「TWS-Emerging 池田衆/江口綾音/坂根輝美」 TWS本郷

トーキョーワンダーサイト本郷文京区本郷2-4-16
TWS-Emerging 153 池田衆 - trivial today, transient tomorrow/154 江口綾音 - フワ・モコ・サラサ・ラ/155 坂根輝美 - Schizophrenia」
1/8-1/30



トーキョーワンダーサイト本郷で開催中の「TWS-Emerging」最終回、池田衆、江口綾音、坂根輝美の各個展へ行ってきました。

作家プロフィールについてはTWS公式WEBサイトをご覧ください。

池田衆(1789~)、江口綾音(1985~)、坂根輝美(1978~)

なお池田衆については2009年のワンダーウォールで審査員長賞を受賞しています。また昨年の「URTRA」にてマキファインアーツからの出品もありました。


池田衆「a faint smell of memory」2009年 写真、コラージュ

さて今回もそれぞれ展示室を1つから2つ用い、三者三様の展示が繰り広げられていましたが、中でも美しいのは審査員長賞を受賞した池田衆の写真を用いたインスタレーションでした。

池田は自らの撮影した風景写真などをコラージュ、またカットアウトし、そこに余白を取り入れた上にて新たなイメージをモザイク状に写し出しています。とりわけ圧巻なのは桜をモチーフにした大作、「Withuot time blinking your eyes」でした。

横3メートル超、そして高さも1.5メートルほどに写された大振りのしだれ桜が、その独自の技法、つまりは切絵のように切り刻まれたイメージとして浮かび上がっています。足元を見やるとその残りの欠片がさながら桜の散った花びらのように広がっていました。

また正面から当てられた強い照明も効果的です。背景には色を失った桜が、モノクロームな一種の影絵として漂っていました。


坂根輝美「Schizophrenia」2009年 紙本彩色

猟奇的な人物イメージなどを写実的に描いた坂根輝美も魅力的です。飛び出した瞳と何やら不気味に爛れた白い仮面は、人間の心の闇の奥底に潜む根源的な魔性を表しているかのようでした。

30日まで開催されています。おすすめします。

*開廊日時:1/24以外無休。11:00~19:00
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