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窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

ジャパンラグビーリーグワン2024-25プレーオフ決勝 東芝vsクボタ

2025年06月04日 | スポーツ観戦記


 6月1日、国立競技場にジャパンラグビーリーグワン2024-25プレーオフ決勝、東芝ブレイブルーパス東京vsクボタスピアーズ船橋・東京ベイの観戦に行ってきました。新しくなってからの国立競技場は初めてでしたが、予想以上に観戦しやすい作りになっていました。観衆は公式発表で51,009人。

 昨年劇的な逆転勝利でリーグワンを制した東芝。一方、昨年6位に沈んだクボタの決勝進出は2年ぶり。強力なフォワード陣を要するクボタ、攻守にバランスの取れたチームですが、あえて言うなら堅いディフェンスが持ち味の東芝。少々強引ですが、対照的なチーム同士の決勝となりました。



 試合は序盤から東芝の猛攻。タテに突っ込んでクボタのディフェンスラインを下げつつ、素早い球出しからフィールドを広く使った横展開で数的優位を作り、終始相手陣内でプレーします。東芝の早いテンポにクボタが翻弄されているようにも見えました。前半8分、相手陣ゴール前3mのところまで攻め込むと、杉山 優平選手からパスを受けた、先週の準決勝でも大活躍のリッチー・モウンガ選手が左隅に持ち込んでトライ。難しい角度のゴールは不成功に終わりましたが、東芝が先制。5vs0。



 一方、クボタは17分、相手陣ゴール左35~6m位のところでペナルティを獲得。バーナード・フォーリー選手がゴールを決め、5vs3。



 しかし、東芝も22分、相手陣ゴール正面、22mラインからモウンガ選手がペナルティ・ゴールを決め、再び5点差。



 クボタは32分、フォーリー選手が今度はゴール左ポストから40mほどあるペナルティ・ゴールを決め、8vs6。流れとしては東芝優位でしたが、点差はわずか2点で前半を折り返します。



 後半も開始早々から東芝は相手陣に深く切り込みます。2分、ワーナー・ディアンズ選手が渡来したかに見えましたが、デーヴィッド・ブルブリング選手が下から抱えてグラウンディングさせず。



 しかし8分、東芝はハーフウェイライン付近でのマイボールスクラムからパスを受けたモウンガ選手が20mくらい独走。さらに22mライン付近でパスを受けた森勇登選手が走り切ってトライ。



 モウンガ選手のゴールも決まり、15vs6。クボタを突き放します。



 10分、2月に観戦したキャノン戦で大活躍だったハラトア・ヴァイレア選手が故意のノックフォワードでシンビンとなります。しかし、1人少ない10分間、クボタのディフェンスはよく頑張りました。また、スクラムについては前半から優位でしたが、後半に入るとそれがより顕著になりました。ですが、その強みを発揮させなかった東芝は見事です。



 16分、東芝は相手陣トライライン5mほどの位置からロブ・トンプソン選手、マイケル・コリンズ選手、パスをつなぎ、最後はパスを受けたモウンガ選手が走りこんでトライを決めたように見えましたが、トンプソン選手からコリンズ選手へのパスがスローフォワードの判定。トライはキャンセルとなります。



 しかし21分、またしてもモウンガ選手がゴール左ポストから40mほどあるペナルティ・ゴールを決め、18vs6。残り20分を切って12点差。しかし、早めに1本でも返すことができれば、まだ時間はあります。



 前半から東芝の堅い守りに阻まれ、横に展開してもなかなかゲインできなかったり、せっかくのマイボールラインアウトでミスが出たりと、クボタとしてはフラストレーションの溜まる展開。フォワードの優勢を考えれば、もっとボールを保持し、縦にゴリゴリ押した方が良いのではないかと素人目には映っていましたが、ここへきてようやくそれが見え始めます。25分、相手陣左深く攻め込んだクボタは、ラインアウトからのモールを押しまくってトライラインに迫り、最後は藤原忍選手が飛び込んだかに見えたのですが、ここでもモウンガ選手に見事に阻まれます。元オールブラックスのスタンドオフ、当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが、攻守にわたり凄いとしか言いようがありません。



 しかし32分、ついにその時がやってきました。相手陣左トライラインまであと5mのところでペナルティを得たクボタは、タッチでもスクラムでもなくピックアップを選択。東芝はトライまであと数十㎝というところで、クボタのアタックを4度阻みます。見ている側としては、まさにラグビーの醍醐味とも言える、拳を握り息を飲む展開。しかし、最後は右サイドに大きくボールを出し、最後はやはりこの人、大ベテランの立川理道選手がゴール右に飛び込むトライ。ゴールも決まり、残り10分を切って5点差に迫ります。



 クボタは最後の最後まで攻め立てましたが、東芝のディフェンスが本当に素晴らしく、一歩及びませんでした。しかし、最後の最後まで目まぐるしい攻防、リーグワンの頂点を決めるにふさわしい、激しくも締まった試合でした。ラグビーの楽しさを存分に味わうことができました。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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ジャパンラグビーリーグワン2024-25プレーオフ準決勝 東芝vsコベルコ

2025年05月27日 | スポーツ観戦記


 5月24日、秩父宮ラグビー場にジャパンラグビーリーグワン2024-25プレーオフ準決勝第1試合、東芝ブレイブルーパス東京vsコベルコ神戸スティーラーズの観戦に行ってきました。プロ野球は今シーズンからインプレーの写真をブログに投稿できなくなってしまったので、当ブログの「スポーツ観戦記」から野球は無くなりました。残念ですが…。



 昨シーズンは20vs24という劇的な勝利で埼玉パナソニックワイルドナイツを破り、王座に就いた東芝。今年もリーグ戦を1位で通過し、連覇を窺います。一方、リーグ順位5位、トップリーグ時代の2018‐19シーズン以来の優勝を狙うコベルコ。試合は前半3分、ブリン・ガットランド選手のペナルティー・ゴールでコベルコが先制します。



 一方、東芝は12分。相手陣右5mライン付近でのラインアウトからのモール。密集から抜け出した佐々木剛選手がトライしたかに見えたのですが、TMOによるモールを形成する直前のシャノン・フリゼルによるノックフォワードの判定で、ノートライ。



 しかし、その後も猛攻を重ね15分、ロブ・トンプソン選手がゴール下にトライ。リッチー・モウンガ選手のゴールも決まって7vs3と逆転。



 一方、コベルコも25分。相手陣右5mライン付近でのラックからガットランド選手がパスを受け、ライン際を走りこんできた植田和磨がインゴール右隅に飛び込んだのですが、惜しくもボールを抑える前に前にこぼしてしまい、ノックフォワード。前半終了間際でこれがとれていれば、試合の流れも変わっていたかもしれないだけに、コベルコとしては惜しまれるプレーでした。前半はこのまま7vs3で折り返します。



