呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

こりゃ確かに納得いかんわ

2008年03月31日 | 未分類
  浙江省麗水市で起こった事件だ。美容院の女主人が詐欺で7億元(100億円弱)の資金を集めたことにより、浙江麗水市中級人民法院の一審で詐欺罪により死刑判決が出された。そして、この判決が出る一日前に、上海市労働社会保障局の元局長が保険基金を158.56億元(約2250億円)も使用したにもかかわらず、長春市中級人民法院で収賄、公金横領、職権乱用の罪で懲役18年という判決が下されたのである。日本の場合はこのような金銭にまつわる犯罪で死刑判決が下されることはないが、中国においてはありえるのだ。
 
  しかーーーし、これは明らかにおかしいだろう。7億元の詐欺が死刑で、158.56億元(124.21億元が回収不能)が懲役18年。なんでこうなるのかなあ?なんとも柔軟的すぎる判決の幅の広さである。振り幅が激しいとはこのことか。お役人はどれくらい横領して初めて死刑になるのかと納得しがたいという考えを持った人は少なくないようだ。7億元の詐欺で死刑判決が出される一方で、158億元もの公金横領が懲役18年ですむくらいであれば、きっと18年もたたないうちに釈放されるお目こぼしもあるかもしれない。

  こりゃ確かに納得いかんわ。


賃金上昇中!

2008年03月26日 | 未分類
  上海市の最低給与基準がまた引き上げられることになりました。4月1日より現行の840元から960元になります。時間工の最低給与基準は7.5元から8元に引きあがります。上海市では1993年より最低給与制度をスタートしており、これが16回目ということですので、平均するとほぼ毎年のようにあげられているということになります。ここ最近で言えば750元→840元→960元というように増加しており、伸び率で言えば12%(750元→840元)、14.3%(840元→960元)と決して小さな数字ではありません。ここ最近の物価高等を反映させているといえるでしょう。また、上海市の年間平均給与も発表されており、去年の年間平均給与は34,707元、前年比17.4%増の数値となっております。上海市の平均給与は個18年連続の伸びとなっております。
 
  一方で、2007年の北京市の年間平均給与が北京市統計局、国家統計局北京調査総隊より発表されました(個体工商戸は除く)。年間平均給与は39,867元で前年比3,770元(+10.4%)の伸びとなっております。
 
  この統計でいう給与は個人所得税納付前の税前給与であり、基本給与、賞与、各種手当・補助から構成されており、基本給与、賞与、各種手当・補助が含まれているのみならず、単位が源泉徴収する社会保険や住宅積立金の個人納付部分といった各種費用も含まれます。前年との比較表になっていますので、それをご覧ください。
 
北京市従業員年間給与比較表
 
2006年
2007年
年間平均給与
36,097元
39,867元
平均以上に達している人の比率
39.3%
42.6%
10万元超の業種
証券業、銀行業、法律サービス、水上運輸、航空運輸、パイプライン輸送と石油、天然ガス採掘業
証券業、パイプライン輸送業、銀行業、航空運輸業、水上運輸業、企業向け融資サービスのその他金融活動等の業種
8-10万元の業種
保険業、タバコ製品業、法律サービス、石油・天然ガス採掘業、放送・テレビ・映画・音像業、電信とその他情報伝送サービス業、知的財産権サービス、工事技術と計画管理等の業種
2万元以下の業種
家具製造業、飲食業、紡織服装・靴・帽子製造業、棒職業、プラスチック製品業、保安サービス業等
文化娯楽体育用品製造業、非金属鉱選鉱・採鉱業、紡織業、農業、紡織服装・靴・帽子製造業、皮革・毛皮・羽毛(綿毛)及びその製品業、非鉄金属選鉱・採鉱業等
業界内部での差が大きい業種
銀行業:年間平均給与が100万元を超過しているところもあれば、低いところでは年間平均給与が4万元以下のところもある
証券業:年間平均給与が100万元を超過しているところもあれば、低いところでは年間平均給与が4万元以下のところもある

