上海万博が近づいている。開催期間は5月1日から10月31日までだ。上海万博関係者によると、開催期間に延べ7000万人以上が上海にやってくると予想している。平均で38万人/日、ピークには70万人/日に達することになる。そしてこのうち95%が宿泊ニーズを有しているとのことだ。
現在のところ上海の星付きホテルとビジネスホテルのベッド数は40万あるのに対して、万博期間中の必要ベッド数は60万/日必要と試算されており、言い換えると20万が不足することになる。
Ctrip(旅行代理店)の発表によると、同社と提携しているホテルの約80%がホテル料金を発表しており、5-6月の平均値上げ幅は20%近く、高級ホテルの値上げ幅は8-19%、そのうち4つ星と5つ星ホテルの平均室料は各々700元と1400元前後となっている。思ったほどの値段でもない。一方で、多くの観光客が比較的リーズナブルなビジネスホテルに宿泊することになるだろうが、
格林豪泰酒店の関係者によると、ビジネスホテルに対するニーズは間違いなく爆発的に増加し、価格が上昇するのはもちろんのこと、予約するのが遅れると部屋を押さえることができなくなるのではないかと見ている。
上海には56の5つ星ホテルがあり、部屋数は25,000に達している。既に飽和状態にある、平日の宿泊率はそれほど高くないそうだ。ここ数年の宿泊率等のデータを見てみよう。
年度 宿泊率 平均価格(一室あたり)
2006年 70%以上 1600-1700元
2007年 68-69% 1600元
2008年 59% 1500元
2009年 53% 1050元
2008年はもちろん金融危機による影響を受けたものであり、2009年も上半期にその影響を引きずったことから宿泊率はかなり落ち込んだものとなっている。上海市旅遊局では外国人へのビザ発給を制限しなければ高級ホテルの宿泊率はかなり上向くと見ている。北京オリンピックに際しては外国人に対するビザ発給に制限を加えたため5つ星ホテルの宿泊率は50-60%しかなく、室料も予想された以上の金額にまで上がることはなかったとのことだが、当時のホテル代はものすごかった記憶がある。北京出張の話が持ち上がったのだが、そのときのホテル代が一泊4000元と言われた。結局その出張は話自体がなくなったのだが、とくかくホテル代は異常な金額だった。また、これとは別に北京オリンピックの閉会式に行かないかと誘われ、なんとそのチケット代が7000元と聞いて結局行かなかったのだが、そのときのホテル代もはっきり覚えていないが結構な金額だった印象がある。上海のホテル代はまだ北京オリンピック当時のような異常な金額にまで跳ね上がってないが、北京オリンピックが3週間弱のピンポイントだったこともあり、おそらく上海ではあそこまで異常な金額にまで跳ね上がることはないだろうし、実際上にも紹介したように、思ったほどの金額にまで上がってはいない。これなら外国からの観光客も安心して上海万博を楽しむことができそうだ。