バッハ・コレギウム・ジャパン 第65回定期演奏会

バッハ・コレギウム・ジャパン 第65回定期演奏会
J.sバッハ 教会カンタータシリーズ ライプツィヒ時代1724年のカンタータ14

D.ブクステフーデ 「私たちから取り去ってください、主よ、まことの神よ」(BuxWV207) オルガン独奏:今井奈緒子
J.Sバッハ カンタータ第91番(BWV91)、第121番(BWV121)、第101番(BVW101)、第133番(BWV133)

指揮 鈴木雅明
ソプラノ 野々下由香里
カウンターテナー ロビン・ブレイズ
テノール ゲルト・テュルク
バス ペーター・コーイ
管弦楽・合唱 バッハ・コレギウム・ジャパン

2004/9/17 19:00 東京オペラシティコンサートホール 1階3列

こんにちは。前回の更新からかなり間隔が開いてしまいました・・・。

さて、先週のことですが、とても久しぶりにコンサートへ行ってきました。東京オペラシティでのバッハのカンタータで、演奏はお馴染みのバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)です。

私がBCJを聴くのは確かこれで3回目だったと思いますが、いつもその演奏を聴くたびに、何と言うのでしょうか、その演奏の精度の高さ、レベルの高さに驚かされます。この日のバッハもそれは同様でして、小気味良いリズミカルなテンポと、弦と管の美しい対比、それにソリストの方々の真摯な歌声・・・、そのようなものに魅了されました。

そんな中でも特に良かったのは、休憩後に演奏されたカンタータ第101番と第133番です。第101番の1曲目の「我らをこの世の災難からお守りください。」という合唱の力強さと、第133番の同じく1曲目の合唱「キリストの誕生-ようこそ、私の・・・。」の、歓喜の気持ちが伝わってくるような明るい響きはとても印象に残りましたし、バスのペーター・コーイの迫力ある歌声、それにカウンターテナーのロビン・ブレイズの艶やかな響きも心にとまりました。管弦楽もこの2曲はとても充実した演奏を聴かせてくれたと思います。

ところで、カンタータという作品は、当然のことながらキリスト教への信仰が前提になっていると思います。祈りの気持ちや宗教的な帰依の想いなどがあれば、より豊かにこれらの作品を自分の体の中に深くとり入れることが出来るのでしょう。ですが、この日BCJのバッハを聴くと、演奏にあまりそういった要素(宗教性)がなかったからなのか、それともバッハの音楽が普遍性を持つからなのか、その辺はよく分かりませんが、ともかくもそのような信仰心がなくとも、この音楽、そしてこの作品の内容(対訳を通してですが・・・。)が、とてもリアルに伝わってきたように思いました。

とある方にチケットを譲っていただいて、急遽聴きに行ったコンサートでしたが、陳腐な言葉で大変恐縮ですが、とても「素敵」なコンサートだったと思います。(ただ、1階の前列でしたので、響きが頭上を通り過ぎるような、オペラシティコンサートホール特有の感覚がしましたが・・・。主催者にもよりますが、ここのホールの前列は、S席でなくても良いような気がしますね。)
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