(出典:競網)
 
  この表をごらんいただければお分かりになるかと思いますが、上下の格差が激しいのは否めません。例えば金融業界の人件費コストが結構高く、また金融関係の中でも年間平均で100万元以上ももらっているところもあるくらいです。この数値はおそらく投資銀行業務を主として行っているところの数値化と思われますが、それでも平均値でこれだけの水準というのはかなりのものです。一方で年間平均給与2万元以下の業種も少なからず存在しております。どこの媒体かは忘れてしまいましたが、平均給与自体は上がっているものの、平均以下の層では数年来全くあがっておらず、逆に一定レベル以上の層の給与が上がっており、それが平均数値を引き上げているようです。先ほどの100万元超はともかく、感覚的には上下の格差は今後も広がっていくような気がします。



中国における記事の著作権

2008年03月24日 | 未分類
  このブログを書き始めてから以前にも増して新聞記事やメディアサイトを見るようになった。そして、以前から気づいていたのだが、同じ内容の記事がまったく同じ文章で紹介されているケースが非常に多い。たとえて言うならば読売新聞と産経新聞がまったく同じタイトル、同じ文章の記事を掲載しているようなものである。これに関して面白いコメントを見つけた。当サイトともリンクを貼っている落ち穂拾いブログ(http://ochibohiroi.blog102.fc2.com/)にあるコメントだ。(これ)によると、『こうも転載記事(日本語で正しくいえば丸パクリ)が多い背景として、もともとニュース自体が大本営発表で、どの新聞社も一字一句同じことしか書かないけれども各自自社ニュースとして流しているところに源泉があるのではないかと思います。「著作権」とか「創作者の権利」という考え方がなかなか根付かない、いや意識されないのもこういった国情のせいなのでしょうか。』。なるほど、この考え方ならよくわかる。しかし、使命感の強いジャーナリストだったらきっと物足りないだろうなあと思う。「転載記事を掲載しないとしょうがないけれど、私はジャーナリストとして本当はこう思うのだけど」と思う場面がきっと多いだろうなあ。


携帯電話ユーザーの情報漏洩

2008年03月18日 | 未分類
  中国に滞在している人たちのほとんどが携帯電話を持っていると思う。私もそうなのだが、携帯電話に意味不明な広告メール(中国の場合はメールではなくてSMS(ショートメッセージサービス中心だが、以下メールに統一)たくさん来ているのではないかと思う。なぜこのようなメールがくるのかというと、要するに携帯電話番号が売られているというのだ。日本でも同じような現象が見られるが、ここ中国においても同じだ。そしてこの携帯電話番号がなんとひとつあたりたったの0.05元(日本円で0.7~0.8円程度)で販売されているというのだ。しかも、販売される情報は携帯電話番号のみならず、ユーザーの収入、年齢、職業、所在都市等が含まれているという。一体どこからこのような情報が漏れているのかということになるが、携帯電話会社のキャリア、銀行、不動産会社等からだという。こういうところからであればこれだけの情報が流れてしまうわけだ。

  中国の個人情報保護法は現在制定途中にあり、新聞報道等によるとそう遠くない将来には公布されることになるだろうとのこと。これを機会に上のような状況が変わることを期待したい(でも現実は難しいかなあ)。


対中投資なお増加中

2008年03月14日 | 未分類
  一時の進出ラッシュが一段落してしばらくになるが、やはり以前と比べて会社の新設は減ってきた印象がある。しかしながら、先日商務部長がコメントした内容によると投資そのもののの勢いは決して悪くないようだ。以下は商務部長のコメント。

 ・ 今年1-2月の実際使用外資(FDI)金額は増加しており、大プロジェクトの投資、人民元高によりも たらされた増加幅が鮮明。
 ・ この二ヶ月に限って言えば、特に3000万米ドル以上の投資が昨年対比2.5倍にも上っている。
 ・ 「米ドルで中国へ投資し、人民元転するならば、当然早くなければならない。遅くなれば同じ米ドルでも得られる人民元は少なくなる」ともコメント)要するに人民元の対米ドル高も外商が出資を急ぐ原因であるという意味)。
 ・ 中西部投資についても昨年対比中部1.4倍、西部3.3倍と増加。
 ・ サブプライム問題や先進国経済の停滞により、中国の投資成長性が高く、より中国への投資へ向いている