 ワントライで逆転という点差のまま後半に突入し、どちらが先にトライをとるかが注目されましたが、とったのは東芝。後半3分、相手陣ゴール前5mライン付近でのマイボールスクラムからボールを出した杉山優平選手がトライライン直前まで持ち込んで、モウンガ選手にパス。モウンガ選手は捕まってブレイクダウンでのボール争奪戦になりますが、キープした東芝がフリゼル選手、杉山選手、リーチ・マイケル選手とつなぎ、最後は二人飛ばして桑山聖生選手にパス。その桑山選手が抑えてトライ。モウンガ選手のゴールも決まり、14vs3。



 さらに9分。相手陣10mライン付近、ゴールよりやや右の位置からのロングキックをモウンガ選手が決め、17vs3と突き放します。2トライ+2ゴール差。コベルコとしてはこれ以上離されたくない点差です。



 11分、フリゼル選手がマイケル・コリンズ選手からパスを受け、30m近く走り切り、ゴール下に飛び込みます。しかし、これも再びTMOとなり、フリゼル選手がボールを受ける前のモウンガ選手のパスがスローフォワードとの判定。トライはキャンセル。



 13分。自陣左5mライン付近でのコベルコボールのラインアウト。しかし、ジェラード・カウリートゥイオティ選手がキャッチできず、落ちたボールを東芝のワーナー・ディアンズ選手がセーブ。ラックからパスを回して最後はフリゼル選手がインゴールに飛び込みますが、ラファエレ・ティモシー選手、マイケル・リトル選手らの必死のディフェンスによりグラウンディングを防ぎます。



 コベルコは17分、ワイサケ・ララトゥブア選手がシンビンで一時退場となりますが、それでも1人少ない中でスクラムを押し込む場面も見られました。あと、ここぞというところでのノックフォワードが痛かったですね。この試合、両チームともハンドリングエラーが目立ったように感じました。



 35分、後半交替で入ったフッカーの橋本大吾選手が何と22mライン付近から走り切り、ゴール左にトライ。ゴールも決まり、これで24vs3。



さらに40分にはトンプソン選手の独走トライも生まれ、ゴールと合わせて31vs3。



 最後の最後に点差が開いてしまいましたが、東芝の堅いディフェンスが見事だった試合でした。このブログを書いている時点で、決勝の相手は攻撃力が自慢のクボタ・スピアーズであることが決定しています。決勝戦は6月1日、国立競技場。僕も観戦に行く予定です。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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ジャパンラグビーリーグワン2024-25交流戦 キャノンvsクボタ

2025年02月11日 | スポーツ観戦記


 2月8日、トップリーグ時代の2016年以来9年ぶりとなるリーグワンの試合、横浜キヤノンイーグルスvsクボタスピアーズ船橋・東京ベイの観戦に、ニッパツ三ツ沢球技場へ行ってきました。三ツ沢公園も小学生の時、私小協の体育大会に参加(運動が苦手な僕は、もちろん選手ではありませんでした)して以来、実に40年ぶりです。

 ここまで首位の埼玉パナソニックワイルドナイツ、2位の東芝ブレイブルーパス東京を追う、3位イーグルスと4位スピアーズの対戦。初観戦ですがイーグルスは地元ですし、スピアーズも4年ほど前に地域貢献活動でお手伝いさせていただいたご縁があります。



 強風の中、前半は風下のイーグルスでしたが、K.O.から果敢に攻めます。前半3分、22mライン付近で梶村選手からパスを受けた嶋田選手が走りこみ、ゴールライン右隅にトライ。残念ながらG.K.は外れ、5vs0。難しい位置かつ逆風の中ではありましたが、この日の田村選手は全般的にキックの調子が良くなかったようでした。



 一方、スピアーズもすぐさま反撃。前半5分、押川選手が22mライン付近、ゴール正面のP.G.を決め、3点を返します。5vs3。



 その後、試合は膠着状態に。どちらかというと、イーグルスが攻め、スピアーズの堅い守りに阻まれる流れ。トライかと思われる場面もありましたが、その前に反則を取られたり、少々反則でリズムが途切れてしまうところが見られました。



 それでも追加点はイーグルス。前半33分、ゴール右のほぼライン上の密集からデクラーク選手のパスを受けたマシュー・フィリップ選手が飛び込んでトライ。今度はゴールも決まり、12vs3と突き放します。このまま前半が終わり、イーグルスのリードで折り返します。



 後半、スピアーズは選手を大幅に入れ替え、フィジカルを前面に押し出して反撃を開始します。特にスクラムでは圧倒。まるで、先日の早稲田vs帝京の展開を見ているようでした。

 そして後半はほとんどこの選手一人にやられたと言っても過言ではありません。日体大柏から日体大と日本在籍も長いヴァイレア選手。タックルに来る選手を弾き飛ばす下半身の強さは圧巻でした。まず後半3分、スティーブンソン選手からのロングパスを受けると、タッチラインギリギリのところを20mほど走りこんでトライ。G.K.は失敗しますが、12vs8と追い上げます。



 しかし5分後、ハーフウェイライン付近でのスピアーズのロングパスを普久原選手がインターセプト。そのまま約50mを走り切ってトライ。G.K.も決まり、19vs8と11点差。普久原選手は、これが記念すべきリーグワン初トライとなりました。



 とはいえ、前述のように試合の流れはFWで圧倒するスピアーズに傾いていました。まず、後半14分、祝原選手の頭が藤原選手の顔面にあたってしまい、藤原選手が脳震盪疑いによる一時退場。この危険なプレーにより祝原選手はシンビン。イーグルスはただでさえFWで押されている中で、3番を欠く戦いを強いられます。そして、押川選手がP.G.を決め19vs11。



 後半20分、スピアーズはまずゴールまで残り15mくらいの位置での左ラインアウトからモールで前進。残り5mくらいのところでホール選手がボールを出し、大きく右に振って待ち構えていたヴァイレア選手にボールが渡ります。完全にフリーの状態で約15m走りこんでトライ。G.K.は失敗でしたが、これで19vs16。まだ後半も半ばであり、逆転は時間の問題と思われました。



 後半25分、田村選手がP.G.を決め、22vs16と6点差にしますが…。



 直後、押川選手がイーグルスディフェンスの後ろに蹴ったボールをまたしてもヴァイレア選手が拾い、ハットトリックとなるトライ。もう手が付けられません。



 そして自らゴールも決め、ついに22vs23と逆転。



 とどめは、プレトリアス選手のトライ(後半34分)。ヴァイレア選手のゴールも決まり、22vs30。繰り返しになりますが、本当に大学選手権の決勝戦を見ているかのようでした。



