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日本中の素敵な建物たちを見て歩き

おばあちゃんのきゅうり

2007-09-11 | 建築

今年、2度目の函館。今回はどこを歩こうかと思い遺愛女学院の周辺を
少し歩いてみた。
そこで私は、おばあちゃんから「きゅうり」を頂くことになる。
もぎたての新鮮な「きゅうり」を。

歩いていて、その洋館にはすぐに気がついた。
目を見張っていると、中から出てきたご婦人と目があってしまった。
何か話しかけようと、洋館前にある樹齢70年の松(保存樹になっていた)
を誉めてみた。そして、その松に相応しいお住まいも誉めてみた。

ご婦人はお話し好きの上にひとりぐらしのようで、孫の話しから、
お習字の先生をしている話し、それから庭の草花のこと・・・
そして、今日、このきゅうりが食べごろで、どなたに差し上げようかと
思っていた。あなたにあげます。

庭に通して頂いたので、木々の間に隠れていた洋館の姿を垣間見られた。
ご婦人は言う。この家は私が生れた年か、その次の年に建てられた。
私が大正13年生まれだから、この家も同じぐらい。
ご婦人がそんなお年だとは思えなかった。おばあちゃんと言っていいご年齢。

   

なんとカクシャクとしたご婦人と、そしてお住まいなんだろう。
そんなことを思いながら、この洋館の庭での立ち話しは、延々1時間にも及んだ。

これが、おばあちゃんから頂いたきゅうり。
帰ってから、ゆっくりと頂いた。それはそれは新鮮で、本当においしかった。
建物を見ていて、きゅうりを頂いたのも始めて。なんだか、函館に新しい母が
できたような、そんな気分を味わった。
旅はこれでなくっちゃあ。


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