極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

ちょっと熱めのお風呂

2012年08月09日 | 医療健康術


 




【免疫力と体温】

42℃のお風呂に入った後は紫外線によるシワができにくい(→マウスの皮膚を温めると紫外線
によるシワが防げる)ことを発見したという。慶應義塾大学(慶応大)は8月7日、熊本大学、名
古屋大学、再春館製薬所との共同研究により、マウスの皮膚をお湯につけることでシワを防げ
ること、同時に熱によって体内で増える「熱ショックタンパク質70(HSP70)」が重要な役割を
果たしていることを発見した。この成果は、慶應大慶應大学薬学部の水島徹教授らの共同研究
グループによるものだという。

野馬追(ヤバツイ)

これによると、シミと並んで肌の主な悩みになっているシワの原因は、皮膚にあるコラーゲン
層の減少と劣化。肌のクッションの役割を果たしているのがコラーゲン層で、クッションが薄
くなったり、弾力がなくなったりするとシワができる。シワの最大の原因は紫外線。紫外線を
浴びることでコラーゲンはその質が劣化し、生産量が減ってしまったり、コラーゲン分解酵素
が増えてしまったりして、その結果、シワが生じてしまうのである。一方、熱ショックタンパ
ク質(HSP)は、細胞が熱などのストレスを受けると細胞内で作られるタンパク質の1種。熱だ
けでなく、毒物や紫外線などさまざまなストレスを受けると増え、細胞をストレスに強くする
ことが知られている。HSPにはさまざまな種類があるが、中でもHSP70は細胞を保護する作用が
最も強い点で注目されているHSP。研究グループでは以前から、皮膚におけるHSP70の働きを研
究し、紫外線による皮膚の傷害を抑えたり、紫外線によるシミ(メラニンの過剰な生産)を抑え
たりすることを発見してきた。こうした結果は、HSP70を増やす物質が理想的な抗シミ化粧品に
なることを示している。ちなみにメラニンは紫外線から皮膚を守る働きをしているため、単に
メラニンの生産を抑えるだけの抗シミ化粧品は、紫外線による皮膚傷害を悪化させてしまうの
で抗シミという点ではマイナスである。実際に研究グループでは、HSP70を増やす天然物を検索
し、「ヤバツイ」や「アルニカ」という植物の成分が安全にHSP70を増やすことを発見。これら
を配合した化粧品はすでに再春館製薬所が商品化済みだという。

特開2010-083804

一方、これまでHSPとシワに関してはまったく研究されておらず、今回初めて詳細な研究が行わ
れ、成果が挙げられた形だ。まずマウスの皮膚を42℃のお湯に5分間つけると、HSP70などのHSP
が増えることが発見された。次に、42℃のお湯に5分間つけてHSPを増やした後に、紫外線を当
てるという処理を10週間継続し、シワの形成を調査。結果は、37℃のお湯に5分間つけた対照グ
ループのマウスでははっきりとしたシワができたが、42℃で温熱処理をしてから紫外線を当て
たグループではシワがほとんどできないというものだった。また、HSP70を常に生産している遺
伝子改変マウスでも同様にシワの抑制が見られた。これらの結果は、HSP70が紫外線によるシワ
を防ぐことを示しているという。


またこのメカニズムを検討したところ、HSP70がコラーゲンを分解するタンパク質を減らすこと
が確認された。なお、HSPには、コラーゲンの生産を助け、コラーゲンの質を高めるHSP47とい
うタンパク質もある。研究グループでは、温熱によるシワの抑制には、HSP70だけでなく、HSP
47も働いていると考え、現在研究を進めているところだ。42℃というのは、ちょっと熱めのお
風呂の温度だ。間でも紫外線を浴びる前にお風呂に入ると、マウスと同様にシワを防ぐこと
ができる可能性があり、今後の応用研究が期待される研究グループは述べている。紫外線か
ら皮膚を守るというテーマは、地球温暖化やオゾンホールが心配されている現在、商業的にも
なんともホットな商品開発でもある。それに比べ「温め健康法」「体温アップで超健康」のブ
ームも衰えていない(→「ためしてガッテン」で熱ショックたんぱく質(Heat Shock Protein)、
和温療法などを紹介)。