 プレーヤー・オブ・ザ・マッチはもちろん、ハラトア・ヴァイレア選手。3トライ+2ゴールの19得点、参りました。惜しくも敗れたイーグルスは、ボーナスポイントも得られず、5位後退となりました。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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ラグビー大学選手権2024決勝戦 帝京vs早稲田

2025年01月23日 | スポーツ観戦記


 更新が遅くなってしまいましたが、1月13日、秩父宮ラグビー場に大学選手権決勝戦の観戦に行ってきました。振り返れば、ラグビー観戦は2019年のワールドカップ以来5年ぶり、秩父宮ラグビー場は7年ぶり、大学選手権決勝は11年ぶりになります。ずいぶん遠ざかってしまいました。観衆は、19,035人と発表されました。

 さて、両校の関東大学ラグビー対抗戦での対戦は、大方の予想を覆し、48vs17という大差で早稲田大学が勝利しました。この結果を踏まえ、帝京大学が強みであるフィジカルを前面に押し出してくることは当然予想されることでしたので、早稲田大学としてはスクラムでどこまで渡り合えるか、セットプレー全般で不必要な反則やイージーミスをどこまでなくせるかに注目していました。



 その注目のファースト・スクラムでしたが、帝京大学が圧倒。しかし、その後前半は何とか凌ぐことができていました。



 最初の得点は前半5分、キャプテン青木選手の突破から最後は何と3番の森山選手がボールを受け10mほど走り切り、ゴール裏にトライ。ゴールも決まり、7vs0。



 前半12分、早稲田ボール、自陣10mライン付近からのラインアウト。しかし、スローイングとリフティングの呼吸が合わず、ボールが帝京の2番知念選手に渡ってしまいます。「なくしたい」と思っていたのはこういうところです。その後、帝京大学が猛攻でゴールに迫りますが、これはゴールライン直前で早稲田10番服部選手が蹴ったボールを15番矢崎選手がインゴールでタッチし、ドロップアウト。帝京側は蹴られたゴールラインからわずか6mほどの地点でタップ(地面に置いたボールを拾って攻撃をスタートするプレー)を選択します。早稲田も懸命にディフェンスしますが、最後は青木選手がゴール下にトライ。ゴールも決まり、14vs0。あっという間に2トライをとられた気がしました。



 しかし、早稲田もすぐさま反撃。22mライン付近でのラインアウトからのモール。しかし帝京のディフェンスは強力で、モール動かず。しかし、出したボールをつないで最後は矢崎選手がゴール右にトライ。ゴール決まり、14vs7。



 さらに24分、再び22mライン付近からのラインアウト。今度はモールを組むも素早くボールを出し、連続攻撃。3フェーズ位重ねたでしょうか?最後はゴールまで20mほどのところでボールを受けた8番鈴木選手がライン際を走り切ってトライ。ただ、難しい角度で強風もあり、12番野中選手のゴールは決まらず同点とはなりませんでした。

 残念だったのは、再三自陣でのラインアウトの機会があったにもかかわらず、得点に結びつけられなかったことです。それだけ帝京のディフェンスが良かったということでもありますが、前半でもう2つくらいはトライが取れていたのではないかと思いました。また、対抗戦で大きな力を発揮した1年生服部選手のキックも風下ということもあり前半は伸びず、風上に立つ後半に期待が持たれました。ともかく、前半は14vs12の2点差で折り返し。しかし、早稲田としては力を温存しての結果ではなかったので、後半にスパートをかけるというよりは、何とか食らいついての結果という印象が強かったです。



 したがって、後半最初のトライを先にとった方が流れを支配する雰囲気でした。早稲田としてはそうすることで流れを引き寄せることが絶対条件と感じました。その後半、先に点を取ったのは早稲田。開始わずか2分でペナルティーゴールを決め、14vs15と逆転しました。しかし、これはひとまず振り出しに戻したという感じ。「逆転した」という感覚はありませんでした。



 その後半、予想通り帝京がフィジカルで早稲田を圧倒します。スクラムはたとえ早稲田のマイボールであってもボールが取れないほどの差。ディフェンスも日本代表の矢崎選手をはじめ献身的なタックルは見せるのですが、強力な帝京フォワードに時にはダブルタックルで対応しなければならないこともあるため、どうしてもボール付近に人数をかけざるを得なくなってしまいます。その結果、帝京は外側の人数が余るという好循環が生まれます。やはりラグビーの帰趨はFW如何で決まるなと痛感させられます。



 後半4分、帝京3番森山選手が持ち込んだかに見えましたが、これはTMOの結果、ノートライ。



 しかし直後の5分、リスタートから5番本橋選手がゴール下に持ち込んでトライ。帝京としては先ほどより良い位置でのトライとなりました。21vs15と再び早稲田を突き放します。



 後半27分、大学選手権に入って調子を上げてきたダウナカマカマ選手がトライ。ゴールも決まり28vs15。残り時間から考えて、早稲田としては限界の点差。しかし、再三良いアタックは見せるのですが、何しろ帝京のディフェンスが素晴らしかった。攻守ともに帝京は今シーズンで一番良かったのではないかと思います。



 そして37分には重い、重い帝京11番日隈選手のダメ押しともいえるトライ。ゴールも決まり、33vs15。

 結果、帝京が4年連続13回目の優勝を飾りました。大学選手権最多優勝回数は早稲田の16回ですが、それは61年かけての積み上げたもの。それを帝京は2010年の初優勝からわずか16年で実に13回の優勝。最多優勝記録を更新するのも時間の問題のようです。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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雨で順延の試合が思いがけず重要な一戦にー日本プロ野球2024 横浜vs広島25回戦

2024年10月09日 | スポーツ観戦記


 10月1日、横浜スタジアムに横浜vs広島(25回戦)の観戦に行きました。この試合は、雨天中止になった7月16日の試合の振替日程で行われたものです。



 今となっては遠い昔のようですが、7月16日時点で、横浜は首位巨人に0.5ゲーム差の2位と肉薄していました。今シーズンのピーク時だったと言えます。対する広島も、横浜と1.0差の3位。4位阪神までが3ゲーム差以内という混戦でした。



 しかし、最初に脱落したのは横浜。直後の7月20日から何と9連敗を喫し、首位と8ゲーム、最下位と4ゲーム差の4位に転落。その後は23勝17敗2分で、借金4から貯金2まで巻き返しました。ところが、その横浜以上に急落してしまったのが広島。横浜が9連敗を喫した8月2日時点で、広島は48勝39敗、貯金9で首位だったのです。9月1日時点でも、62勝48敗、貯金14で首位。4位横浜とは13ゲーム差がありました。しかし、そこから悪夢のような連敗が始まります。4連敗(1勝)、6連敗(1勝)、4連敗(1勝)、4連敗(1勝)と、終わってみれば5勝20敗(月間20敗はセリーグタイ記録)で4位。この時点で既に巨人の優勝と阪神の2位が確定しており、この試合は図らずも、横浜(残6試合)と広島(残4試合)による3位(CS進出)をかけた直接対決となったのです。