  商務部長が言うように、人民元高という要因を見れば確かに早めに投資するのがいいのだろう。ただし、投資を行うからには当然リターンを得なければならず、果たしてその実現性があるか否かを検証した上で行うべきである。特に今年は企業所得税法、労働契約法、近年来の動きで言えば加工貿易政策の変更といった、アンフェイバーな動きが一気にやってきている。また、環境問題も騒がれ始めていることから、環境保護に対するコストもこれからは考えていかなければならないだろう。そして、元に戻るが人民元高であるので、輸出に頼る商売ではこれからはしんどいといわざるを得ない。実際に以前に比べると中国国内市場へ販売する動きも見られているし、今後よりその動きが加速していくだろう。今のところは中国国内販売を行っているといっても中国に進出している日系企業向け販売の比率も多く、純粋な“中国地場企業向け”中国国内販売の比率は今後まだまだ引き上げられていくのではないかと思う。もちろん、以前から言われているように、中国地場企業の信用リスク、回収リスクを考えるとそんなに派手に展開できないであろう。あまりあれこれ考えるとなかなか前に進まないが、「一日一歩、三日で三歩、三歩歩いて二歩下がる」くらいの気持ちのほうがいいかもしれない。


ついに税務局職員も減給?

2008年03月13日 | 未分類
  昨年10月27日付の書き込み(ここ)で、上海の税関職員の給与が大幅にカットされたのではないかということについて書いたが、そのときに税務局職員も対象になるのではないかと触れていた。そして、昨日知人との会食の中で税務局職員も給与カットが始まったらしいという話を聞いた。家に戻ってからネットで調べてみたところ、上海市の金山税務局で給与45%という内容のものがいきなり見つかった。やはり本当なのだろうか。そしてさらに調べていくと上海の公務員全体で減給を行っており、中でも税関、税務、電力等の部門の下げ幅が大きいという記事を見つけた。そして面白いのはこれに対して同情する人もいないわけではないが、「下辺企業要惨了」というように、税務局員に対してよりも企業がかわいそうだという意見が見られていることである。減給になった職員がそのストレスを企業にぶつけてくると考えているようだ。税関職員の減給の際にはやる気をなくした税関職員の業務効率が下がり不便が生じたというような話を聞いたが、税務局でも同じような問題が起こるのだろうか。


物価高だああああ!!!

2008年03月12日 | 未分類
  既にご存知の方も多いと思うが、3月11日に発表された中国の今年2月のCPI(消費者物価指数)上昇率がなんと8.7%に達し、この水準は1996年5月以来のものだ(ちなみに今年1月の日本のCPI上昇率は0.7%)。統計局はCPIがここまで高くなった要因として2月の春節要因が0.53ポイント、低温大雪要因が1.03ポイントとしているが、それ差し引いたとしても大きな数値である。同じく統計局によると物価上昇は国際市場価格の上昇によるところもあり、例えば今年に入ってからの国際原油価格は30~40%、今年1~2月の中国では大豆、穀類、原油および鉄鉱石の輸入金額が各々167%、42%、78%、114%も上昇しており、輸入による影響も非常に目立つといえる。

