名古屋市内のある場所に、
評判の良い
イタリアンレストラン(スパゲッチ専門)
がある。
テレビなどでも紹介されている店らしい。
以前からこの店は気になっていた。
一度入ってみたいと思っていたが、
いつも昼時に店を覗くと満席だった。
今日、昼前に前を通り掛かった、
偶然、空席があったので思い切って入ってみた。
愛想のよい、推定
30歳代のお姉さんが接客していた。
厨房では、
推定・30歳代の
茶髪のお兄さんが調理をする後姿が見えた。
どうやら、夫婦で店を運営している様子だった。
泡麦茶と、イカのペペロンチーノを注文した。
美味しかった。
料理を食べ終え、レジの前に行った。
「ありがとうございました!!」
若奥さんが元気よく挨拶した。
よく働く、
愛想が良い奥さんだなぁ・・
と感じた。
次の瞬間・・・
何かの気配を感じた・・・
この奥さんが発する気配・・・
どこかで感じたことがある。
でも、思い出せない・・・
とは言え・・初めて見る顔のような気がした・・。
奥さんが私の顔をチラリと見た。
どうやら、この奥さん・・
私に興味を示しているような気がした。
その瞬間・・・
この夫婦の正体が分かった・・・
私は、咄嗟に尋ねた・・・
「ひょっとしたら・・隣の???」
奥さんは即答した・・・
「ハイ!! となりの!!!」
2年ほど前、
私の家の隣に引っ越してきた若夫婦だった・・・
2年位まえから隣に住んでいるにも関わらず、
ごくまれに、(月に1回位)、
家を出るとき
に顔を合わせたとき挨拶する程度で、
一度も会話したこともなかった。
外国の車に乗っているので、
旦那の稼ぎは良さそうだが、
どういう仕事をされている方なのかは全く不明、
想像も付かなかった
現代社会に於いて、詮索は野暮な行為、
都市生活於いては、
無関心こそ親切・・
緊急事態など、
必要とされたときだけ
月光仮面のように、
颯のように現れて
颯のように去ってゆく
これが
「露骨でないタシナミ」
「都市に住む者の品性}
と信じている。
そういう意味で、詮索したりはしなかった。
実は、顔も覚えていなかった。
にも関わらず・・・
奥さんの発する雰囲気で、
隣の夫婦であることが伝わって来た。
外見から、
隣の夫婦であると事を察知することは不可能。
にも関わらず、隣の人であるとことが分かった。
雰囲気・気配(空気)は・・・
外見では隠せない。
場所を変えても誤魔化せない。
雰囲気とは・・
誤魔化すことが出来ない情報
これを
痛感する出来事でした・・・
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