移民に関しては、我々日本人はまだまだ他人事のような感覚でいると思われるが、実は移民大国なのである。
移民数は驚く勢いで増えている。2015年の統計がまとまり、OECD加盟の35カ国中、日本は独、米、英についで4位になった。建前上は、日本は労働移民を認めてこなかったが、現実は様々なルートで日に日に外国人労働者は流入しているのである。
少子化と高齢化で労働人口が減る一方だから仕方がない、という言い訳がまかり通るようでは、この国の未来は暗澹たるものだといえよう。
現政権は、観光政策やリゾート(IR)のみならず、移民政策についても、シンガポールをお手本にしているようで、私はそこが一番心配である。
去年の初め頃だったろうか、経済評論家の三橋貴明氏が、主にご自身のネット動画や著書などで、『移民政策のトリレンマ』という言葉を繰り返していた。
「トリレンマ」という言葉はあまり人口に膾炙していないが、「ジレンマ」なら恐らく多くの人が、「ジレンマに陥っちゃっている・・」などという使い方をしてお馴染みであろう。
ジレンマ(dilemma) とは、二つの相反する事柄の板ばさみになることで、『女房からは早く帰宅して子供と遊んでと言われ、上司からは残業しても今抱えてる課題を終えろと言われ、ジレンマに陥ってる・・・』といった使い方をする。
【di-】は、carbon dioxide 「二酸化炭素」のような、「二つ」を表す接頭辞である。因みに【lemma】はラテン語で「前提という意味だそうだ。
対して、トリレンマ(trilemma) とは、【tri-】が「三つ」を表す接頭辞なので、その意味は、三つの相反する事柄の板ばさみになることだ。
三橋氏の提唱した「移民政策のトリレンマ」とは、(1)移民の受入れ、(2)国民の自由、(3)安全な国家、の三つで、この三つを同時に達成することはできないとするものである。
つまり・・・
① 移民を受け入れて、安全(治安)を維持しようとすると、自由が束縛される。
② 移民を受け入れて、自由を保とうとすると、治安が悪化する。
③ 自由を保って、安全(治安)を維持するなら、移民は受け入れられない。
シンガポールは①の選択をしている。あの国には言論・出版・集会の自由はかなり制限されている。「明るい北朝鮮」という別名はそれなりの根拠に基いている。
②は、EUや米国が好例である。そして、これまでの日本は③に相当していたわけだが、それが加速度を増しながら変化している。
日本に実習生や研修生として入国しても、数千人は脱走して行方が不明だそうである。
受け入れた側にも厳しい監督責任を持たせ、違反した場合は罰金などのペナルティーを与える等々、法的な整備はまったく不十分な現状である。
Birds of a feather flock together. という英語の諺がある。「同じ羽の鳥は集まる」「同類は群れをなす」という意味である。
群れてくると、発言力を持つようになる。そうして、徐々に国内の秩序が乱れていくことを良しとして、一生懸命後押ししたがる野党政治家もいるが、それが如何に厄介な社会問題に発展するかはEUの現状を見れば簡単に理解できるはずだ。
後先考えずに外国人労働者を受け入れてゆくのは、絶対に躊躇すべきだ。
移民数は驚く勢いで増えている。2015年の統計がまとまり、OECD加盟の35カ国中、日本は独、米、英についで4位になった。建前上は、日本は労働移民を認めてこなかったが、現実は様々なルートで日に日に外国人労働者は流入しているのである。
少子化と高齢化で労働人口が減る一方だから仕方がない、という言い訳がまかり通るようでは、この国の未来は暗澹たるものだといえよう。
現政権は、観光政策やリゾート(IR)のみならず、移民政策についても、シンガポールをお手本にしているようで、私はそこが一番心配である。
去年の初め頃だったろうか、経済評論家の三橋貴明氏が、主にご自身のネット動画や著書などで、『移民政策のトリレンマ』という言葉を繰り返していた。
「トリレンマ」という言葉はあまり人口に膾炙していないが、「ジレンマ」なら恐らく多くの人が、「ジレンマに陥っちゃっている・・」などという使い方をしてお馴染みであろう。
ジレンマ(dilemma) とは、二つの相反する事柄の板ばさみになることで、『女房からは早く帰宅して子供と遊んでと言われ、上司からは残業しても今抱えてる課題を終えろと言われ、ジレンマに陥ってる・・・』といった使い方をする。
【di-】は、carbon dioxide 「二酸化炭素」のような、「二つ」を表す接頭辞である。因みに【lemma】はラテン語で「前提という意味だそうだ。
対して、トリレンマ(trilemma) とは、【tri-】が「三つ」を表す接頭辞なので、その意味は、三つの相反する事柄の板ばさみになることだ。
三橋氏の提唱した「移民政策のトリレンマ」とは、(1)移民の受入れ、(2)国民の自由、(3)安全な国家、の三つで、この三つを同時に達成することはできないとするものである。
つまり・・・
① 移民を受け入れて、安全(治安)を維持しようとすると、自由が束縛される。
② 移民を受け入れて、自由を保とうとすると、治安が悪化する。
③ 自由を保って、安全(治安)を維持するなら、移民は受け入れられない。
シンガポールは①の選択をしている。あの国には言論・出版・集会の自由はかなり制限されている。「明るい北朝鮮」という別名はそれなりの根拠に基いている。
②は、EUや米国が好例である。そして、これまでの日本は③に相当していたわけだが、それが加速度を増しながら変化している。
日本に実習生や研修生として入国しても、数千人は脱走して行方が不明だそうである。
受け入れた側にも厳しい監督責任を持たせ、違反した場合は罰金などのペナルティーを与える等々、法的な整備はまったく不十分な現状である。
Birds of a feather flock together. という英語の諺がある。「同じ羽の鳥は集まる」「同類は群れをなす」という意味である。
群れてくると、発言力を持つようになる。そうして、徐々に国内の秩序が乱れていくことを良しとして、一生懸命後押ししたがる野党政治家もいるが、それが如何に厄介な社会問題に発展するかはEUの現状を見れば簡単に理解できるはずだ。
後先考えずに外国人労働者を受け入れてゆくのは、絶対に躊躇すべきだ。
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