  次に、品目別で見ると特に目立つのが食品価格の上昇だ。この文章を書いている昼休みの間にも「最近は物価が高いのに」というスタッフの話し声が聞こえてくる。また、日本からの出張者が当社スタッフと話していると毎月のように「最近豚肉の値上げが凄いんですよ」と話しかけられる。それを示すように、2月の食料品価格の上昇率はなんと23.3%にも達している(確かに毎朝のように食べている肉まんも1元から1.2元に値上がりした)。これがCPIを大きく引き上げる要因となっている。春節の時分は例年物価が上昇する時期とのことではあるが、それにしても8.7%はあまりにも大きな数値だ。過去の日本のCPI上昇率を調べてみたが、8%程度の数値となると1980年あたりまで遡ることになる。日本のバブル経済の時期は「日本では1986年から土地や株式が急騰した時期を『バブル経済』と呼び、90年以降株価・地価ともに急落した。この急落時期を『バブル崩壊』という。」(by all about 用語集)とあるが、この頃の日本のCPI上昇率は8.7%の半分にも達してない(個人的にはかなり意外であった)。要するに日本のバブル時代とくらべてもこの上昇率はあまりにも大きい。中国政府としては今年のCPIの目標を4.8%においているが、そのハードルは決して低いとはいえないだろう。中国政府はこの目標数値を果たして「やれんのか!」


家庭内暴力の駆け込み寺

2008年03月11日 | 未分類
  サン西省で初めての家庭内暴力の駆け込み寺が設けられた。その名も「紅雨傘婦女之家」(赤傘婦女の家)という。

  近年来、サン西省の各級婦人連合が受理する家庭内暴力の訴えが増加基調にあり、暴力の程度もひどくなってきている。2007年には婦人連合が受理した家庭内暴力の訴えだけで195件あり、これは前年比36件増加している。そして、家庭内暴力により4名の婦女が死亡しており、障害が残ってしまった婦女が5名いる。ある婦女は長期にわたって家庭内暴力を受け、目には目を、歯には歯を、すなわち暴力に対して暴力で対抗し、犯罪を起こすに至った例もある。サン西省女子監獄の統計資料が示すところによると,同監獄では2005年以来、暴力に対して暴力で対抗した女性服役者が毎年20~30%の割合で増加しているとのことである。そして、2007年には婚姻家庭の問題により引き起こされた暴力犯罪の女性服役者が171人に達し、そのうち暴力により夫を殺害した案件が95%以上にも達しているとのことである。まるで映画のようだ。以前アメリカ映画で「愛がこわれるとき」というのを見たことがある。ジュリア・ロバーツが主演した映画だ。この映画の結末はジュリア・ロバーツが扮する妻が夫を射殺してしまうというものであった。この駆け込み寺の話を聞いてこの映画のことを思い出した。どこの国でも昔は見られなかった家庭内暴力が時代の流れとともに増加しているような気がするし、実際に昔と比べて話題になる頻度が増えてきているように思う。先進国の仲間入りをしつつある中国も同じような動きをたどっていくのだろうか。


パソコントラブル

2008年03月11日 | 未分類
  パソコンのハードディスクがイカれてしまった。先週の後半は出張していたこともあり、社内のサーバー内のデータを見ることもできず、パソコンの中を見ることもできず、メールを受信することもできず、結果として一部のお客様にご迷惑をおかけしてしまった。ここに改めてお詫び申し上げたい。また、ブログの更新もとまってしまったが、パソコンが復活したので、今までのように引き続き更新していこうと思う。パソコンという文明の利器は非常に便利ではあるのだが、逆にこれが壊れてしまうと何から何までとまってしまう。便利の裏返しとはこういうことなのだろう。


3日ぶりのセミナー

2008年03月04日 | 未分類
  前回のセミナーは3ヶ月ぶりだったが、今日のセミナーは3日ぶりだ。このようなショートタームでしかも異なるテーマでのセミナーは初めてだ。今日のセミナーは前回と打って変わって非常に少人数で、セミナーというよりも勉強会といったほうがふさわしいかもしれない。今回のテーマは税関に関するもの(2月21日の記事でご案内)で、以前に行ったことのある内容をかなりバージョンアップし、かなり重みを持たせたものだ。何せ持ち時間がそのときの5倍もあるので必然的にそうなる。いつものように早口で話してしまい、前半はかなりのハイペースで進んでしまったが、結局はほぼ時間通り終えることができ、手前味噌ではあるが内容的にも満足いくものにできたと思う。