 

上図を見ても分かるように、体温35℃というのは、ガン細胞が最も増殖する体温。逆に40℃~
42℃でガン細胞が死滅する。ガンが熱に弱い証明としてよく引用されるのが、心臓ガンや脾臓
ガンがないことだ。心臓の重量は体重の0.5%程度なのに体全体の体熱の約11%も熱を占め、脾
臓は、赤ちゃんのごとく赤い臓器で温度が高い。また、ガンの人が高熱の病気にかかったあと
検査すると、なんとガン細胞の影が消えていたという実例も数多あり、現国立感染症研究所が
1978年に発表した実験結果によると「人間の子宮ガン細胞が、39.6℃以上の温度を与え10日間
くらいで全滅した」という
。ガンの人の手を触ると冷たいという(データなし)。現代医学で
もガンに対する温熱療法(ハイパーサーミア)が行われるようになっているといわれている。
もし、この体温が1℃低下すると(1)代謝(酵素活性)は20~30%低下(2)免疫力(NK細
胞活性)は10%低下となりますといわれている。


※「水中運動実施の水温が感情,体温,血中に及ぼす影響―中高年女性における水温30℃と34℃
 の比較―」
※「NK細胞



※「特開2011-405 温熱式健康回復システム」

特開2011-405

 

   


【現代文明症候群:低体温症とは】

ところで、低体温(平均体温が低い)の人が増えていると言われているが。なぜか?低体温の
方が多い女性を中心に、子どもや男性にも36℃より下の低体温の人が増えつつあるといわれて
いる。特に子供の低体温化は深刻で、起きてすぐに熱をつくれない子どもが増えているとか。
朝起きたときに平熱36.0℃未満の子ども
が40%近く占めるという。この原因として、運動量の
減少があり、運動量が減ると熱生産の源である筋肉量が減るためだという。昔は学校で運動し
て、家に帰っても外を駆けずり回っていたが、家でゲーム、外出といえば塾通いというわけだ。
また、自律神経の乱れも影響し、昔は寒い時にガタガタ震えながら寒さに耐えたり、暑い時に
汗だくになりながら、自律神経が鍛錬されたものだが、今は冷暖房が普及して、生まれた時か
らこうした環境で育ったために自律神経が鍛えられず、汗腺の未成熟な子供が増えているとか。
さらに、低体温になると活力が落ち、考える力も落ち→キレる子供、子どもの犯罪や異常行動
と低体温が関係している?とも言われている。



以上のように、免疫機構ないしは免疫力の解明が進み、理研など、キラーT細胞の活性化に分
子シャペロン「HSP90」が必須だと解明し、東大などがカイコを使って免疫力を測定する方法を
発見したことなど次々と報告されこのブログの1テーマである『予防医学』の進展に貢献して
きている。勿論、温熱予防医術法だけでなく、医食同源予防医術法、さらにはスポーツ運動予
防医術などと一体となり免疫力の改善により世界貢献していくでだろうが、反面、体温低下な
どの現代文明症候群が障害として立ちはだかり、上図のように地球温暖化などによる免疫系疾
病が増えていくことが予測されているわけで、ある意味イタチごっこのような、これはこれま
での科学技術・文明の進展に付随し、不可抗なものとして現れてきたように続いていくものだ
ろう。
 

免疫のイメージ



 

今朝早く、彼女がことしは不成なノゼンカツラ(凌霄花、紫葳)がやっと咲いたというので、
天候不順からくるストレスのためだろうか思いつつ早速デジカメに収めることに。例年なら鈴
なりに咲くのだが窒素肥料過剰、剪定時期の2つ程度該当しそうだが、前者は該当しない。剪
定は業者に依頼したのだからまずそれも関係ないないだろう。やはり天候不順ではなかろうか
とこの件はフェルマータに。

 

コメント
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