極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

アイム・ベンチャーズ。

2015年09月21日 | 時事書評

 

 

 

 

   人々は闇の中から出てくる何かを見つける
        ことで、闇の中から救われることができる。 


                                                      村上 春樹

 

  

  

【1965年 学園祭の2つのBGM】

ここ2、3日は気圧配置も安定した秋日和がつづいている。無理から筋の法案騒動に
自民党と永遠さよならした折しもその日、ラグビーW杯 で「ジャーパン」の大
合唱が世界を席巻すると、言葉と裏腹に申し訳なさそうに(それはないっか?!)ケ
リー米国務長官が、欧州の危機緩和に難民受入れ枠を10万人に拡大したいと表明す
る。異常気象も、国際紛争もその原因を元から絶たなきゃと再確認し、1965年の
あの秋日和をたどる。学園祭は部活動の晴れの日、不純な動機?で女子校などを訪問
し取材(新聞部に所属)すると、ほとんどといって「十番街の殺人」「ヘルプ」が校
内が流れいたように記憶している。リズムギター担当の唯一旧メンバーのドン・ウィ
ルソンは今年で引退する(現在日本ツアー中)。ビートルズはポールとリンゴの二人
は存命で活動を続けている。もっともリングは活動らしきことは行っていないが、

ンチャーズのその名前の冒険者達・投機者達との意味をあらため考えることになる。
ドンは82才、ポールは73才、リンゴは75才。このわたしは?「あなたはいくつ
?」と昭和天皇と平成天皇の諱(いなみ)も混乱している彼女が問うので、「46才
!」と言い放つと、すかさず「あなたは若いね~ぇ」と彼女が突っ込みを入れ二人で
大笑いする。


さて、話はつづく "アイム・ベンチャーズ" の話だ。複数形はわたしのアドリブ造語。
ポールは活動を続けていくからというわけでないが、今抱えている仕事量は減ること
だけはないだろう。そこで残件を処理する。

 

 

【世界最高効率の水素製造に成功 変換効率24.4%】


東京大学の杉山正和准教授らの研究グループは、高効率太陽電池の電力で水電気分解
するシステムを構築し、太陽光エネルギーの24.4%を水素に蓄えることに成功する。
水素は自動車などのクリーンな燃料として今後の需要増大が見込まれるが、現在は化
石燃料から製造され、
低コストで水素を生成する技術が求められている。光触媒を用
いた太陽光からの水素製造方法は、太陽光から水素へのエネルギー変換効率は15.3
%(『大阪都構想にエールを。』2015.05.02)。同教授らは、レーザーやLEDなどに用
いられる高品質な半導体を、レンズで集めた強い光のもとに置いて発電する集光型太
陽電池(発電効率31%)を用い、水の電気分解装置との電気的接続法を改良すること
でエネルギー損失を低減、水素へのエネルギー変換効率24%以上を実際の太陽光の
もとで実現。このシステムに用いられる太陽電池と電気分解装置はすでに市販されて
おり、設置条件に合わせたシステム設計により太陽光由来の水素を高効率に製造する
ことが現在の技術で実現可能。集光型太陽電池は通常の太陽電池に比べ高価だが、海
外の高照度地域では発電効率が高い分発電コストを低減でき、米国エネルギー省が目
標とする水素コスト1キログラムあたり4ドル以下へのコスト低減が見込まれている
――と述べている。しかし、少し付け加えておくと、わたしの事業構想「オールソー
ラーシステム」では、海洋筏方式での発電-水素製造-貯蔵搬送、マイクロ波電送、
洋上風力発電を含め日本近海での生産が有利だと考えている。

 

 
※ A 24.4% solar to hydrogen energy conversion efficiency by combining concentrator photo-
  
v-oltaic modules and electrochemical cells, The Japan Society of Applied Physics •Applied
      Physics Express,  Volume 8,


【リチウムイオンの輸送性能7倍 有機系固体電解質材料開発】

北陸先端科学技術大学の松見紀佳教授らは、リチウムイオンの輸送性能に優れる有機
系固
体電解質材料を開発。これは、有機ホウ素結晶とリチウム塩の固体を混合した材
料で、溶解後に混合する従来法に比べ、イオン輸送性能が最大で7倍に広がることを
突とめた。自動車用リチウムイオン二次電池や高容量定置電源の性能向上につながる
可能性がある。


松見教授らは、材料の安定性を高めるため、針状結晶物が環状に連なったホウ素化合
を合成。さらにホウ素化合物とリチウム塩を固体のまま粉砕して混合、ペレット状に
した。このペレットは溶解後に混合した材料に比べ、ホウ素と陰イオンの相互作用に
よるリチウムイオン伝導性向上率が高まったと考えられる。

説明のように、イオン伝導性を高める→イオンが電極に接触しやすくなり→蓄電能力
の向上する。このため、(1)固体材料を用いれば電池の安全性が高くなり、(2)
高分子ポリマー(高分子固体電解質――フィルム形成能や電極との接触面積が大きい)
と(3)セラミックス(無機系固体電解質――有機系固体電解質より大幅に優れたイ
オン伝導特性を示す)の長所を融合させた新型固体電解質(全固体型リチウムイオン
電池)を作製するに至る。具体的にはイオン伝導特性(イオンや電荷の流れが高速化)
が増し、イオンが電極に接触しやすくなり蓄電能力の向上し、安全性が高まる電解質
を作製する。

ここでは、有機ホウ素系結晶を足場としてホウ素―アニオン相互作用により、イオン
伝導パスに秩序を与えることを試みる。その結果、系へのリチウムイオンの導入方法
により、イオン伝導度が大きく異なるという特異的な挙動を観測。評価は、(手法1)
有機ホウ素結晶とリチウム塩とを固体のまま粉砕、混合しペレット状に処理。サンプ
ルは、(手法2)有機ホウ素結晶とリチウム塩とを共溶媒に溶解させ混合した後、溶
媒を減圧留去、乾燥し、サンプルと比較――大幅に高いイオン伝導度を示す。

これは、前者の系における結晶構造がホウ素―アニオン相互作用を通し、イオン伝導
パスに秩序を与えた結果と考えられ、実際に前者の系では後者と比較し、VFT(Vogel-
Fulcher-Tammann
)式から算出されたイオン輸送の活性化エネルギーの顕著な低下が明
らかされた。

※  A crystalline low molecular weight cyclic organoboron compound for efficient solid state
   lithium ion transport((結晶性低分子環状有機ホウ素化合物による効果的な固体状態
   におけるリチウムイオン輸送),  Chem. Commun., 2015, Advance Article DOI:  10.1039
   /C5CC04753F

※ 
もう少し時間をかける必要あり、残件とする。

やれ、やれ、処理すれど、また新たな仕事が発生する。たまらないね。

                                                  
 

 

 

 

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