GlobalHeart 社長Blog

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「民は之を由(よ)らしむ可(べ)し。之を知らしむ可からず」

2011年12月24日 | Weblog
表題の言葉、最近気になりましたので、調べてみました。よく耳にする言葉で、私の誤解ならお許しいただきたいのですがあまりいい意味につかわれていないような感じがしています。政治家や行政官の治世術の話のときによく引用されますが、これは論語で有名な孔子の言葉です。

<間違った使われ方>
民衆は服従させておけばいいので、民衆に知恵をつけてはいけない。民衆は何も知らさずに引っ張っていけばいい、強制支配していけばいいという独裁専制主義の言葉である。


<解説>
孔子・・・人間開発、民衆教育のためにささげた人。何千年の歴史に至聖、聖賢の至れるものとして崇拝されている。

孔子が政治家、役人を戒めた言葉。民衆というものは、「これを由らしむべし」。由るということは信頼すること、政治家たるもの、役人たるものは民衆に信頼せしめよ、信頼される人間になれということ。「これを知らしむべからず」とは、民衆というものに知らそうとしても難しい、民衆というものは皆自分の目先の利益に支配されるものである。民衆に国家のためだとか、十年、百年の大計というようなことを言ってもとても理解しない。しかし、信頼はする。自分はよくわからないけれど、自分の尊敬するあの先生の言われることだから付いていく。あの人の言うこと、することならば間違いないだろうから任せておく。これが民衆の本当の心理である。

ということで、政治、行政をつかさどる人への戒めの言葉です。つい(自分もそうですが)知ったかぶりして使いたくなるような言葉ですが言葉の正確な意味を知らないで使うと恥をかきます、ただし、最近こういう言葉を使う人も少なくなった感じも残念ながらするのは私一人でしょうか。