狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

亡国を知らざるは亡国なり

2005-12-28 21:54:25 | 怒ブログ
 
畏友M氏から「怒り狂っています。」と言うメールを頂戴した。
某地方新聞に掲載された「亡国を知らざれば」と題した氏のオピニオンの原稿が添付されてあった。

「震えあがる寒さ。記録的な大雪。あちこちで発生している被害。これは、お天道さまが、この世の人のありさま、動き方を怒っているのだ、と勝手に考えている。」という書き出しである。

そして、医療機関、福祉施設、それに、たべものを作る農業や漁業だけが人の生命に関わる仕事、産業だと考えていたが、JR西日本の事故やマンション、ホテルなどの人の住まい、クルマの車検、暖房器具など、安全性を疑わないできた多くの分野で、死に至るおそれがあったり、死者が出たりしている事実に触れ、孟子の性善説から、違う現実を指摘、さらに、

「証券取引所で、機械の操作ミスから数百億円の儲けが発生した(ということは、同額損をした人がいる)。その前にも、企業の株買占めなどで巨額の利益を得た人がいる。額(ひたい)に汗しないで、モノは生産しないで、である。」と「財界のトップからも、このような行き過ぎた市場原理主義に苦言を呈する声が出てきている」として憤激されていた。

更に氏の専門分野である農業問題に触れ、「国の行政機関や或いは財界、生協までが、我が国の農業をつぶすことによって儲かる人がいる、そしてそれを良しとする国民が多くなっている。 自分さえよければ他人はどうでもいい、という貧しいこころが支配している日本。この寒寒とした光景から、百年も前に田中正造が語った、
『亡国に至るを知らざるは、これすなわち亡国なり』という言葉を思い起こしている」。と結んであった。

畏友M氏は、氏のこのような持論を、不特定者の見る「ブログ」に(小生の独断による概要表現)の引用を、快しとしないのだが、心が動かされてしまった。(意に沿わないグログだったら、直ぐにでも削除して、氏にお詫びしたい)。

年末にかけて、不祥事は更に続く。
只今も震度3の地震があった。
テレビのニュースの解説によると、わが家から数キロあたりの地点に、震源地点の×印が大きく写っていた。拙宅でも妻や、小生の病院通いが慌しい年末を過ごす。

これからが、ほんとの「愛」が必要となってくるかもしれない。