窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

体験!ビブリオバトル-第79回YMS

2017年01月12日 | YMS情報


  1月11日、mass×mass関内フューチャーセンターにて、2017年初となる第79回YMS(ヨコハマ・マネージャーズ・セミナー)を開催しました。

  今回の講師は株式会社有隣堂の市川紀子様。「初笑い!ビブリオバトル講習会~ビジネス交流編~」と題し、ビブリオバトルの体験講座を行いました。



  ビブリオバトルとは、立命館大学準教授の谷口忠大氏が考案した、「好きな本の紹介を通して、コミュニケーションを楽しむゲーム」の事で、「ビブリオバトル普及委員会」というものがあり、日本のみならず海外にも広がりを見せつつあるそうです。

  ルールはシンプルで、参加者が読んで面白かった本を持ち寄り、それぞれを5分間で発表。2~3分のディスカッションを経て、一番読みたいと思う本(プレゼンの巧拙ではなく)を投票で「チャンプ本」として選出するというゲームです。今回はYMS理事の中から代表として5名の皆さんに発表していただきました。

  発表のテーマは、お正月に因み「初」です。



  トップバッターは、山口さん。

推薦図書:『もっとも美しい数学-ゲーム理論』

  ノーベル経済学賞受賞の数学者で映画『ビューティフル・マインド』の主人公でもあるジョン・ナッシュの物語。ゲーム理論を発展させたナッシュですが、理論の創始者であるフォン・ノイマンとの天才同士の裏表が上手く描かれている作品だそうです。タイトルだけ見ると数学の本かと思ってしまうのですが、本文中に数式は一切出てこないとのこと。

  著者であるトム・ジークフリートは「サイエンス・ライター」と呼ばれる、科学を素人にも分かるように書き下す作家だそうです。日本でもこういう作家がもっと増えてほしいと山口さんはおっしゃっていました。テーマの「初」ということについて言えば、山口さんは今年新しい仕事に挑戦する予定とのことで、それもあってこの本を手に取ったとのことです。

もっとも美しい数学 ゲーム理論 (文春文庫)
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文藝春秋


ビューティフル・マインド [DVD]
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パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン




  二番目は茂野さん。

推薦図書:『エクサスケールの衝撃』

  まずテーマの「初」ということについて言えば、茂野さんにとってこの本は初めて読んだ「未来本」とのこと。即ち、同書はスーパーコンピュータの発達によって我々の未来がどう変わるかを描いた、未来予測本だということです。非常に分厚い一冊。

  その未来ですが、一言でいえば極めて楽観的な予測を立てているとのことです。例えば、コンピュータの発達により、エネルギーコストが下がる。エネルギーコストが下がることにより植物プラントのコストが下がり、食糧問題が解決、さらには藻の石油化により様々な製品コストが下がる。最終的には大半の労働が不要になるほか、「死」さえも乗り越えることができるのではないか、等々。

  茂野さん曰く、全面的に賛成はできないものの、テクノロジーが我々の生活を一変させる時代は、想像より近い未来なのではないかと感じたということです。

エクサスケールの衝撃
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PHP研究所




  三番手は竹田さん。

推薦図書:『大人の時間はなぜ短いのか』

  感覚的に我々の世代であれば恐らく誰もが感じているであろうテーマを実験心理学に基づく様々な検証を通じ、素人にも分かりやすく説明した本だそうです。新書なので読みやすそうです。「新年にはあれもやろう、これもやろうと思いを巡らすのに、つい目の前のことに忙殺されているうちに1年があっという間に過ぎてしまう。何故なんだろう?」という毎年訪れる年初の疑問が、竹田さんにとっての「初」ということです。

  さて、本当に大人の時間はなぜ短いのでしょう?同書によれば、人の時間感覚というのは、心理的な時計と物理的な時計の進み方のギャップ、つまりその人の感情状態や知覚に影響されているとのことです。例えば、ポジティブ感情の時、人は時間を早く感じ、ネガティブ感情の時、時間をゆっくりと感じるというように。これを実験的に説明しているところが興味深いですね。

  では、何故子供より大人がより時間を短く感じるのかということですが、これは加齢による代謝の低下が関係しているそうです。代謝が落ちると人は時間をゆっくりと知覚する、しかし実際の時間はそれよりも速く過ぎているので、結果として感覚としては「時間が早く過ぎた」ということになるようです。

  実は今回のビブリオバトルで「チャンプ本」に選ばれたのが、この本でした。それだけ皆さん共感するテーマだったのではないでしょうか?

