日の出

眩しくかがやきました。 . . . 本文を読む

当面の出来事、現状となったこととは

現代日本語「誤」百科　756 は 当面の現状維持 を、例題にしている。当面　はさしあたってのこと、現状　は目の前に広がる、そしてそれを　維持する、つまり、いまは、そのままでいようということだ。当面　と、現状　に、現在があるので、重複する同語反復だとする。だから、意味が結びつかないとする。この同語反復というのは、コラムの用語で注意をしなければならない。説明するところでは、現状維持　当面の状態を維持　とでもすればよいと言う。当面の維持、当面の現状維持　ということを、当面の維持すること、とは、何を維持するのかわからないので言いにくい、したがって、それは現在をそのまま維持すること、として言っているに過ぎないのだが・・・ . . . 本文を読む

イマジネーションで戦う、のではない！

戦争と文学　全20巻　集英社　創業85周年記念企画　別巻1　全巻を買った。　 第5巻は、イマジネーションの戦争。第3回配本で、2011年9月発行。幻の字をつけている。現代篇、5冊のうちの5冊目。戦争が文学になる、それはパロディーの手法で、そこにイマジネーションが働く、読み手がみる文学表現の彩は、デフォルメされた現実がある。芥川龍之介、阿部公房、筒井康隆、伊藤計劃、モブノリオと、パートⅠに作家名が並んでいる。巻頭の作品は、桃太郎である。 . . . 本文を読む

ここから、日本を見る

遣唐使を知ると、より具体的な古代日本の交通史が明らかになる。文献、文物、往来した人と品物、そのどれをとってみても日本の古代を形作った。それをこれほどまでに解説する書は、その文章力において、実証性においても、これまでにないといってよい。留学者に焦点を当てて読み取ったのは、わたしの興味と関心とによるが、よく知られた正倉院御物、経典の類において、人がものを請来したのであることには違いない。章を重ねて読み進んで、終章の警世のことばに耳を傾けるべきであろう。遣唐使は留学の歴史であると、位置づけたい。 遣唐使 (岩波新書) 東野 治之 . . . 本文を読む

スラロ－ムは蛇行のこと

現代日本語「誤」百科　755　は スラロームを作る を、例題にしている。この表現のどこがおかしいか、作る　というのと、スラローム　が合わないというのだろう、コラムではスラロームをスキーの回転競技としているから、競技を作るのは不適切な表現であると言う。スラロームのコースを作るなら、よいようだから、蛇行を作る　または、スラローム風の運動をする　と表現すべきだとなるが、はたして、カタカナ語としてのスラロームはスキー競技にだけ限定するものであるか。 . . . 本文を読む

がんを練習する

ガンもそんなに怖くない、という、達観には至らないが、身につまされるように、高齢社会の現実を知った。ガンがどういうものかわかってきたという程度でいいのなら、とてもわかりよい。感激すらする筆致だ。練習というからには、まだまだ、トレーニングがあるのだろう。そこにふみこんで、死ととなりあうことを自覚する。 中川 恵一 がんの練習帳 新潮新書 . . . 本文を読む

なりがち、気になるのはよくないからだ

現代日本語「誤」百科　719　は 脂肪分が気になりがち を、例題にしている。脂肪分は、ふとるイメージがあるようだ。だから、脂肪分が気になることは、健康状態を気にしていることになる。太りたくないのだろうが、それを気にしはじめるということは、太りはじめているか、気が付けば太ってしまっていたので、脂肪分をついつい見てしまうということだ。なりがち　の意味は、そうなることが多い、ということであれば、忘れがち、のように、体重チェックをうっかりしていた状態をあらわす。つまり、気にしがち、気になりがちは、よいことだといえないことがあるから、脂肪分をチェックすることになる。 . . . 本文を読む

ありがとうございます

ひもとく　日本「誤」百科 というコラムに、日本語新百科をこしらえようとして、日本語はどうなっているかと、日本語珍百科を書いてしまいました。コラムの著者には解説を簡潔に書いていくという制約があるでしょうに、ご苦労を思いつつ、このようなブログを書くきっかけをくださって感謝いたします。 アクセス数がこのようになりました。報告です。 ブログの開設から 44 日 2月15日のアクセス数 閲覧数：204PV 訪問者数：101IP 順位： 14,243位 / 1,825,654ブログ中 (前日比 ) 2013.02.16(土) 215 PV 89 IP 15680 位 / 1826142ブログ 2013.02.15(金) 204 PV 101 IP 14243 位 / 1825654ブログ . . . 本文を読む

42195

マラソン距離の語呂合わせは死に行く5だそうだ。タイトルとは想像をかけ離れた内容のエッセイである。ブログによる記録を連続して文章を綴る。銀行員を勤め上げた？作家ならでの読み物になった。マラソンが個人競技であること、タイムラップを守れば走れるようになること、練習には会話を楽しむこともあり、景色を堪能することもあり、四季の変化が加わればなおのことだ、都市を走り抜けるときには新たな感慨が人生に湧き起こることなど、興味が尽きない。フルマラソンを初めて走り切ったところは創作的文体に似てここだけ、いやに臨場感に溢れる。 ５５歳からのフルマラソン (新潮新書) 江上 剛 . . . 本文を読む

歴史が変わる、AKB４８

現代日本語「誤」百科　719　は 今日歴史が変わる を、例題にしている。歴史　は、未来に起こる出来事に使えないことばだとする。歴史という語が過去を記録したものを意味するのであることはその通りで、この語が持つ内容には気を付けなければならない。しかし、その一方で、歴史そのものを、起こった出来事を記録した事項とする見方があれば、それは今日の出来事が明らかに記録されることになる、という意味で、それが過去と現在の連続性を変えるものであることが確かだと思うなら、歴史に記録される出来事が起こって、そこに新しく書き加えられるだろうと言うことができる。 . . . 本文を読む