことにしよう vol.7 増田佳江」 ギャラリーαM@gallery_alpham
会期:2012年12月1日(土)~2013年1月12日(土)
休廊:日・月・祝。年末年始(12/23-1/7)。
時間:11:00~19:00
住所:千代田区東神田1-2-11 アガタ竹澤ビルB1F
交通:都営新宿線馬喰横山駅A1出口より徒歩2分、JR総武快速線馬喰町駅西口2番出口より徒歩2分、日比谷線小伝馬町駅2、4番出口より徒歩6分。
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