日本語語彙のカバー率を見る。日本語の日常語を30,930語と算出した1954年の調査でその延べ語は438,135であった。この現代雑誌90種の用語用字で上位を5,000語にするとカバー率が81.7%になる。上位を10,000語にすると、91.7%になる。このデータによってのこりの8%をカバーするのは29,930語ということになる。日本語のカバー率から見た上位になる基本語彙は5,000語を示す。さらにその倍の10,000語を必要とするのは、語彙において学ぶべき語が多いということを表している。このデータはまた、2回までの語が61.6%を示すので約半数が438,135語の中で出会う確率の低さとなる。このカバー率で日本語をほかの言語と比較すると、それは英語フランス語スペイン語のカバー率の語数が上位1,000語から5,000語までを見て同じような傾向にあり、中国語と日本語が特異である。つまり中国語は1,000語で73.0%、日本語は60,5%であるのに対して、2,000語になると中国語は82.2%となって、日本語の5,000語、81.7%をしのぎ、カバー率は急速に高くなっていき、5,000語は、さきの英語と同じように91%超となる。 . . . 本文を読む
地とは、土、陸、大地などを指す。訓じて、つち、くに、ち、ぢ となるが、漢音 ち と、呉音 ぢ と発音が異なるので、それぞれに語ができる。つち と読む例には、天上に神有します、地に天皇有します、というふうに、あめ つち と対比する。天上、天についてどのように理解をしていたか、それに対する つち である。大空についても、捉え方あったようだ。地はまた土でもあった。この地は、のちに、地球であることを知るようになる。天球について地球とするが、それまでは地には4本の柱で支える大地のような考え方も中国にはあったようであるから、それを日本にも伝えていたことだろう。天に対しての地上、それは大地であったが、地球とみるようになる。 . . . 本文を読む
日本語誤百科 36 ページ この問題がつとに難しい を、例題にしている。とくに誤用であるという理由がない。それはこの言い方をどういう文脈また場面で用いているか、それがわからないからだ。表題から、つとに が朝早くの意味だと解説しているのは、その意味のほかにも、以前から知られている様子を表すこともあるので、難しいにかかる意味内容を捉える必要があって、ただ、朝早くといったようなこと、ではなくて、あるいはつとに有名だ、というような意味内容を読み取ろうとする。 . . . 本文を読む