中国で飛行機に乗ったことのある人で、不愉快な思いをしたことがない人はいないのではないでしょうか。そうです、遅れるのです。
2013年6月のデータを見ますと、世界の35空港の中でディレイ率のトップが北京、2位が上海となっており、ディレイ率は北京で81.7%、上海で71.3%と送れる確率のほうが高いというデータが出ています。最近では中国国内線も大都市間をつなぐ便はかなり状況はよくなっているようですが、そのしわ寄せが地方都市にいっていると聞きます。
なお、成田空港の提示到着率は95%で、北京や上海とは全く比べ物になりません。
その他の都市ですが、広州、昆虫、南京、成都、長沙、ウルムチといった都市でディレイ率が50%、半分が遅れるということです。
2012年のデータを見てみましょう。当時の提示到着率は74.83%、4便のうち1便が遅れるということですが、感覚的にはもっと遅れているように思います。なお、ディレイがこれだけあることにより乗客がロスした時間は2億時間と算出されています。毎日57万時間、一人平均40分ロスという計算だそうです。
なお、アメリカの航空統計のディレイ率は15分で切っているのに対して、中国では30分とされており、実態的にはこの統計の数値どころではないということがうかがえます。
次に、消費者保護団体が行ったアンケートによると、怒りの5つ星なるものが発表されており、それによると、
(1)提示に搭乗、機内で待たされる
(2)ディレイするとわかっていながらチケットを販売
(3)遅い便に先に飛ばせて、先に出発すべき便を後回し
(4)機長ともめた(おそらく乗客と機長がもめたことかと思われます)
(5)22時間もの間機内に閉じ込め
④はともかく、それ以外はひどいもんですなあ。
さて、いつものように遅れる飛行機ですが、何を理由に遅れているのでしょうか。5大要素なるものがありますが、それを見ていきましょう。
運航管理:40%
上空交通量制御:25%
天候要因:21.6%
空港保障:3.7%
となっております。
なお、中国の空域資源は民間用はわずか20%しかなく、アメリカの85%と比べて大きく見劣りします。
ディレイした時の補償についてみていきましょう。期待している人はあまりいないと思いますが。
(1)中国国際航空
4時間遅れごとに300元、最高600元
荷物のディレイは8時間で500元、最高で1000元
旅程キャンセル時300元
(2)南方航空
4時間遅れごとにつき300元
荷物のディレイは8時間ごとに500元
(3)東方航空
4時間以上ディレイで600元
荷物ディレイは8時間以上で1000元
こんなのいらないからとにかく時間通りに飛んでほしいものです。それと、遅れるなら遅れるでしょうがないのですが、ちゃんと乗客に説明してほしいものです。一般的に積極的に乗客に案内することはないですし、質問されても答えにならない答えばっかりで、あれじゃあ乗客も怒りますわ。カウンターに怒鳴り散らしている光景を見たことがある人も多いと思いますが、そういうことなのです。書いているうちに嫌な思いをしたことを思い出してしまいますわ。