坂の上のピアノ教室

おうちの方にレッスン室の様子、日頃思っている事をお知らせするためのblogです。

禁止です~!

2013-02-01 | レッスン室から
たとえば、レッスンで最初に一回曲を通してもらったときや

発表会や、ステップで弾き終わったあとや、その直後のレッスンの時に、


「どうだった?
弾いてみて自分の演奏をどう思った?
練習の仕方をどう思った?」と

よく聞きます。


すると、一番多い答えが


「間違えずに弾けてよかったです」

「あそこと、あそこを間違えちゃった」


という答えです。


う~~ん、そうね、間違えずに、つっかえずに弾くことはもちろん
大事な事の1つだけど、

弾き終わったら、気がついて欲しい事ってほかにも、
あるんだけどな~~~


長く私に習っている子たちは、それがわかってきて

「ここは、もっとやさしい気持ちで、弾きたかったのに、気が強くなってしまった」

とか、

「自分の思っていた物語のようにならなかった」


とか、音楽的な事にも気持ちが向けられるようになっています。


でも、あんがい 

「間違えずに弾く」ことが、とってもとっても大事(もちろん、大事だけどね)
にとらわれすぎて、気にしすぎているように思えます。


先日、中学生生徒のお母さんが、レッスンの最後に我が子のピアノを
聴きにきてくださいました。
普段あまりお話をする機会のない大きな生徒ママでしたから、
たくさんの話を久しぶりにしたのですが


「娘のピアノの練習を聞いているとき、間違えたり、つっかえた回数を
つい指折り数えてしまいます。」と笑いながらおっしゃっていました。


「それ禁止です!!」

まあ、明るく話してくださったので、生徒本人も、すごくイヤがっているわけでも
なさそうでしたけど・・・


弾いている生徒自身が

「あ~~、ワタシ、また間違えちゃった!」と反省して、練習の糧にするのなら、
ともかく、

そばで聴いていうおうちの人が、それをやっては、いけません。

それよりも、お子さんの、「こういう所が小学生の時の演奏より、変わって良くなったなあ、」とか、
「こういう所は、もっとしっかり聞かせてほしいなあ」とか、

そんな聞き手になってくださいね、とお話しました。



すぐに、止まったり、いつもいつも同じ場所でつっかえてしまうのは、
何か良くない原因があるので、原因を突き止めて、練習をしなければいけません。

でも、止まらないで、そつなく、要領よく、弾き進める事が一番良い、というわけではないと、
思います。

その子が、その曲に持っている、「大好き!」「ココは、面白いところ!」
「ここは、泣きたい感じ」

そんな気持ちが伝わるように、丁寧に弾いて欲しいな。

って、生徒にはいつも言ってるのに。。。

その時の、当の生徒も


「え、そうだったんですね。それが大事だったの?」

って。。。。

ありゃりゃ(T_T)(T_T)


教える側の気持ちって、伝わっているようで、なかなか伝わっていないんですね。

私もくりかえし、しつこく、伝えなくては、と思いました。










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