 さて、かなり前置きが長くなりました。試合に移りましょう。横浜の先発は、前回観戦時(8月22日)と同じジャクソン投手。不運な試合が多く、ここまで7勝7敗ですが、立ち上がりと6回を気を付ければ概ね安心してみていられる投手です。その立ち上がり、野間選手に死球を与えこそしたものの、それ以外の3人を2三振含む凡退に討ち取り、上々のスタートを切りました。



 一方、広島の先発はここまで1勝2敗、3年目の森投手。こちらも、横浜の強力な上位打線を三者凡退、15球で退けました。



 必死の広島打線は、クイックモーションに課題のあるジャクソン投手の弱点を突き、積極的に足を使ってきました。スタンドから見ていても、呆気にとられるほど完全に盗まれているのが良く分かりました。順序が前後しますが、この日のジャクソン投手に対する広島の盗塁をまとめてみましょう。最初は、2回表の田村選手。



 3回表、野間選手。



 4回表、菊池選手。この日、ジャクソン投手は7回を投げ被安打3与四死球2でしたので、出塁した5人の走者のうち、3人に走られたということになります。これは、CSを戦っていく上で、特に阪神を相手にする上では致命的な弱点となりかねません。



 さて、得点経過の方に戻ります。先制は広島。3回表、1死から秋山選手が死球で出塁。



 すかさず、矢野選手がセンター前へヒット。ヒットエンドランで、1死3塁・1塁のチャンス。



 そして、野間選手の併殺崩れの間に1点。その後、前述の野間選手の盗塁があるのですが、この回は1点どまり。広島としては、序盤の積極的走塁で揺さぶりをかけながらも、ジャクソン投手を攻略しきれなかったところが響きました。結果的にはこの1点止まりであり、ジャクソン投手は7回被安打3奪三振8という好投だったのですから。ヒットが出なければ、走ることもできません。



 そして森投手も3回までは無失点に抑えていましたが、4回表につかまります。まず、先頭の牧選手がレフト前ヒットで出塁。ちなみに、これは横浜の2安打目。



 つづく佐野選手は倒れますが(この試合、佐野選手と梶原選手はヒットが出ませんでした)、オースティン選手がセンター前ヒットで1死2塁・1塁。



 宮﨑選手も続いて、1死満塁。



 すると桑原選手が初球のフォークボールをライト線際に落とす2塁打。初球というのが桑原選手らしいところです。横浜が1vs2と逆転し、なおも1死3塁・2塁。



 さらに戸柱選手が外角低めから甘く入ってきたカットボールをとらえ、センター前に落とすタイムリー。鮮やかな連打で、あっという間に1vs3。ただし、横浜は10安打を放ちながら、得点はこの回の3点に終わりました。



 ジャクソン投手は前述の通り、5回以降安定したビッチングで7回まで好投。しかし、8回表に伊勢選手が登板したのには正直驚きました。伊勢投手は1/3回とはいえ、前々日の試合で19球を投げ敗戦投手、前日も6球とはいえ1回登板していたからです。シーズン終盤のスクランブル体制なのは分かりますが、真意はベンチのみぞ知るです。その伊勢投手ですが、7球を投げ、韮澤選手を討ち取ったところで、戸柱捕手が異変に気付き、降板。急遽登板したディアス投手は、四球とワイルドピッチでピンチを作りましたが、何とか事なきを得ました。そして、9回表は森原投手が登板。



 この日は菊池選手にヒットを許しましたが、2三振を含む安定したピッチングでした。この試合に勝利した横浜はほぼ3位を確定させました。そして、僕の今シーズンの観戦もこれが最後です。今年は2勝5敗(京セラドームでのソフトバンクvs楽天を除く)と疫病神一歩手前でした。聞くところによると、来シーズンから球場で撮影した写真をブログ等に掲載できなくなるそうです。このブログでの野球観戦記も、これが最後になるかもしれません。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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初のキックボクシング観戦②-RISE181(後楽園ホール)

2024年09月05日 | スポーツ観戦記


 第7試合、スーパーフェザー級(-60㎏)小出龍哉選手vs近藤大晟選手。近藤選手は道着を着ての入場だったので、フルコンタクト空手の出身なのでしょう。やや後屈立ちの構え。1R早々、プッシュ気味のパンチに見えましたが、ダウンを奪います。9㎝の身長差ということもありましたが、パンチ、キック共に近藤選手が優勢。2R、近藤選手のミドルキックが効きましたが、ダウンとはならず。小出選手も後ろ廻し蹴りや胴廻し回転蹴りを見せますが、強引な印象は否めません。3R、前のラウンドの近藤選手のミドルキックが効いているように見えました。小出選手も気持ちの強さを見せますが、膝蹴りでついにダウン。その後、小出選手のガードが下がり、再び膝蹴りでダウン。結果は判定3-0で近藤選手の勝利。



 第8試合、スーパーフェザー級(-60㎏)勝次選手vsSEIDO選手。この試合で何と80戦目という勝次選手と今年40歳を迎えるSEIDO選手の超ベテラン対決(それでも僕よりは10歳以上若いのですが…)。やはり若い人と比べるとスピード、キレともに落ちますが、それは仕方のないことです。1R、SEIDO選手がバランス良く、よく相手を見てパンチとローキックを上下打ち分けます。途中、勝次選手がふらつく場面、コーナーに追い詰められる場面も。2RもSEIDO選手の間合い。ラスト30から強烈なミドルキックが入りました。勝次選手はその後、左瞼をカット。3R、勝次選手がラッシュをかけます。SEIDO選手もローキックで応戦。両者疲れが見えましたが、最後まで打ち合い、結果は判定2-1でSEIDO選手の勝利。



 第9試合、-52㎏契約、松本天志選手vsJIN選手。1R、JIN選手は相手をよく見て間合いを図ります。序盤彼の間合いだと思ったのですが、松本選手が一気にコーナーに詰めると、ショートフック一閃。一瞬のKOでした。JIN選手は立ち上がることができず、ストレッチャーで運ばれることに。心配です。