大人の時間はなぜ短いのか (集英社新書)
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集英社




  四番手は渡邉さん。

推薦図書:『初秋』

  ロバート・パーカーによる小説。渡邉さんにとって、中学の時に読んだ初めての翻訳本だそうです(他にもいろいろな「初」がありました)。

  新しい価値観に揺れる1970年代に生きる昔気質の不器用な探偵が、ひょんなことから自閉症の子供を預かることになる。その子供と過ごす中で様々な葛藤に悩みながら、自身も成長し、時代を受け入れていく。そんなお話だそうです。

  渡邉さんはこの本を何度も読み、ご家族も読まれているそうです。渡邉家にとって大切な一冊なのかもしれません。変化しつつも「ありたい自分」も忘れずに生きること、そこに渡邉さんが大切にする価値観があるように感じました。

初秋 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)
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早川書房




  最後は、僕からの発表です。

推薦図書:『プロ野球の男たち-野村克也の目』

  選んだのは子供でも読める野球本(事実、僕の友人はこれを小学校二年生の時に読んだと言っていました)。36年も前の本なので既に絶版ですが、テーマの「初」は、1983年にプロ野球中継「初」の試みとして導入され、後に「野村スコープ」として有名になった、ストライクゾーンを9分割した配球解説。その原型が同書に掲載されています。

  内容については、以前このブログでご紹介していますので、そちらをご覧ください。

プロ野球の男たち―野村克也の目 (1982年)
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朝日新聞社




  やってみて感じたのは、5分という短い時間の中で本を読んだことのない人たちにも分かるように伝えることの難しさです。小学生の頃苦労した読書感想文を思い出しました。また、人それぞれ異なる興味・関心がある中で、新たな本との出会いばかりでなく、発表者の人柄や価値観が短時間で共有できる、優れたコミュニケーションツールだと感じました。



  節目となる第80回YMSは、2月8日(水)開催予定です。

過去のセミナーレポートはこちら。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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300万双ありがとうございます!-特殊紡績手袋「よみがえり」

2017年01月10日 | リサイクル軍手の世界

【左から、よみがえり・よみがぁ~る、レガロ】

  2009年6月に発売を開始し、以来ご好評いただいております「特殊紡績手袋 よみがえり」シリーズの累計販売数が、おかげさまで2016年12月時点で300万双を突破いたしました。


【300万双までの推移(クリックすると拡大します)】


【さまざまな「よみがえり」活動で活躍する「よみがえり」】

  「特殊紡績手袋 よみがえり」は古着を原料とし、特殊紡績によって製品化した手袋ですが、これまでに使用した古着は約143.5トン、Yシャツに換算すると約71万7千枚になります。再生糸の総延長は約156万9千㎞、これは地球39周分、地球から月までを2往復した距離に匹敵します。

  古着を原料とすることで新たな原料の投入を極力抑えた「よみがえり」は、ライフサイクルにおける環境負荷も低く、同数の純綿軍手を使用した場合と比べてのCO2発生抑制効果は約113トンと試算されます。

  環境に優しく、丈夫で洗って使える「よみがえり」は、発展途上国の貧困層支援や植林活動など文字通り、さまざまな「よみがえり」の場面において活躍しています。また、その売上の一部は、2012年よりフィリピンにおける貧困層女性の出産や児童教育の支援に充てられております。


【2010年:第1回「かながわリサイクル認定製品」認定】


【2010年:第14期「ヨコハマグッズ001」審査員特別賞受賞】


【2015年:「かながわ産業Navi大賞」エコ部門大賞受賞】


【2016年:「資源循環技術・システム表彰」産業環境管理協会会長賞受賞】

  これも偏に皆様の日頃のご愛顧の賜物と、社員一同深く感謝申し上げます。

  これからも「特殊紡績手袋 よみがえり」シリーズをどうぞよろしくお願い申し上げます。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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2016年12月アクセスランキング

