JR脇ノ沢駅に近づいたとき、岩手日報社の「近代化遺構を歩く」で見覚えのあったこの建物
が見えてとっさに下車しました。
陸前高田市の米崎町にある旧大和田商店の建物。
大和田商店は木炭業を商い、三陸汽船で塩釜へ送ったり、陸揚げされる物資の輸送業もし
ていたそうです。
その本に寄ると、昭和35(1960)年のチリ地震津波で一階天井付近まで波が押し寄せた
が、建物に大きな破損はなかった、とあります。
今回の津波でも、残っていて欲しいと思います。
昨年の夏には三陸海岸を久し振りに南下しました。
津波に襲われた町々との、それは別れの旅だったのかもしれない。
このJR陸前高田駅は、昭和8年の開業前年に建てられたものです。
同じ岩手県の小岩井駅とも似ています。
妻壁にひし形の飾りがあるだけのシンプルな駅舎です。
被災された皆さま
心より謹んでお見舞いを申し上げます。
テレビで自分が歩いた町々が津波に飲み込まれていくのを見て、心が折れそうになりました。
非力な私たちです。
今、大阪での写真展、開催中です。
旧郵便局のお隣りは、マジョリカタイルの煙草屋さんでした。
白いタイルの幅に合わせるのに、ちょっとカットしてます。
ショーケースの後ろのガラスも古いものです。