極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

世界同時進行性Ⅱ

2012年08月02日 | 政策論

 

 

 

 

      朝取れの オクラマイクロ イエローな 仕合わせ載せて 涼を運ぶ  

 

 




北島、石川などの惜敗を伝えるロンドンオリンピックを観ていると彼女が取り立てのマイクロトマト
やイエロートマトなどを無道さに入れたポリ篭をみせながら、このオクラは細身で六角形がなるいと
いい、イエロートマトは皮が柔らかく甘いのよという。それじゃデジカメしようと返事していると、
彼女は台所で採ってきたものを皿に盛りつけているので、いや、さっきの篭のままのみずみずしさを
撮りたかったんだよといいながら、さっと撮り終えると、今日もこれから暑くなる台所だが、朝の涼
しい風が漂っている。




【太陽光発電バブル、土地争奪の幻影】

7月1日に始まった太陽光発電など再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)により、放置さ
れていた地方の土地の争奪戦が過熱しているという。中でも太陽光の買い取り価格は1キロワット当
たり42円と、30円台後半とみられていた事前予想を上回る高値となったことで、これまで様子見だっ
た企業が次々と発電事業への参入を表明。太陽光パネルを製造する大手電機メーカーだけでなく、ソ
フトバンクなど異業種も発電のための土地取得に乗り出しているからだ。実際、山梨県などでは競争
率が高くなり、顧客が土地の入札に落選し、案件が白紙になることもある。一方、和歌山県では日照
時間が長く、県内には6.5ヘクタールに及ぶ工業団地「コスモパーク加太」や、20ヘクタールの旧南
紀白浜空港の跡地など、太陽光発電に適した空き地が多数あるが、80件以上の問い合わせが殺到した
ものの、太陽光発電所はパネルを置くだけで雇用を生まない。工場や商業施設誘致で街を活性化させ
たいと消極的だという。また、企業側は買取制度期限の20年の賃借契約や安値を提示してくるという。

条件がマッチしないのは自治体だけでなく、農地は農業以外の目的への転用が禁じられているなど利
用できない規制がありネックとなっいる。国は今夏にも将来的な電源構成の基となる「基本エネルギ
ー計画」を策定予定でいるが、2010年10%程度だった再生可能エネルギーの発電比率を30年までに25
~35%に引き上げるとし、FITはその原動力。経済産業省の試算では、12年度の再生可能エネルギー
の発電能力は前年度から原発2基分に相当する250万キロワット増加見通し→これは電力会社による
供給力の1%程度にすぎないなどという問題も合わせ土地の有効活用など克服すべき課題も少なくな
い状況にある(「太陽光発電バブル、土地争奪戦の実態」東洋経済オンライン 8月1日12時3分)。

最初の自治体の思惑とのミスマッチは共同体の政策によるものだし、2番目は参入企業の姿勢で資本
の論理によるものだ。3つめは農地規制で規制緩和が対象となる。そして最後は原発依存度である。
そう考えてみる「土地争奪戦」という見出しは何を現しているのか全くピントボケに思える。結論か
らいうとデジタル革命を体現した太陽光発電は「土地争奪戦」など原理的に起こりえないと考えるか
らだ。前述の3つめは、強いて言うなら波及的な「ボーダレス」に該当するが、デジタル革命の第1、
2、4の基本則すなわち、「シームレス」「ダウンサイジング」「デフレーション」が貫徹される限
り、所要設置面積は自然減するからだ。言い換えれば、一度設置してしまえば20年後の減価償却期間
が過ぎる更新時には、同一設置面積で当たりの発電効率は向上し、価格は下落しているからだ

これは既得権益者にとっては脅威になるから政治問題化されするかもしれないが、すべては保守反動
だから結果は明白だが、なによりもこれらの政策が進行することで得られる成果の方が重要で、その
ことで、スマートシティ化やエネルギー供給の自由化、地球環境保全促進が図られ、デジタル技術で
完全装備された地産地消型の新しいアクロポリスが形成されることだ。

京都大学  iPS細胞研究所  CiRA(サイラ)

【筋萎縮性側索硬化症に光明】

京都大iPS細胞研究所の井上治久准教授(神経内科)らが筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療薬
開発につながる物質を、患者から作った人工多能性幹細胞、(iPS細胞)を使って世界で初めて確
認。これは「アナカルジン酸」という物質で、神経の異常を改善する働きがあり、米科学誌「サイエ
ンス・トランスレーショナル・メディシン」電子版に1日掲載されたが、ALSは脳の指令を筋肉に
伝える神経細胞(運動ニューロン)に異常が生じ、徐々に全身の筋肉が動かなくなる難病。国内の患
者は約8,500人とされ、有効な治療法がない。研究グループはALS患者のiPS細胞から分化した
運動ニューロンの性質を調べた。その結果、信号を伝える神経突起の長さが正常な場合の約半分しか
なく、細胞質に「TDP-43」という特殊なたんぱく質が凝集するなど、実際の病理組織と同じ特
徴が観察された。このたんぱく質が増えると、神経細胞の形成に関係する遺伝子の働きに異常が生じ
ることも分かった。さらに各種の試薬をニューロン細胞の培養液に加える実験を繰り返した結果、ア
ナカルジン酸が「TDP-43」の合成を抑えることが判明。神経突起の長さも16時間後には通常の
長さに回復した。 井上准教授は「動物実験でなく、患者のiPS細胞から作ったニューロンで効果
を確認した意味は大きい。安全性の確認など課題はあるが、一日も早く新薬を開発したい」と話して
いる。





これまた、再生医療分野におけるiPS細胞応用技術はすさまじい進歩だ。またの引用だが「科学の発
達はちょっと止まりようがないからどこまでいくか、ぼくなんか、もうキリがなくいきそうな気がし
ます」(『ホープフル・モンスター』)と強迫されそうな思いに駆られるが、科学技術には陰影はつ
きも
の。ここは慎重かつ迅速な難病解決に期待したい。



世界同時進行性という言葉をはじめて使って、1日目だというのに改めてこの山中伸弥教授らの成果
が世界中隈無く、シンクロナイズしていることに驚く。世界同時進行性とはデジタル革命の第2則の
ダウンサイジングの別称であるとわたしは思っているが、こんなことに思い巡らせていると年齢とい
う意識をイレージングしていることにふと気づく。
 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする