孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

七五三日和

2018年10月21日 | 趣味の世界
特に悩んでいる時でなくとも、私は何となく迷いを感じたら、神社に参拝することにしている。お寺ではなく神社である。

お寺でも神社でもどちらでもいいではないかというと、私は絶対にお寺は敬遠する。その神秘さの度合いがまるで違うからである。

今や檀家制度などまるっきり崩壊していると実感している私だが、その要因の一つは、寺のサイドビジネスにある。

檀家制度など有名無実となったので、寺の経営も大変だろうから、サイドビジネスは仕方ないとしても、土地を取得して霊園ビジネスを始めた、その霊園の広告看板を見ると、宗派不問、ペット用墓地あり、などと、その無節操小國ぶりにドン引きしてしまった。

しかもその霊園の奥の方には、馬鹿でかい一角に十字架が掘られた墓石があって、もう見るのもうんざりしたほどだった。

そういう俗っぽさがまだ少ない神社は、真剣に参拝する気にさせてくれるのだ。

特に悩み事というほどの物ではないが、今日、参拝してきた。年に4~5回は参拝する、遠州古代の森、小國神社である。

自宅から車で40分ほどかかるが、参道の雰囲気が好きだし、大きな駐車場もあるので、近隣ではお気に入りの神社である。

  小國神社鳥居

ところが、今日は午前10時ころだというのに、駐車場はかなり混雑していた。駐車場案内をしていた老人に聞いたところ、「七五三」なんですよ、と教えてくれた。「今日はまだいい方で、紅葉の時期は、1時間待ちになりますよ。」とのことだった。

  本殿は厳かだ

この小國神社に祀られているのは、だいこくさまこと、大国主命(おおくにぬしのみこと)である。あの因幡の白兎の話は、今の学校では絶対に教えないだろうから、子供たちは知らないだろうが、私の子供の頃は、母親が歌で教えてくれたものだった。

 因幡の白兎と大国主命

参拝を終えると、私はいつも決まったところでおみくじを引くことにしている。特に何か気になる項目はないのだが、表書きの一言が、味があるのでいつも最初に見ることにしている。ちなみに、今日のおみくじは、18番の大吉だった。

   悪い気はしない「大吉」18番


   今日の「言」は・・

『白圭のカケたるは なお磨くべし  コノ言のカケたるは為(おさ)むべからず』
意味は、【白い宝石は、傷ついてもまた磨けば美しさを取り戻す しかし、ひとの言葉は一度口に出すと もう取り返しがつかない】 つまり、口は災いの元、ということらしい。 いいじゃないか・・・。胸にグサッときた。

参道の杉の大木は、いかにも「古代の森」といった趣で、神秘なムード満点である。そこを見込んでか、黒澤明の遺作、映画「雨上がる」のロケ地に選ばれていた。

大井川のシーンもあるが、この小國神社で撮られたシーンは、主人公の居合い修行の一場面であった。

  緊張感溢れる場面だった


小國神社からちょっと離れたところの道路沿いにあるお茶屋さん、大田茶園にある大きな急須は、始めてみる人を驚かすこと間違いない。

  大田茶園の大急須

暑くもなく寒くもない、七五三日和。おみくじも大吉で、いいことずくめの参拝であった。


アメリカンヒーローと林檎の話

2018年10月21日 | グルメ
先月あたりから、私はリンゴにはまっている。きっかけは、スーパーで「訳ありリンゴ」と表示の付いた5~6個入りパックを見つけ価格の安さに衝動買いしたことだった。

帰宅して早速1個食べてみると、これがおいしかった。随分久しぶりに食べた所為もあったが、無性においしかった。以来、朝の通勤途中に、車の運転をしながら毎日1個食べ続けている。

40年前にアメリカにいた時、私はオレゴン州の小さなリンゴ園で3ヶ月間アルバイトをした事があった。木に生ったリンゴを見るのはそのときが初めてで、もぎたてのリンゴのおいしさを経験したのも当然初めてだった。

ある日、農場主の奥さんが、アップルパイを作って御裾分けしてくれた。私は、それまでアップルパイというものは、口にした事がなくて、言葉の響きから何となくハイカラな西洋のお菓子であろうといった程度の印象しかなかった。

当然、自分のりんご園で採れた新鮮なリンゴをたっぷり使ったアップルパイだったろうが、歯ごたえといい、独特な甘さといい、実に美味で夢中になって食べた記憶がある。帰国してから何度かアップルパイを食べたが、どこかあの時の味とは違う気がする。

リンゴで連想する人は、アメリカのヒーローの一人、ジョニー・アップルシードである。アメリカンヒーローといえば、他にジョン・ヘンリーとかポール・バニアンが有名だが、ジョニー・アップルシードは、多分アメリカン人には人気№1のヒーローだろう。

  本名ジョン・チャップマン

18世紀の実在した典型的な開拓者の一人で、リンゴの種を携えて、西部(といっても、現在の中西部)一帯にリンゴを植えて廻ったそうだ。



  いつも裸足で・・・

信心深く質素な暮らしぶりで、帽子代わりの壊れた鍋がトレードマークで、絵本や映画に題材として数多く取り上げられている有名人である。


ちなみに、ジョン・ヘンリーは、鉄道敷設の際、ハンマーで枕木にガンガン大きな釘を打ちつける力持ち線路工夫で、蒸気機関を利用した釘打ち機と競争して、見事機械に勝ったそうだ。数々のフォークソングになっている伝説の黒人ヒーローだ。

  ジョン・ヘンリー

  あちこちに銅像がある


もう一人のポール・バニアンは、大男の木こりで、ちょうど日本の「ダイダラボッチ」のような言い伝えのヒーローである。いつもベイブという名の、青い牛を連れていた。

ダイダラボッチは、地面を掘って小山を造り、掘った跡が今の琵琶湖で、できた小山が富士山だという。バランスを崩して片手をついた跡が、今の浜名湖だそうだから、図体の大きさが想像できる。

  青い牛が相棒のベーブ

ポール・バニアンも同じように、今の五大湖やミシシッピー川を造ったという、伝説の巨人で、各地に彼の像があるようだが、有名な映画「ファーゴ」の中でも、一瞬ミネソタ州のポールバニアン像が写るシーンがあった。

リンゴから派生して、話が逸れてしまったが、リンゴは今が旬の果物である。皮を剥いて食べるより、歯茎から血が出るのも気にせず、ガブリと食べるのが気持ちいい。

私は、他の果物でもそうだが、糖度など気にしない。それよりも鼻に抜けるその果物独特の風味と歯ごたえがポイントである。

もちろん、今も傍らには、買い置きのリンゴが5個ほどある。

みなさん、リンゴを食べましょう!