 第10試合、RISEバンタム級(-55㎏)タイトルマッチ、初防衛の大崎孔稀選手vs挑戦者大森隆之介選手。タイトルマッチは5R無制限延長Rで行われます。身長差10㎝、1Rは慎重に背丈でハンディのあるチャンピオンが様子を見ているように見えました。初防衛ということで、多少ナーバスになっていたかもしれません。しかし、広い背中、スピードとパワーを兼ね備えたチャンピオンが終了間際、強烈なワンツーでダウンを奪います。2R、攻めなければならない大森選手ですが、なかなか手数が出ません。チャンピオンのパンチの強さがそれを封じているということもあるのでしょう。さらに、偶然のバッティングによって大森選手、左瞼を大きくカットしてしまいます。出血もひどく、たびたび中断する展開に。時折、大森選手もよいミドルキックを返すのですが、大崎選手が手数と有効打で上回ります。3Rに入ると、有利に試合を進めている大崎選手がスパートをかけます。大森選手はなかなか手数が出ません。接近してからの首相撲までいかないギリギリのところで大森選手の頭を押さえる大崎選手の巧みさもありました(1度ホールディングの注意をとられましたが)。そしてラウンド終盤でパンチをまとめてくるところも試合巧者です。5Rになると、さすがにチャンピオンもクリンチに逃れる場面が見られました。最後、大森選手は果敢に攻めましたが、判定3-0(49-47、50-47、50-46)で大崎選手が初防衛を達成。何とも残念でしたが、チャンピオンが上手でした。

 キックボクシングは初めて生観戦しましたが、想像以上に接近して戦う印象です。当然ですが、生半可な気持ちでやれる競技ではなく、詳しいことはわからなくとも、選手それぞれの背中に背負っているものが感じられました。自分も怠惰な中年やっている場合ではないと思いました。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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初のキックボクシング観戦①-RISE181(後楽園ホール)

2024年09月04日 | スポーツ観戦記


 8月31日、後楽園ホールに初めてのキックボクシング観戦(RISE181)に行きました。きっかけは、2年前の大阪で行われた第154回YMSで同じグループだった大森隆之助選手がタイトルマッチに臨むためです。当時は左手を骨折している状況でしたが、それから2年、RISEバンタム級4位からついにタイトル挑戦のチャンスを得たのです。

 台風10号の接近で、東海道新幹線が運休している中ではありましたが、会場には大勢のお客さんが詰めかけていました。大森選手は最後の10試合目です。キックボクシングについては詳しくないことをお断りした上で、僕なりに試合の展開を見ていきたいと思います。



 第1試合、スーパーフライ級(-53㎏)星憂雅選手vs横山大翔選手。1Rは星選手がワンツーで攻めます。一方の横山選手も後半カウンターを返します。2Rは一進一退の攻防となります。横山選手の結構良いボディーブローが入っていたように思えましたが、3Rに入って激しい打ち合いとなり、星選手のワンツーに横山選手がダウン。カウント8でしたが、結果は判定3-0で星選手の勝利。



 第2試合、スーパーライト級(-65kg)森本現暉選手vs野口紘司選手。一気に体が大きくなり、迫力があります。1Rから森本選手が優勢、途中野口選手スタンディングダウンを取られます。最後は、ハイキックからのラッシュでKO。森本選手の鮮やかな勝利でした。



 第3試合、アトム級(-46㎏)奥村琉奈選手vs百花選手。キャリア48戦のベテラン百花選手に対し、9戦目の新鋭奥村選手。1Rは終始奥村選手のペース。着実にボディーブローを重ねると、顔面へのパンチとローキックのコンビネーション。百花選手、嫌がっているように見えました。2Rに入ると、百花選手がローキックで反撃。これに対し、奥村選手もローキックとボディブローのコンビネーションで返します。ただ、2Rは奥村選手にやや疲れが見え、動きが鈍くなったように見えました。3Rに入ると激しい打ち合いにローキックの応酬。中盤からはかなり奥村選手の顔面へのパンチがまとまって入りましたが、百花選手も倒れませんでした。結果は判定3-0で奥村選手の勝利。



 第4試合、ミニフライ級(-49㎏)宮本芽依選手vsMelty輝選手。7㎝の身長差がありましたが、宮本選手はそれを感じさせません。序盤から巧みにMelty選手の間合いを潰していきます。Melty選手はハイキック、ミドルキック、上中の後ろ廻し蹴り、バックハンドブローなど華麗な技を繰り出しますが、やや強引な印象を受けました。2Rに入ると、宮本選手の強烈なミドルキックにボディーブローが入るようになります。3R、宮本選手の左フックが効きました。Melty選手の顔にもこの試合への不退転の決意がうかがえましたが、結果は判定3-0で宮本選手の勝利。宮本選手、これが4戦目ということですが、強かったです。



 第5試合、ライト級(-63㎏)竹市一樹選手vsTAKU選手。47戦目のベテラン竹市選手に対し、8戦目でこれまで全勝のTAKU選手。試合は1RからTAKU選手が終始プレッシャーをかける展開。竹市選手は年齢なのか調整の失敗なのか分かりませんが、キレがありません。TAKU選手のパンチに竹市選手がぐらつく場面も。2Rに入ると、TAKU選手が一気に攻勢に出、竹市選手ダウン。カウント8で最下位となりますが、TAKU選手の強烈なボディー2発で再びダウン。2R1分3秒でTAKU選手のTKO勝利。



 第6試合、-57㎏契約、オートー・ノーナクシン選手vs拳剛選手。ノーナクシン選手は後ろ足重心の典型的なムエタイスタイル。パンチの見切りが巧みで、拳剛選手のパンチをスウェーでかわしながら、前足に強烈なローキックをビシビシ決めていきます。1Rから拳剛の左足は真っ赤。2Rに入っても、ノーナクシン選手のうまさが目立ちます。拳剛選手のローキックに合わせカウンター、ラッシュでコーナーに追い詰める場面も2回。ローキックだけでなくミドルキックも強烈でした。しかし、このラウンドでノーナクシン選手も鼻血を出します。3R、拳剛選手はしゃにむにラッシュをかけます。対するノーナクシン選手はミドルキック連発、これは効いているように見えました。終盤は上段飛び膝蹴り 中段膝蹴り、ボディブローのコンビネーション。

 素人目には終始ノーナクシン選手のペースに見えましたが、判定はジャッジ1名拳剛選手、2名ドロー。試合は延長に入ります。延長はノーナクシン選手のストレートがまず効きました。そこからミドルキック、ハイキック、前蹴り、膝蹴りと多彩な蹴り技を繰り出したノーナクシン選手が終始優勢に進め、判定3-0で勝利。

<つづく>

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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3万人が、6万の目を疑いました-日本プロ野球2024 横浜vs中日20回戦

2024年08月28日 | スポーツ観戦記


 8月22日、横浜スタジアムに横浜vs中日(20回戦)の観戦に行きました。横浜は7月20日から8月2日にかけての9連敗が尾を引き、優勝争いから脱落。CS進出を賭け、3.5ゲーム差をつけられた3位阪神を追撃しなければいけないにも関わらず、その後も8勝6敗1分と波に乗れません。一昨日から始まった中日戦は2連勝することができましたが、来る27日からの阪神との直接対決に向け、この中日戦と次のヤクルト戦はぜひとも確実に勝っておきたいところです。