2017年01月10日 | 人気記事ランキング


  新年会も終わり、いよいよ本格的に2017年が始動した気分です。近所の小学校では、冬休みを終えた児童たちが次々と登校していました。

  さて、2016年12月にアクセスの多かった記事、トップ10です。

  個別記事のトップは、2位に入ったYMS関連の記事。明日は新年最初の第79回YMSが行われます。

 12月はお世話になっている日本交渉協会関係の記事が多くランクインしたのが特徴でした。3位「あらためて「交渉とは何か」を考える-第29回(やわらぎ)燮会」、7位「第6回ネゴシエーション研究フォーラムに参加しました」、10位「交渉アナリスト2級通学ゼミ(第3回)」です。

 6位「南区環境事業推進委員研修会でお話させていただきました」は、リサイクルについて講演させていただいた記事。来月は中区でもお話させていただく予定です。

1 トップページ
2 横浜牛たんの名店、たん右衛門-第78回YMS
3 あらためて「交渉とは何か」を考える-第29回(やわらぎ)燮会
4 「上田和男さんバーテンダー歴50年を祝う会」に参加してきました
5 新年もよろしくお願いいたします!-丁酉はどんな年?
6 南区環境事業推進委員研修会でお話させていただきました
7 エコノミーとエコロジーの語源
7 第6回ネゴシエーション研究フォーラムに参加しました
9 大阪でかきづくし-池田・かき峰
10 交渉アナリスト2級通学ゼミ(第3回)

 このブログも10年目、本年もよろしくお願い申し上げます!

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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2017年新年会を開催しました

2017年01月08日 | リサイクル(しごと)の話


  1月7日、ホテル・キャメロットジャパンにて弊社新年会を開催いたしました。



  毎年、各営業所、工場持ち回りで開催される新年会。今年の担当幹事は九州営業所の仲間たちです。企画は担当幹事の裁量に委ねられており、実は僕も毎年どのような企画が上がってくるのか分かりません。



  毎年、最初にオープニングPVを流すのですが、今年は趣向を変え、昨年「平成28年度資源循環技術・システム表彰」で「産業環境管理協会会長賞」を受賞した「特殊紡績手袋 よみがえり」をご紹介する映像を上映しました。  

  続いて弊社代表取締役・社長の中野博恭より年頭のご挨拶。めまぐるしく変貌する世界情勢、誰もが先の見えない漠然とした不安感を感じている中、変化をチャンスと捉えていく弊社の決意を申し上げました。



  弊社代表取締役・会長の中野聰恭による乾杯で、2017年新年会が本格的に始まりました。



  2016年に入社した社員による、皆様へのご挨拶。



  最早弊社の新年会を代表する名物、2011年国際バーテンダー協会主催カクテル世界大会総合優勝、「Bar Noble」の山田高史さんによるカクテル・ブースも今年で7年目になります。昨年に続き、オリジナルカクテル「エコソフィー」(写真奥)と「With You」(写真手前)を作っていただきました。

  昨年はお弟子さんの清水さんが、フランス・パリで行われたモナンカップ世界大会で見事優勝されました。



  今年の余興は「大喜利」。簡単そうで結構難しいと思うのですが、各部門から選ばれた代表者たちが年末の忙しい中を縫って、色々と考えてきてくれました。



  さらには恒例のビンゴゲーム。個人的な話で恐縮ですが、毎年ビンゴは5個ぐらいリーチの山を築きます。ところが、今年はリーチ2つで上がることができました。こんなところも何か変化の予感がします。



  最後に窪田より締めのご挨拶。今年のネタ元は既に前回のブログに掲載した通りです。



  締めの音頭はもはや御馴染み、弊社独自の「ヨイヨイヨイショ!」です。改めてご説明しますと、これは弊社の創業事業である故繊維業において、数百キロにもなろうかという重い荷物を、人手による協働作業で担ぎ上げていた時代の掛け声が元となっております。

  そこには、先人の足跡に思いを致すと共に、困難をものともせず、共に力を合わせることで、家族、仲間、お取引先、そして地域社会に奉仕するという決意を込めております。



  今年も年初から大勢の皆様にお越しいただきました。お陰さまでナカノ株式会社、2017年も良いスタートを切ることができました。

  本年もどうぞよろしくお願い申し上げます!

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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