書記言語と言っていた。記録された言葉を対象としていたからである。書記は官吏の名称でもある。秘書もこれに類する。書記官が総書記となって最高権力者を表すのはどういう経緯だったか。書記長と言う権力だろう。書記はまた文字をよくすると言うので祐筆でもあった。右筆とも書き文字を扱うことは格別なことでもあったろう。その語がそのままもとの意味のままに書記言語となると表記行動という語が対比されるようになった。対比するのは書記と表記とその文字の似通いにあるだろうがこれは似て非なるものとして書かれた言語に対して書かれようとする言語ということになる。しかし表記は表書きとしての語であり書き表された文字だあってこれだと書記と何ら変わらないことになってしまう。だから書記が行動の意味を持っていたのだが文字記録となり表記が行動を捉えて新しく進めようとしたのであろうけれど書き表されたものということになってしまっている。書記言語が記録された文字を見てそこに言葉を捉えるのは普通であろうけれど、表記と聞くと文字の種類を思い浮かべるので表記法としての規則立てをするようになった。 . . . 本文を読む
述語の変種 日本語の文法について その39 述語19
述語は述べること、述べ立てることである。そのためには述語動詞を核において主語との関係を修辞における表現性に求めることになる。述語はすべてそうであるならそこに文法が成立して捉えることになるのはそのとおりであるが、主辞賓辞の対立だけに捉えない表現もありその特性をもつ言語があるのではないか。文法の論理において述語を変種とするものである。それが日本語にある体言止めである。
名詞止めとも呼ぶこの文章法は辞書で和歌、俳諧などの最後の句を体言で終わらせることとあり、余韻・余情を生じさせる効果がある、デジタル大辞泉、と説明がある。この技法は韻文における修辞のひとつであるが、文末を述語とする日本語の文でいえば述語相当に考えることがある。むしろこの文を修辞技法のひとつにおいて文に応用した述語扱いとすることが普通であり、日本語の文の種類とできる。
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日本語誤百科 14ページ 不審な荷物はお知らせください を、例題にしている。コラムが取り上げない、~は の使いかたである。解説は、不審な荷物をお知らせください と解釈していて、荷物を知らせる とは言えないとしている。車を知らせる 友人を知らせる と言えないのと同じだとしている。この例題には、不審な荷物を取り上げている。不審な荷物をお知らせください と言って、何が伝わらないというのだろうか。知らせることの内容がより具体的なことがらになるなら、不審な と言えばそれを知らせることにもなる。事故を起こした車が見つかれば、その車をお知らせください といった内容で、車をお知らせくださいともいえるが、その車をお知らせください となっていえるか言えないかは微妙だろう。しかし、不審な車をお知らせください、というときは、それなりに、文脈がありそうである。そして、不審な車はお知らせください となれば、これは誤りとは言えない。 . . . 本文を読む