恥ずかしい歴史教科書を作らせない会

改憲で「戦争する国」、教基法改定で「戦争する人」づくりが進められる今の政治が
将来「恥ずかしい歴史」にならぬように…

ビンラディン氏、拘束される?

2004年02月29日 | 外交・国際
 イラン国営放送ラジオが、パキスタンでウサマ・ビンラディン氏が拘束されていると報じました。パキスタン外相や米国は、これを否定しましたが、同放送では、実際にはかなり以前に拘束しながら、ブッシュ大統領が再選を狙う大統領選挙が近づくのを待って、米国政府は発表する予定だということです。

 ビンラディン氏は、もちろん9・11の米国同時多発テロの首謀者とされている人物です。

 今回の報道が事実であれば、その身柄の拘束を、遺族はじめ多くの国民に知らせず、自分の選挙に利用することだけを考えるとは、恐ろしく卑劣な為政者であり、米国は民主主義のゆがんだ国家だと言わざるを得ないでしょう。

日本の弾薬が人を殺す

2004年02月29日 | 外交・国際
 川口順子外相とベーカー駐日米大使が、このほど日米物品役務相互提供協定(ACSA)の改定協定に署名しました。
 この改定により、日本は米軍に弾薬を供給することも出来るようなります。
 例えば、米軍が再びイラク戦争のような戦争を行なったとき、日本が弾薬を提供し、その弾薬が他国の人々を殺傷することがあり得るのです。

 川口外相は武器輸出三原則に違反しないと言いますが、この三原則の三番目は、「紛争当事国」には武器を輸出しないことなのです。
 米軍が他国を攻撃しているとき、米国は「紛争当事国」であり、これに弾薬を供給することが武器輸出三原則に抵触することは明らかです。

国連事務総長を盗聴した英国

2004年02月27日 | 外交・国際
 英国のショート前国際開発相の発言が話題になっています。彼女は昨日、イラク開戦前から英国の諜報機関が国連事務総長を盗聴していたことを明らかにしました。
 おそらく事務総長の動向を探ることで、イラク攻撃に対して他の加盟国がどう出るかを知ろうとしたのでしょう。イラク攻撃を行おうとする米英両国が、非難されることを十分に予想し、その「後ろめたさ」からコソコソと国連事務総長の顔色を盗み見ていたわけです。
 情報を誇張し、論文を盗用し、事実を捏造し、世論を欺いてまで仕掛けた戦争に「後ろめたさ」を感じない人はいないでしょう。

 そう思うとき、何も考えずに「米英のイラク攻撃を支持します!」と大声を張り上げていた小泉首相の姿を思い出しました。
 あの人なら何も感じないかもしれません。

改正外為法施行

2004年02月26日 | 外交・国際
 26日、改正外為法が施行されました。これは日本が独自に経済制裁を行なうことができる法律です。
 外交上の「カード」としては有効でしょうが、もし発動すればどうなるのでしょう。

 歴史的に見ても経済制裁の必ず一歩先にあるのは戦争です。後戻りは困難ですし、この「カード」は一度切ればなくなるということを忘れてはなりません。
 夏の参院選対策の人気取りや感情論で「即時発動」を唱える、自民党や民主党の一部議員の浅ましさ・浅はかさを本当に情けなく思います。
 北京で6カ国協議が続いています。外務省の粘り強い交渉に期待したいと思います。

札束で国連を釣る小泉首相

2004年02月25日 | 外交・国際
 国連のアナン事務総長が国会を訪れ、自衛隊のイラク派遣を評価したと報じられています。
 なぜこの時期に、アナンさんが日本へ来たのでしょうか。
 国連に最も多額の資金を出しているのが日本ですが、政府はその「減額提案」を国連にもちかけました。その上で「減額が嫌なら、事務総長が日本に来て、イラク支援は国連中心と言う野党を黙らせろ」というわけです。一種の「脅し」と言って良いでしょう。
 しかし、アナン氏が何を言っても、イラクでは米英軍の占領統治が続いていて、国連中心ではないことは明らかです。
 自衛隊イラク派遣反対の世論を封じ込めるために税金を使い、国連を札束で釣るというやり方に強い疑問を感じますし、このような欺罔で世論を誘導しようとする小泉首相や政府の態度は、決して許せるものではありません。

黄色いハンカチ

2004年02月24日 | 外交・国際
 23日のニュースで、イラクへ行った自衛隊の広報官がメディアのインタビューに応じていました。
 「日本国内で自衛隊がイラクに行くことに反対の声が根強いことについて、どう思われますか」との質問に、「国民は派遣について理解しています。私の地元は黄色いハンカチでいっぱいでした」と答えました。
 旭川商工会議所の「黄色いハンカチ運動」は派遣賛成を意味するものではなく、賛否はともかく隊員が無事に帰国する祈りを込めたものです。これにさえ、ある自衛隊員の奥さんはこう批判していました。

 「国の命令で背中を押されてイラクに行く夫の同僚たちの心を思うと、ハンカチは無言の圧力になる。安易にハンカチを掲げるのは許せない。」

 また、映画「幸せの黄色いハンカチ」の山田洋次監督も21日、次のようにコメントしています。

 「自衛隊員を派兵する町で、黄色いハンカチが見送りに使われるのはとても気になる。イラク派兵が憲法違反ではないかという重要な論点が消えてしまうのが不安だ。」

 商工会議所が善意で始めた運動さえ「ハンカチ=派遣賛成の証」として、人を戦場に送り出す道具として利用する小泉政権の卑劣さを、本当に情けなく思います。