 横浜の先発はジャクソン投手。ここまで5勝7敗ながら、現在の横浜の先発陣の中ではエース東投手に次いで安定感があります。その立ち上がりも、わずか11球で三者凡退と上々でした。



 一方、中日の先発は横浜に強い松葉投手。



 ところが、先頭の梶原選手に投じた2球目のカーブ。キャッチャーは外角低めに構えていたのですが、内角に甘く入ってしまいました。左打者からはおあつらえ向きの球。これを捉えた打球はライト中段に消え、先制のホームラン。前日1vs7大勝の流れを受け、幸先の良いスタートを切りました。



 しかし、それだけにとどまりません。2回裏、先頭の牧選手がファウルで粘った7球目をセンターへ弾き返します。お盆明けぐらいからの横浜打線ですが、以前と比べて粘れるようになってきた印象があります。



 ようやく打撃の調子を取り戻しつつある(それでも上位10傑に入っているのですが)、つづく宮崎選手も10球粘って、センターオーバーの2塁打。これで無死3塁・2塁。



 すると、今年まさにブレイクした捕手の山本選手が、内角低め、脛あたりに落ちたカットボールを見事に掬い上げ、3ランホームラン。早くも0vs4。苦手の松葉投手を相手に、序盤から主導権を握りました。この宮崎選手、山本選手の並び、非常にうまく機能していると思います。



 一方、中日の反撃は3回表。1死から小柄な田中選手がレフト前ヒットで出塁。



 続く松葉投手は一塁線に送りバント。ところがこの何でもない処理を一塁手のオースティン選手が手前に弾き、慌てて一塁に送球した球も松葉選手に当たり悪送球に。2死2塁のはずが1死3塁1塁となってしまいました。申し訳ないですが、オースティン選手が集中力を欠いていた、あるいは前日の快勝に続き、この日も早々に4点を先取した流れで、何となくチーム全体が浮ついていたように思えてなりません。結果的にこの回は1点で終わり、6回までで1vs7とリードすることになるのですが、蟻の一穴、この時すでに綻びが見え始めていたのかもしれません。つづく福永選手はボテボテのファーストゴロ、2死2塁であればこの1点はなかったのです。



 その後に迎える驚くべき展開の予兆とも言えるプレーがもう一つ。中日が1点を返した直後の3回裏、横浜は2死からオースティン選手がセンターへ詰まりながらもヒットで出塁。



 牧選手もレフト前ヒットで続き、2死2塁1塁。

 ところが、です。ここで先ほど2塁打の宮崎選手を迎えた追加点の好機に、何と牧選手が牽制死。今年何度見たことか、横浜の牽制死。2塁上にオースティン選手がいるのに、です。信じられない結末で、この回無得点に終わりました。



 とはいえ、4回裏。1死から山本選手がライトに3塁打を放ちます。中日側は徹底して内角低めを突いてきました。恐らくデータがあるのでしょうが、前の打席も山本選手は内角低めのさらに厳しい球を本塁打にしています。そして、続く京田選手のスクイズが決まり、再び4点差となる1vs5。



 ジャクソン投手は6回までで被安打3、1失点、74球。一方、中日は松葉投手、藤島投手と繋いで、6回裏から3番手橋本投手が登板。



 すると、先頭のオースティン選手がセンター前ヒットで出塁。



 牧選手はセンターフェンス直撃の猛打賞となる2塁打。



 宮崎選手もセンターに弾き返し、まさに釣る瓶打ち。無死で鮮やかに2点を追加し、1vs7。ただ、この後の下位打線が続かず、この2点どまり。



 7回表。大抵6回あたりでバテることの多いジャクソン投手。この日は球数も少なかったので、7回も行けるかなと思ったのですが、先頭の石川選手にレフトへ2塁打を浴びます。



 続く宇佐見選手にもレフト前ヒット。これで無死3塁・1塁。



 村松選手は倒れ1死としますが、田中選手にセンターへヒットを浴び、2vs7。この回打たれた球はいずれも高めに上擦っていました。



 代打のブライト健太選手には7球粘られ四球。これで1死満塁。


 
 1番の福永選手を迎えるにあたり、ジャクソン投手を諦めた交替は妥当と思われます。2番手として佐々木投手が登板。福永選手を内野ゴロに討ち取りますが、併殺崩れの間にさらに1点。3vs7。ただ、残り2回を残し、まだ4点差。流れが中日に渡ったという感じではありませんでした。



 そのターニングポイントが訪れたのは8回表、山崎投手登板の時だと感じたのは、恐らく僕だけではなかったと思います。



 カウント0-2と追い込みながら、川越選手に2塁打を打たれ、



 細川選手、石川選手を討ち取り2死とするも、代打の高橋選手にフルカウントから四球。



 村松選手に2塁打を打たれ、2者生還。5vs7。もはや追いつかれるのは時間の問題という雰囲気。



 2死ながら、この流れを止めるため山崎投手に替え投入されたウェンデルケン投手。怪我から復帰してまだ日が浅く、本来の調子でないこともありますが、それ以上に、心身ともにどれだけ準備ができていたでしょうか?急遽登板した感が否めませんでした。



 後ろの投手の不調を前の投手に帰するのは酷というものかもしれません。しかし、見ている側からすると負の連鎖であるように映ってしまうのです。全く精彩を欠いたウェンデルケン投手は、村松選手に四球。



 代打山本選手に投じたチェンジアップはど真ん中。これをレフトに弾き返され、ついに1点差。



 そして4打席凡退が続いていた福永選手にも打たれ、ついに同点。6回終了時まで6点差あったものが瞬く間に同点。



 それでも横浜は直後の8回裏、登板した清水投手から牧選手が猛打賞となる2塁打で出塁。



 途中から守備についている柴田選手の送りバントで、無死3塁のチャンス。



 そして山本選手もショートの頭を超える、猛打賞となるヒット。7vs8、横浜が勝ち越し。



 この虎の子の1点の死守は、抑えの森原投手に託されました。しかし、8回裏の横浜勝ち越しを受け手も、球場内は中日の勢いを感じていました(僕が三塁側内野席にいたことも一因かもしれません)。その見えないプレッシャーを跳ねのけるのは、容易ではないと思えたのです。



 それとも6回終了時までの1vs7を受け、リリーフ陣は皆準備不足だったのか?そんなことはないと思いますが、いずれの投手も気持ちを上げられないまま登板しているように見えました。いずれにせよ、森原投手は先頭の川越選手にヒットを浴びます。



 続いて細川選手にも。



 石川選手はレフトフライに討ち取りましたが、木下選手にライトに運ばれ、1死満塁。お膳立ては整いました、この日の森原投手に流れを断ち切れる要素は感じられませんでした。来るべき時をどうか来ないようにと、固唾をのんで見守る状況だったのです。



