窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

上善は水の如し-The Jozen吟醸BAR

2018年09月27日 | ワイン・日本酒・ビール


  9月26日、銀座で開催された、日本酒「上善如水」で有名な白瀧酒造さんのイベント「The Jozen吟醸BAR」に参加してきました。



  白瀧酒造さんの日本酒5種類の試飲の他、酒粕などを活かした数々の化粧品の紹介などがありました。

  「上善如水」の歴史は比較的新しく、1991年の発売だそうです。その名の通り、当時の日本酒にはなかった「水のようなすっきりとした味わい」をウリに登場したそうです。もちろん、「上善如水」の銘柄は『老子』の有名な言葉「上善は水の如し」に由来すると思います。水は高きから低きに流れ、地形や器の形に逆らわず、しかも万物に恵みを与えることから、古代中国思想で最高の善の例えとしてよく使われます。例えば有名な『孫子』にも、

「積水を千仞の谿に決するが若きは形なり」(形篇)
「水の疾くして石を漂わすに至る者は勢なり」(勢篇)
「夫れ兵の形は水に象る。水の行くは、高きを避けて下きに趨く。兵の勝つは、実を避けて虚を撃つ。故に水は地に因りて行くを制し、兵は敵に因りて勝ちを制す」(虚実篇)

など、理想の軍のあり方を表す例えとして水が多用されています。水は、人間行動の理想を準えたものと言えるでしょう。




  閑話休題。今回試飲したのは、以下の5銘柄とカクテル(モヒート)です。

・上善如水 スパークリング
・上善如水 純米吟醸
・上善如水 純米吟醸 ひやおろし
・湊屋藤助 純米大吟醸
・上善如水 純米



  まず、ウェルカムドリンクでスパークリングを頂きましたが、乳酸飲料を思わせる芳醇な香りの甘口スパークリングで、非常に飲みやすかったです。何かこれを飲んでいるだけで肌がきれいになりそうな気がしてきます。

  次に、「上善如水 純米吟醸」。華やかな香りの後はまさに水の如きすっきりとした味わい。因みにチェイサーで仕込み水が供されていましたが、思いのほかミネラル感のある水でした。

  続いて赤い瓶がまさに秋を思わせる、「上善如水 純米吟醸 ひやおろし」。こちらは逆にしっかりとした米のうまみがあり、ぐっと厚みが増します。なお、試飲とは別にこの両者の飲み比べもありました。因みに、この季節になるとよく見かける「ひやおろし」ですが、出荷前の二度目の火入れ(加熱殺菌)をしないことから「冷や卸し」と呼ばれているのだそうです。日本酒本来の旨味を味わえるという特徴があるそうですが、まさにそんな感じです。

  「湊屋藤助 純米大吟醸」。白瀧酒造創業者、湊屋藤助の名前を冠したお酒。先ほどの「純米吟醸ひやおろし」よりすっきりと飲めるまとまりの良いお酒でした。

  さらに「上善如水 純米」。個人的には一番の好みでした。薄く黄色がかった色合い、どっしりとした米の旨味と甘みが感じられ、ほのかに柑橘系を思わせる香りがします。これだけはショットグラスに氷を入れたロックで供されたのですが、分かる気がします。これだけ力感に違いがあると、飲む順番もこれで良かったなと思います。



  最後は「上善如水 純米吟醸」をベースにしたモヒートを頂きました。すっきりとした味わいの「上善如水 純米吟醸」ですから、ペパーミントとの相性が良く、非常に良い香りがしました。新しい発見です。



  酒粕を使ったデザートもありました。



  途中の日本酒講座中で出てきた日本酒クイズに、幸運にもただ一人正解し、「上善如水 純米吟醸」と「上善如水 純米吟醸 ひやおろし」のセットを頂いてしまいました!



  銀座のど真ん中にもかかわらず、非常に良心的な会費。しかし盛りだくさんの内容で、楽しい時間を過ごさせていただきました。お誘いいただきありがとうございました!また、白瀧酒造の皆様もありがとうございました!

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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