先月上海房屋租賃指数弁公室が発表したところによると、6月の上海の住宅賃料相場の前月比上昇率が+0.49%という数値となっている。一見たいしたことがないように見えるが、最近の数値としては比較的大きなものであるという。この伸びの要因として挙げられているのが、
① 伝統的に活況を呈する時期に来た(卒業生が賃借するのは6-8月)
② 住宅価格が高止まりし、これにより少なからずの住宅購入ニーズを賃借でしのいでいたのが、オーナーが売買を賃貸へ回すことにより賃貸市場が活性化した。
③ 昨年の売買市場が活況だったものの、賃料の値上がり幅は相対的に小さく、これを埋め合わせるような形の値上がりを引き起こした。
④ 不動産税推進の声が大きくなってきており、このコスト増を見越しての先行値上げ。
の4つだ。いまひとつ納得できないものもあるが、とにかくこのように紹介されていた。
次に前期比値上がり幅についてみてみよう。
% |
平均 |
一室 |
二室 |
三室 |
ハイエンド |
0.50 |
0.73 |
0.59 |
0.37 |
ミドルエンド |
0.46 |
- |
0.54 |
0.28 |
ローエンド |
0.59 |
0.88 |
1.10 |
- |
ローエンドの値上がり幅が最も大きい。数値としてはこのとおりだが、私の知人で賃料更改の時期が来た人がいたのだが、この人は従来9500元の家賃をなんと15000元までの値上げが飲めないのなら出て行けといわれたという。なんと57.9%もの値上げだ。借り手からすると殺意を催すほどの値上げ幅だ。上に紹介したように、賃料相場が上がってきているとはいうものの、57.9%という上がり幅は統計数値からかけ離れたものであり、どういうつもりでこんな常識はずれのことを言っているのかよくわからない。ということで、この知人は当然引っ越すことになった。こんなキチガイオーナーが相手だと交渉自体が成り立たない。私の住んでいるところのオーナーも話の通じない人間なので、私もひょっとして同じような目にあうのかなあと不安に思ったのであった。