 そして村松選手の当たりは、高いバウンドが不運にも満塁がために前進していた二塁手の頭を越え、同点。



 たまらず横浜は中川(颯)投手に交替しますが、最早万事休すでした。



 村松選手同様、田中選手の当たりも決して良いものではありませんでしたが、ショートの頭を越える、いわゆるポテンヒット。ついに中日が勝ち越し、9vs8。



 最後は、マルチネス投手の前になす術なく、三者連続三振



に終わりました。CS進出に一縷の望みを託し、必ず取らなければならない試合。電光掲示板に虚しく映る「横浜進化」のスローガン、あまりにも痛い敗戦となりました。強いて言えば打線が上向きなので、今のゲーム差で8月を耐え、9月にスパートをかけることができれば…。それを祈るばかりです。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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4回101球、如何せん-日本プロ野球2024 横浜vsヤクルト13回戦

2024年07月10日 | スポーツ観戦記


 7月3日、2日連続で横浜スタジアムに横浜vsヤクルト(13回戦)を観戦しました。



 横浜の先発は、6月14日の西武戦以来の登板となる、濱口選手。ここまで1勝2敗。防御率はこの試合終了時点で2.67とさほど悪くないのですが、何しろ球数が多く、投球回あたり与四球・被安打数合計(WHIP)も1.52ととにかく高い(1位の戸郷投手は0.87)。したがって、リズムの悪い投球が目立つのが難点です。残念ながら、久しぶりの登板となったこの日も、それを絵に描いたような内容になってしまいました。



 まず立ち上がり。先頭の山田選手をわずか2球でサードゴロに仕留めたのは良かったのですが、つづく西川選手に、詰まりながらもセンター前に運ばれます。



 宮本選手をピッチャーゴロに討ち取り、2死としますが、村上選手に早くも四球を与え、2死2塁・1塁。しかし、サンタナ選手は牧選手のファインプレーによるセカンドゴロで無失点。1回に要した球数23。濱口投手の今シーズンの平均が17.9であることを考えるとやはり多いですが、それでもこの試合ではまだマシな方だったのです。



 一方、ヤクルトの先発は昨年プロ初勝利を挙げた4年目の山野投手。その立ち上がりから、横浜打線が襲い掛かります。



 まず先頭の桑原選手が、前日の試合を再現するかのような、ライトライン際に落ちる二塁打で出塁。



 前日の試合猛打賞の渡会選手には死球。



 オースティン選手は痛烈なサードライナーに倒れますが、4番の牧選手がど真ん中のスライダーをレフトスタンドへ。どうしてど真ん中に入るスライダーを2球続けたのか分かりませんが、とにかく早くも3点を先制。まだ1死でしたが、宮﨑選手と佐野選手は凡退、0vs3で初回を終えます。



 ところが、この勢いを濱口投手の投球が帳消しにしてしまうのです。2回表、早々に2ストライクに追い込みながら、長岡選手にセンター前ヒット。



 不振でこの日打順を7番に下げたオスナ選手の時に、フォークボールがワンバウンドする隙にすかさず盗塁。伊藤(光)捕手の肩も狙われていたように思います。



 そのオスナ選手はレフトフライに倒れますが、松本選手がカウント2-2から何と8球ファウルで粘った末、13球目をレフト前に運びます。1死3塁・1塁。そして、山野投手。カウント1-1、浅い回とはいえ、スクイズは十分考えられたはずですが、これをあっさり決められ、1点を返されます。



 そして山田選手にも3球ファウルで粘られているうちに四球。つづく西川選手は浅いセンターフライ(これも桑原選手の守備力に救われたように見えましたが)に討ち取り、1点で食い止めますが、この時点で球数は早くも63球。つまり、2回表だけで40球を投じたことになります。この試合、最終的に勝ち越しを許したのは9回の森原投手でしたが、観戦していて、ターニングポイントは2回表にあったように感じました。つまり、早くも流れはヤクルトに傾いていたのです。



 3回表。先頭の宮本選手をピッチャーゴロに討ち取るも、次の村上選手にはセンターに弾き返されます。



 サンタナ選手にはレフトに2塁打を浴び、1死3塁・2塁。そして、長岡選手セカンドゴロの間に村上選手が生還。2vs3。この回は15球で終えました。ここまで78球。



 4回表。先頭の松本選手に四球。



 山野投手は送りバント失敗だったのですが、つづく山田選手の打席の時に伊藤捕手のパスボールで2塁に進塁します。山田選手はフルカウントから7球目で三振。2死までこぎつけたと思ったら、西川選手にまたも四球。



 宮本選手をセンターフライに討ち取り、無失点で終えましたが、4回表で球数は何と101球に達しました。四球、パスボール、四球…。



 一方、打線も2回以降は4回佐野選手の2塁打のみ。追いつかれるのは時間の問題だったのです。



 横浜は5回表、2番手のディアス投手が気合の入った投球を見せます。これに打線が応えて欲しかった…。



 6回、7回は京山投手が登板。



 7回表、先頭の山田選手を四球で歩かせてします。



 西川選手のバントで1死2塁となったところで、横浜は4番手坂本投手が登板。



 宮本選手を三振に討ち取り2死までこぎつけましたが、村上選手に打たれてしまいました。ついに同点。



 横浜は結局7回まで山野投手に手も足も出ず、初回と4回の計4安打に終わりました。さらに2番手の大西投手の前に8回裏も三者凡退。



 こうも打てなければ、勝てるわけもなく。仮に延長戦に入っていたとしても結果は恐らく同じだったでしょう。9回表、横浜は6番手で抑えの森原投手が登板。山田選手をショートゴロ、西川選手を三振と順調に2死まで来たのですが、



 宮本選手がセカンドへの内野安打で出塁。



 代走の並木選手が、村上選手3-0となったところですかさず盗塁。しかし、スライディングがオーバーランで、確か牧選手のフェイクのタッチだったと思うのですが、ベースに左手をついた際に肩を脱臼。そのまま退場となってしまいます。代走の代走は丸山選手。村上選手は結局申告敬遠で2死2塁・1塁。



 そして迎えたサンタナ選手。カウント1-2と追い込んだのですが、昨日から再三あったライトライン際への2塁打を打たれてしまいます。2者生還し、ついに5vs3とヤクルトが勝ち越し。



 最後は、木澤投手の前に、オースティン選手が1安打を返すのが精一杯。しかし、大勢は2回、遅くとも4回でほぼ決していた。僕はそのように感じました。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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磯子の星、三連勝!-日本プロ野球2024 横浜vsヤクルト12回戦

