恥ずかしい歴史教科書を作らせない会

改憲で「戦争する国」、教基法改定で「戦争する人」づくりが進められる今の政治が
将来「恥ずかしい歴史」にならぬように…

スペイン総選挙での与野党逆転

2004年03月15日 | 国会・政党・選挙
 スペインで総選挙の投開票が行なわれ、野党であった社会労働党が勝利し、8年ぶりの政権交代が実現したと報じられています。
 マドリードでの列車爆破テロについてのアルカイダ系組織の犯行声明の影響もあるでしょうが、「イラク派兵の賛否」を争点とした総選挙で反対派が勝利した、初のケースではないでしょうか。

 さて、日本の昨秋の総選挙を思い出してみると、ただ「政権交代」が叫ばれただけでした。小泉政権の「自衛隊イラク派遣」「戦争国家体制づくりの有事法体系」「憲法・教育基本法の改定」についての賛否などの根本的な問題はには触れられませんでした。メディアが騒いだ道路公団や郵政の民営化がそれほど重要な論点であったでしょうか。あまりのレベルの低さに情けない思いがします。

 昨今、民主党の右傾化が進み、自民党の「改憲」の土俵に上げられ、協力まで求められるほど政策に違いがなくなってきています。自民・公明・民主の改憲勢力が国会議員の9割以上を占めていることに、戦前の「大政翼賛会」化の危険を感じざるを得ません。
 政策に違いがない以上、自公連立政権から民主党への政権交代が実現しても、何も変わらないのではないか、私にはそう思えてなりません。

政府の右傾化プロパガンダ「報道2001」

2004年03月15日 | メディア
 たまにはテレビ番組について書きたいと思います。
 日曜朝の番組に「報道2001」という番組があります。今朝の放映では、まず北朝鮮問題でロシア公使に話を聞き、次に鳥インフルエンザを採り上げ「これは危機管理が問われている」と強調し、最後は防衛庁の石破茂長官を招いて、国会に提出された有事関連7法の「必要性」を強調しました。民主党も独自性をアピールしながらも後押しをし、コメンテーターの竹村健一氏が「手ぬるい。憲法・教育基本法を見直せ。そこが問題だ」と声を荒げ、最後は鳥インフルエンザでの自衛隊の活躍をたたえて終わりました。相変わらず見事な組み立てで、政府の政策のPRを行なうものだと感心します。

 こうした番組の内容には、もちろんフジテレビの後ろに控える産経新聞社の方針もあるでしょうが、さらに裏があることをお気づきの方も多いと思います。この番組枠の最後、9時57分ごろから数分間、内閣府の「ここが聞きたい!構造改革」という小番組仕立てCMが流れるのです。

 つまり、「報道2001」のスポンサーの一つは内閣府、すなわち「小泉首相のところ」なのです。
 番組プロデューサーが、大スポンサーである内閣府のトップ(総理)や役員(閣僚)の都合の悪いことを番組構成として用いる訳がありません。放送の内容についてフジテレビ側は恐らく「報道の自由だ」と言うでしょうが、これは政府が税金を「報道への干渉」を行なっていることであり、「報道の自由」を縛ろうとしている行為なのです。

 国会で、はぐらかすだけの答弁を繰り返しながら、税金を使い、メディアを利用し、国民の右傾化のための情報操作・統制を行なう小泉首相は、本当に姑息で情けない限りですが、一方では周到です。国民にとっては非常に危険な政権だと思います。


【追伸】 この記事の後、当該テレビ局のアドレスから複数の「ウィルスメール」を頂きましたが、謹んでご辞退申し上げたいと思いますし、そのようなメールを私のような者に送りつける前に、ぜひ番組の「質」の向上に努めて頂きたいと思います。