11月23日、札幌にて日本実務能力開発協会の交流会に参加させていただきました。年2回の交流会ですが前回5月は参加できず、1年ぶりの参加となりました。この日、僕にとってはこの冬一番の寒さで、初マフラー、初セーター、初手袋だったのですが、札幌の皆さんが口々に「今日は暖かいね、マフラーいらないくらい」とおっしゃるのにびっくりしました。
講師の上前拓也先生。毎回交流会は勉強会と懇親会の二部構成で行われますが、今回の勉強会テーマは、「交流分析と質問会」でした。「交流分析」は、アメリカの精神科医、エリック・バーンが1950年代後半に提唱した、人格と個人の成長と変化における体系的な心理療法の理論を言います。
バーンは、人間にはP(親)、A(大人)、C(子供)の3つの自我状態があると仮定しましたが、弟子のジョン・M・デュセイは、これを元にさらにCP(厳しい親)、NP(優しい親)、A(大人)、FC(自由な子供)、AC(従順な子供)の5つに分類し、「エゴグラム」という、これら5つの自我状態が放出する心的エネルギーの高さをグラフ化する方法を考案しました。エゴグラム診断はインターネット上でも手軽に行えますので、ご興味の方はやってみてください。
さて、勉強会ではこのエゴグラム診断を一人一人行い、まず自分の現在の自我状態の特徴と、その長所・短所、各自我状態の伸ばし方について確認しました。因みに僕は「合理的」と呼ばれるタイプでした(個人的には、後天的に身についた部分が強く表に出ている気がします)。
そして、それぞれ異なる自我状態の特徴を持つ人が、それぞれの特徴を活かしながら協働作業を行うとどのようなことになるのかを体験するため、ビジネス研修などでよく使われる、「ペーパータワー」というゲームを行いました。これは、道具を使わず、どれだけ高い紙のタワーを作ることができるかを競うゲームです。これを2度行いましたが、1回目よりも2回目の方がよりチームワークが高まった気がします。
勉強会の後半では、それぞれ異なるバックグラウンドを持つ受講者が日頃コーチングのスキルをどのように活かしているのか、あるいはどのような課題に突き当たっているのかなどをざっくばらんに話し合う、質問会が行われました。僕自身、頭では分かっていても、現実の行動となるとなかなかうまくいかないという日常を繰り返していますので、これは大変勉強になりました。
貴重な交流会ですから、必然的に質問は懇親会に移ってからも続きました。個人的には、お話の中で出てきた、観客や参加者が自分の体験したできごとを語り、それをその場ですぐにインプロとして演じる「プレイバック・シアター」と呼ばれる技法は、実際やるのは簡単ではないと思いますけれども、非常に興味深く感じました。
今回も本当に有意義な時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました!
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした