嘘の吐き方(うそのつきかた)
人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。
 



もう少し正確に言うと、恋にすらなっていなかったと思う。
ほとんど相手のことをなんにも知らなかったし。

25歳の頃、チャットで知り合った人に
価値観をぼろくそ否定されて大嫌いになった。
だけど自殺の相談やら、恋の相談やら色々な弱さを見せられて
真剣に考えてるうちに逆にその子の事を好きになってしまった。

その子には東京で初めて出会って、
出会ったその日から完全に恋していた。
ずっと胸が苦しかったし、他のことはまるで手につかなくて、
もう自分ではどうしていいのかさっぱりわからなかった。

その子は僕を拒絶する事も無視する事もせず、
ただひたすら弱さの中で、迷いの中で、
僕のことを振り回し続けた。
僕を利用し続けたし、何度も喧嘩した。

今まで出会った人たちの中で、
一番僕が接近した人だし、初めて出会った他者でもあった。
生きてる人間が僕の他に居るかもしれないっていう疑惑を、
初めて僕に植え付けた人でもあった。

僕はその一番好きな人にすら、心を開くことはできなかった。
信用する事も、肯定することもできなかった。

「心で向き合って!」と言われたけど、
そのことがさっぱりわからないほど、僕は完全にアホだった。

お互いに相手を振り回し続け、
お互いに傷つけ合った
体を重ねる事も唇を重ねる事もなかった事だけが、
僕の純血を守った。

それだけが、唯一僕の世界観とプライドを守ってくれた。
どんな他者にも心を許さない事が、
孤独がますます僕を複雑な世界へ連れて行った。

今日、少しだけ気になっていた女の子から
「人を好きになりたい」というゆっくりとした気持ちを教わった。
教わったのか、勝手に学び取ったのか、
あるいはまだよくわかっていないのか…

はっきりと拒否された僕は、
たぶん少しだけ現実に近づいた。
少しだけ幸せに近づいた気がする。
曖昧な気持ちで、時間をドブに捨てる事はなかったのだから。
まるい刃で、どろどろした感情で互いを汚す事もまた、なかったのだから。

堕落してる場合じゃない
だけどまだ答えも見つからない。

まだ本当の出会いも愛も知らない。
汚れも知らない
尊敬できる人物も知らない。

僕はまだ、現実がどこにあるのか知らない。

人に感謝できる事は、幸せになる最初の一歩だね。
「僕をふってくれてありがとう。」


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君がもっている灯を僕に分けて。
もっと人を好きになりたい。


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