  セミナーというものは自分の知っていることだけを話すのであればそれほど難しいことでもないのだが、より多くの内容をお伝えするためには自分がそれまで知らなかったようなことも含めるようにしなければならないと思うし、また毎回そのように務めている。そのためには色々と気づかなければならないし、色々と調べなければならないことも出てくる。セミナーに参加していただいた方にはより多くのことを持ち帰ってもらいたいというのは当然のことながら、実はセミナーを通じて自分の知識の幅を広げることもできるのではないかと思っている。このようなメリットもあるので、あまり頻繁にセミナーを開催するのも大変だが、これからも定期的にやっていきたいとあらためて思った。


韓国系企業の夜逃げ?

2008年03月03日 | 未分類
  面白い新聞記事を見つけた。去年の下半期から韓国メディアで「韓国系企業が中国より違法撤退」、「夜逃げ」、「中国の経営環境悪化」という表現が頻繁に見られるようになっているそうだ。

  今年1月のある夜に、山東省煙台にある韓国系企業の10数名の韓国人管理者が清算手続きをなんら行っていないにもかかわらず突然韓国に戻り、現地の3000名の従業員、工場設備と債務が放ほうったらかしになっているという事件が起こった。1月の中旬には韓国メディアもこの「夜逃げ事件」について報道している。

  実際のところ、韓国系企業の「夜逃げ」は決して新しい問題ではないようで、多くの違法撤退企業(なんら手続きをとらずに撤退する企業をこのように表現する、以下同じ)は「夜逃げ」という方法をとっているそうだ。特に青島や広州といった韓国系企業が相対的に集中している地域ではこのような現象が比較的目立つらしい。韓国輸出入銀行が2月に発表した《青島地区投資企業の違法撤退の現状》でもその旨指摘がなされており、2000年から2007年の間において、合計で8344社の韓国系企業が青島で投資しているが、そのうちの2.5%の企業(206社)が既に違法に撤退しているそうだ。

  また、統計によると、2000年から2002年の間は、青島には企業の「夜逃げ」という現象は見られなかったものの、2003年に初めて21社が夜逃げするという現象がおき、その後毎年増加しているそうである。そして、2007年は特にひどく、違法撤退した企業は87社に達し、撤退企業総数の42.2%を占めるに至っているというものだ。

  業種で見たところ、工芸品(アクセサリー)生産(63社、30.5%)、裁縫(16%)及び皮革(13.6%)等の伝統的な労働集約型企業が多いとのこと。

  撤退の方法はともかく、業種は労働集約型企業が多いとのことであり、加工貿易政策の変更に伴いこのような業種が中国でやっていくのが難しくなってきたということの証といえるだろう。


久しぶりのセミナー

2008年03月03日 | 未分類
  二日前になるのだが、お客様の依頼でセミナーを行った。約3ヶ月ぶりのセミナーだ。おおよそ100名くらい集まっただろうか。




  思えば初めて講師を勤めさせていただいたセミナーではがちがちに緊張し、これがあれば緊張しないといわれてパワーストーンを購入し、それをセミナーの公演中に握っていたりするくらいおぼこかったのが、今となってはすっかり慣れてきた。パワーストーンなど関係なく単なる慣れの問題だったのだろう。100名もの方が中国業務に携わっているわけではもちろんないので、当初から基本的なやわらかい内容というリクエストをいただいていた。資料を作成したところちょっと内容が難しいのではないかと指摘を受けたのだが、それは実際の話でカバーできる旨をお伝えして当日を迎えた。

  やわらかい内容というリクエストがあったため、要所要所で冗談を交えたりしたのだが、この反応がすこぶるよく、話している自分としてもかなりノッてきた。関西人の面目躍如である。手前味噌な言い方だが、講師と参加者が一体となることができた、一体感ができたのではないかと思う。ライブハウスで歌う歌手はこんな気持ちになるのだろうと思ったりもした。

  難しいテーマでのセミナーもいいが、こういうセミナーももう一度やってみたいものだ。