最近は下火になってきたようだが、ひところの「国際的」「インターナショナル」という言葉に取って代わって、「グローバル」という言葉が大流行だった。
会社の説明や部署名に「グローバル」と付ければ、何となく世界中で手広く商売をしているような錯覚を与える効果があると思うのか、「グローバル戦略」とか、「グローバル展開」とか、よくもまあ恥ずかしげもなく口にするものだと思っていた。
そういう人に限って、global ってそもそもどういう意味なんですか?と聞くと、「さあ・・・」とか言うに決っている。
globe とはそもそも「球体」という意味で、地球を意味する単語だ。その形容詞が、global で、[「球状の」とか「地球規模の」といった意味になるわけだ。
グローバリズムといえば、国境や人種などわずらわしくて、「人・物・金・情報」を自由にやり取りして金儲けを企む主義のことを言う様で、国や民族の伝統文化や独自性などどうでもいいと考え、金儲けにとって邪魔だと考える連中を、グローバリストなどと呼ぶそうだ。
今回の私の台湾旅行は、意識が少しグローバル(地球的)だったと思う。これまでになく、丸い地球を意識する旅だった。なぜなら、嘉義市の郊外を通る北回帰線まで南下したからだった。
嘉義市郊外を横切る
回帰線と聞くと、分かっているようで実はうまく説明できない人が多いのではないだろうか。世界地図や地球儀を見ると、赤道を挟んで南北に北回帰線と南回帰線が描かれている。
「回帰線」は英語で、tropic という。語源はギリシャ語で「帰る」という意味の、【tropos】という言葉からきているという。北回帰線から南に降りていくと赤道があり、さらに南下すると南回帰線がある。この間、赤道を挟んで南北にそれぞれ大体23度27分の間を熱帯(トロピカル)と呼ぶわけだ。
北回帰線標塔、北緯は?
地球の軸は23度ほど傾いている。傾いたまま太陽の周りを公転すると、夏至、秋分の日、冬至、春分の日で太陽が真上から照らす位置が変わってくる。
北回帰線上で夏至の日(6月21日ころ)のお昼に外に出て自分の影を見ると、太陽が頭の真上から照らすため、足元に小さく影が見えるだけだそうだ。
冬至の日に南回帰線上では同じことになる。そして、春分の日、秋分の日は赤道上で同じ現象を見ることができるわけだ。
中学校で習ったような気もするが・・、夏至の日には頭の真上に太陽が。
嘉義市からはバスで10分ほどで北回帰線・太陽館まで行けるようだが、バスの本数はそう多くないようだったので、私はタクシーを利用した。日本円で470円ほどだった。
初代から第5代標塔
第6代標塔は、「太陽館」という大きな建物になり、中には太陽に関する展示が様々あって、子供連れの家族で賑わっていた。
そして、ここを訪れる観光客はほとんどみんな、温帯と熱帯にまたがって記念写真を撮っていた。国境や県境などでも観光客はよくまたがって写真におさまりたがるものだ。
私は、20歳のときパプア・ニューギニアに行ったことがあるので、赤道を船が通過する時間を当てるトトカルチョを船長主催でやったのを記憶している。したがって、熱帯だからといって特別興奮することはなかったが、夏至の日の昼に自分の影がなくなるというのは、一度見てみたいものだと思った。
地軸が傾き、太陽の周りを公転しているイメージ。なんともグローバルではないか。
もしかしたら、来年の6月21日ころ、再訪するかも・・・。
会社の説明や部署名に「グローバル」と付ければ、何となく世界中で手広く商売をしているような錯覚を与える効果があると思うのか、「グローバル戦略」とか、「グローバル展開」とか、よくもまあ恥ずかしげもなく口にするものだと思っていた。
そういう人に限って、global ってそもそもどういう意味なんですか?と聞くと、「さあ・・・」とか言うに決っている。
globe とはそもそも「球体」という意味で、地球を意味する単語だ。その形容詞が、global で、[「球状の」とか「地球規模の」といった意味になるわけだ。
グローバリズムといえば、国境や人種などわずらわしくて、「人・物・金・情報」を自由にやり取りして金儲けを企む主義のことを言う様で、国や民族の伝統文化や独自性などどうでもいいと考え、金儲けにとって邪魔だと考える連中を、グローバリストなどと呼ぶそうだ。
今回の私の台湾旅行は、意識が少しグローバル(地球的)だったと思う。これまでになく、丸い地球を意識する旅だった。なぜなら、嘉義市の郊外を通る北回帰線まで南下したからだった。
嘉義市郊外を横切る
回帰線と聞くと、分かっているようで実はうまく説明できない人が多いのではないだろうか。世界地図や地球儀を見ると、赤道を挟んで南北に北回帰線と南回帰線が描かれている。
「回帰線」は英語で、tropic という。語源はギリシャ語で「帰る」という意味の、【tropos】という言葉からきているという。北回帰線から南に降りていくと赤道があり、さらに南下すると南回帰線がある。この間、赤道を挟んで南北にそれぞれ大体23度27分の間を熱帯(トロピカル)と呼ぶわけだ。
北回帰線標塔、北緯は?
地球の軸は23度ほど傾いている。傾いたまま太陽の周りを公転すると、夏至、秋分の日、冬至、春分の日で太陽が真上から照らす位置が変わってくる。
北回帰線上で夏至の日(6月21日ころ)のお昼に外に出て自分の影を見ると、太陽が頭の真上から照らすため、足元に小さく影が見えるだけだそうだ。
冬至の日に南回帰線上では同じことになる。そして、春分の日、秋分の日は赤道上で同じ現象を見ることができるわけだ。
中学校で習ったような気もするが・・、夏至の日には頭の真上に太陽が。
嘉義市からはバスで10分ほどで北回帰線・太陽館まで行けるようだが、バスの本数はそう多くないようだったので、私はタクシーを利用した。日本円で470円ほどだった。
初代から第5代標塔
第6代標塔は、「太陽館」という大きな建物になり、中には太陽に関する展示が様々あって、子供連れの家族で賑わっていた。
そして、ここを訪れる観光客はほとんどみんな、温帯と熱帯にまたがって記念写真を撮っていた。国境や県境などでも観光客はよくまたがって写真におさまりたがるものだ。
私は、20歳のときパプア・ニューギニアに行ったことがあるので、赤道を船が通過する時間を当てるトトカルチョを船長主催でやったのを記憶している。したがって、熱帯だからといって特別興奮することはなかったが、夏至の日の昼に自分の影がなくなるというのは、一度見てみたいものだと思った。
地軸が傾き、太陽の周りを公転しているイメージ。なんともグローバルではないか。
もしかしたら、来年の6月21日ころ、再訪するかも・・・。