経理・経理・経理マンの巣窟

大・中・小あらゆる企業で経理実務経験約40年の蔵研人が、本音で語る新感覚の読み物風の経理ノウハウブログです

女性の管理職が少ない訳は

2013-04-22 11:42:44 | サラリーマンは魔術師


 安倍首相は、育休を3歳まで延長することと、役員に女性を一人以上登用することを上場企業に要請した。そのうえで20万人分の保育所を整え、5年後には待機児童ゼロを目指したいと述べたという。
 なかなか良いことであり、しかもスピードが速いのが安倍さんの特徴である。内閣支持率がグングン上昇しているのが分かるような気がする。このままいけば夏の参議院選挙は、自民党の超・大勝利で、民主党はほぼ絶滅すること間違いなしであろう。

 さていまここでは、選挙の話をしたいわけではない。話のテーマはなぜ日本では、女性の管理職が少な過ぎるのかということである。その最大原因は、出産と子育てという問題であることは、誰でも周知の事実であろう。だからこそ安倍さんが育休、役員、保育所の問題を改善しようとしているのである。まあ政治家の立場からすれば、まず根本的なインフラ整備から手を付けるのが定石だ。しかしそれだけでは、一般企業における女性の管理職は急増しないだろう。

 女性管理職の進出を阻んている根深い問題点のひとつとして、ここで何度かとりあげている『日本企業特有の残業』というシステムが、眼前に立ちふさがってくる。そのために子育てしながら働くことは出来ても、他の人と同じように毎日遅くまで会社に残っていられない。だから結局育て社員は、正社員であってもパート社員としてしか見られないのである。
 従ってどんなに能力があっても、パート社員が管理職や役員になれるはずもなく、出世できる一握りの女性は、未婚もしくは子供を作らない既婚女性に限定されてしまうだろう。まあ実務を全くやらない名ばかり役員なら、誰でも勤まると思うのだが…。ただ日本の企業では、多忙で一番辛い管理職を経験せずに、いきなりヒラからぶっ跳んで役員になれるはずもない。

 もう一つの問題点は、女性たち自身の中にあるような気がする。会社人間としてどっぷりと仕事に浸かってしまい、自分の自由な時間が失われるくらいなら出世などしたくないと考えている。嫌味な言い方をすれば、女性たちは会社の美味しい部分だけを享受しているような気がするのだ。もちろん会社人間ばかりを重視する企業ポリシーに問題があることは確実だとしても、辛い部分から逃げているだけでは、無責任とのそしりは免れ得ないだろう。この問題には「鶏が先か卵が先か」というような、矛盾した因果とジレンマが内在しているが、重大なテーマであることは間違いのない事実ではないだろうか。

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