呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

MUJI vs ユニクロ vs H&M in 上海

2016年02月04日 | 日記

 なかなか面白いデータを見つけました。上海の淮海路沿いに並ぶMUJI、ユニクロ、H&Mを軸にその客層や購買性向にまで踏み込んだ調査データです。

 

1.平日の客の流れ

 

2.週末の客の流れ

 

 1と2を見ると、さすがどれも旗艦店だけあって、平日だろうが休日だろうがたくさんの人がやってきているのがわかります。

 

3.時間帯別来客

 どの店舗も午後2時から4時までがピークです。それにしてもMUJIが圧倒的に多い。MUJIは飲食スペースもあるため、昼食時と夕食時に客数が増える傾向にあることがわかります。

 

4.来客構造

 どういう構成でお客さんが来ているかの比較です。

 MUJI:カップルが40%、女性同士が30%、1人が20%、ファミリーが10%

 ユニクロ:ファミリーが60%と最大、女性同士20%、カップル15%、1人が5%

 H&M:1人が50%、カップルと女性同士がそれぞれ20%、ファミリーが10%

 ブランドによって来客構成が違いますねえ。なんとなくひとくくりにしてしまいますが、ちゃんと顧客ゾーンがわかれているということですね。

 

5.客層

 MUJI、ユニクロ、H&M、それぞれの客層の違いです。年齢から性別から学歴から価格敏感度から購買回数までほとんどが違ってます。しかし、言われてみれば個人的この3つのブランドだと私はH&Mはほとんど行かないですね。

 

6.好んで買うもの

 これはそのお店で何を買うというのではなく、そのお店に行っている人がどのような買い物をする傾向にあるかという統計です。ユニクロに行くような人は衣類を買う人が多い、MUJIに行くような人は家庭用品を買う人が多い、H&Mに行くような人は食品を買う人が少ないといったところですね。

 

7.ネットで見るもの

 いずれも動画市跡がトップ。確かに動画サイトを見ると時間を忘れてしまうことがあります。で、その後が違ってくるのですが、特にMUJI、読書、ゲーム、デジタル家電が2・3・4位に位置付けられており、ちょっと引きこもり的な感じを受けます。

 

8.オンラインVSオフライン

 いずれのブランドでも店舗外が多いのですが、ユニクロのネット買いの比率は40%もあるのですね。買い物って見て楽しみながら買うという行為でもあると思うのですが、見なくても買っていい類の商品が多いということなのでしょう。

 

9.レジ待ち時間・時間当たり購入件数・実際買い物率

 レジ待ち時間を見てみましょう。お客さんの多さにもよると思うのですが、H&Mが一番短く、MUJIが一番長い。しかし、実際に購入している件数はH&Mが一番短い。これって客が少ないっていうことかな?しかし、ユニクロは成約件数が多い割に時間が短く、レジさばきがなかなか効率的ですね。

 そして中国語で提袋率(袋を下げている率)という表現なので実際買い物率と翻訳しましたが、ユニクロとMUJIに来る人は半分以上が買い物して帰るのですね。自分の普段の行動から考えるとかなり高い数値のように感じました。

 

 いやあ、なかなか面白いデータでしたね。それぞれのブランドに特徴や癖ってあるものなんですね。


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