2024年07月08日 | スポーツ観戦記


 7月2日、横浜スタジアムに横浜vsヤクルト12回戦に行ってきました。前回観戦の5月22日の試合で広島に敗れた際、「シーズンの分水嶺となったかもしれません」と書きました。つまり、何とか首位と3.5ゲーム差の4位と何とか堪えていたものの、この敗戦によってズルズルと沈んで行ってしまうのではないかという予感がしたのです。結果はその後2勝3敗で5月を終え、6月に入り交流戦序盤は4連敗を含む2勝5敗、首位と5ゲーム差の5位に沈みました。さらに悪いことに、先発の中川(颯)投手、石田(健)投手が相次いで離脱。しかし、その非常事態で白羽の矢が立った、ドラフト5位ルーキーの石田(裕)投手がまさに救世主となります。

 地元横浜市磯子区出身、誕生日も僕の子供と2週間ほどしか違わない石田投手、何と初登板で圧倒的な力でパリーグの首位を独走し、ベイスターズも連敗しているソフトバンク相手に初勝利を納めます。チームはそこから怒涛の7連勝、その7勝目も石田投手が登板し、今度は100球以下の完封勝利(マダックス)を達成します。チームは6月を13勝8敗で乗り切り、首位と3ゲーム差の2位に浮上しました。石田投手の登場によって、チームの雰囲気が変わったのは、恐らく間違いないでしょう。



 その石田投手は6月16日に2勝目を挙げると、登録抹消。2軍でじっくりと調整期間をとり、この日3度目の先発登板に臨みました。既に人気もうなぎのぼり。注目の立ち上がりですが、先頭の丸山選手を何と三球三振に討ち取ります。続く宮本選手にはヒットを打たれましたが、後続を断ち上々の立ち上がり。



 一方、ヤクルトの先発は2年目の吉村投手。観戦していてもストレートの良い投手だと感じました。その吉村投手は渡会選手と牧選手にヒットを浴び、2死3塁・2塁のピンチを作りましたが、無失点で初回を終えました。



 試合が動いたのは2回裏。1死から山本選手が8球粘り、泳ぎながらもレフト前にヒットで出塁します。



 すると続く京田選手が、ライトのライン際ギリギリのところに落ちる二塁打を放ち、1死3塁・2塁。



 石田投手が三振に倒れ、2死となりますが、1番に返って桑原選手は死球。これで満塁。



 ここで第1打席もセンター前にヒットを放っている渡会選手が、今度はレフトライン際に2塁打を放ちます。これで走者2人が還り0vs2。



 4回裏。先頭の京田選手が7球粘ってセンター前にヒットを放ち、出塁します。



 石田投手は三振に倒れますが、続く桑原選手がまたもライトライン際に飛球。ライトの宮本選手がスライディングキャッチを試みますが、捕れず。これで1死2塁・1塁。



 すると、既に2安打を放っている渡会選手が、フォークボールを上手く掬い上げ、打球はライトへ。宮本選手が懸命に前進しますが、捕れず。ポトリと落ちた打球が右に逸れている間に、2塁走者の京田選手が生還。0vs3。



 続くオースティン選手は、真ん中からやや内側に入って来たツーシームを弾き返します。打球は詰まっていましたが、ショートの頭を越え、レフト前へ。2塁走者の桑原選手が還り、0vs4。



 まだ止まりません。牧選手はライトフライに倒れ2死となりますが、宮﨑選手が四球で満塁。すると、佐野選手がど真ん中のストレートを叩きつけます。またもライン際、一塁手の村上選手が飛びつきますが、捕れず。打球がライトファウルゾーンを転々とする間に、渡会選手、オースティン選手が生還。この回で一挙4点を挙げ、0vs6。なおも2死3塁・2塁のチャンスでしたが、山本選手は三振で追加点ならず。6点差とは言え、後ろがやや不安な今年のベイスターズ、とれるところで1点でも多く点は取っておきたいところでした。



 5回表。ここまで無失点に抑えてきた石田投手が、下位打線に捕まります。1死から中村選手が詰まりながらもライト前に運び、出塁します。続く代打西川選手には、フルカウントから四球。1死2塁・1塁。



 丸山選手はライトフライに討ち取り、2死までこぎつけたのですが、宮本選手に初球をライト前に弾き返され、2死満塁。



 そして、警戒しなければならないオスナ選手に真ん中やや低めのストレートをレフトへ運ばれ、2者生還。2vs6。それでも、この回は2点に留め、勝利投手の権利を得ました。



 さて、6回裏、ヤクルトは2番手として2018年ドラフト1位の清水投手が登板します。



 2点差に追い上げられた、大事な攻撃。8番からでしたが、この試合既に2安打を放っている京田選手が、三塁手村上選手の悪送球で出塁します。



 横浜は石田投手に替え、代打梶原選手を送ります。すると梶原選手は初球を叩き、レフトフェンス直撃の二塁打。無死3塁・2塁で上位打線に返るという大きなチャンスを迎えます。



 ところが、桑原選手、珍しく7球粘りましたが、あえなく三振。つづく猛打賞の渡会選手もキャッチャーフライに倒れ、あっという間に二死。それでも、つづくオースティン選手が四球で出塁し満塁となったのですが、牧選手がショートゴロで無得点。やはり、とれるところで取っておかないと…


 
 流れが相手に行ってしまうのです。6回表、横浜は2番手京山投手が登板。



 とにかく避けなければならないのは先頭打者の四球なのですが、ここまで良いところのなかったサンタナ選手を四球で歩かせてしまいます。



 すると、長岡選手がレフト前ヒットで出塁し、無死2塁・1塁。



 続く山田選手はショートゴロだったのですが、セカンド牧選手が1塁に悪送球。ボールがカメラマン席に入ってしまい、サンタナ選手が生還。山田選手は2塁へ。3vs6。



 さらに、中村選手がこの日3安打目となる、3塁手宮﨑選手強襲のヒットで出塁。2死3塁・2塁。



 ここで横浜は3番手坂本投手が登板。



 しかし、西川選手に犠牲フライを打たれ、4vs6の2点差に。



 6回裏、ヤクルトは3番手石山投手が登板。



 その石山投手を攻め、横浜は1死から佐野選手が何と10球目をレフト前に運び出塁。



 続く山本選手は一転して2球目ほぼ真ん中の球をレフトに弾き返し、1死2塁・1塁。



 京田選手は倒れますが、続く代打の戸柱選手が珍しい三振振り逃げで出塁。2死満塁とします。



 しかし、桑原選手、強烈な当たりではありましたが、初球をレフトフライ。またしても押し切れず。こんな具合で中盤は横浜が攻めながらも攻めきれず、その間にヤクルトがじりじりと追い上げる展開。

 終盤は両チームの投手が踏ん張り、結局このまま試合は4vs6で横浜が勝ちました。僕にとっても今季観戦初勝利。石田(裕)投手の初登板から3連勝は非常に嬉しいですが、とてもではありませんが、楽に観られたというような試合ではありませんでした。再三言うように、とれるところでとれないと、いくらチーム打率1位とは言っても、この先苦しいのではないかと思います。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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