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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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A,日々の出来事

☆( 1年間366日分の日々の出来事  )

B,日々の恐怖

☆( 日々の恐怖 )

C,奇妙小説

☆(  しづめばこ P574 )                          

日々の恐怖 6月15日 八丁池

2016-06-15 18:25:25 | B,日々の恐怖



    日々の恐怖 6月15日 八丁池



10:00 友達2人で伊豆急河津駅着。
    数時間バスが無く途方に暮れる。
    バス降車ご林道を歩く。
16:00 キャンプ予定の八丁池着。
16:15 テント2つ設営完了。近くに地蔵アリ、塩が山盛りに置いてある。
    せっかくの楽しい気分が台無し、薄気味悪いじゃんか!
    と男二人で地蔵にキレる。
17:00 基地の周辺を探索完了。流石に池の水は飲めないかも、
    やはり水が貴重品に。
    ラジオが入らない事が発覚。凹む。
17:30 暗くなって来たので、とりあえずビールを飲みつつ飯の支度開始。
18:00 俺は五目α米 缶詰 卵スープで夕食 旨い。 
    友人、芋焼酎とサキイカのみ・・・まだ飯には早いらしい。
    水の2Lペットボトルかと思えば、この馬鹿はヤハリ焼酎を2L
    搭載していた。
    2泊のキャンプに75Lザック。
    随分重装備だと思ったが酒飲みパワー恐るべし。
19:00 ラジオが無いので音楽も無い。
    虫、鳥? 鹿などの声が音楽代わり ナカナカいい感じ。
    ランタンを消すと漆黒の闇。月は無いのか?!代わりに星が綺麗。
20:00 俺、ツマミを作製開始。スルメを炙りつつ仕込んで来たマヨ七味で戴く。
    友人の芋焼酎が旨い。
    友人、やっと飯を食う気に為ったらしい。チキンラーメンを作り出す。
21:00 適度に二人酔っ払い。恋話に・・・まるで高校の頃みたいだ。
22:00 既婚者の友人に、早く結婚して一人前に成りなさいと説教を喰らう。
22:30 明日は東伊豆町の三筋山まで歩くので寝る。
00:00 外でガチャガチャ煩いので表に出ると、
    友人またチキンラーメンを作ってる。
    少し分けてもらい俺も食う旨い。寝る。
02:00 目が醒める。外から声が聞こえる。友人に煩いから寝ろ!と怒鳴る。
02:10 また足音と話し声。キレてテントから出る。
    友人、テント内で爆睡中。俺、寝ぼけてる?
    テントに戻るとやはり人の気配。俺たちの他には誰も居ないはず。
    ビビッて友人起す。
    気にするなと説得され、酒を飲んで寝る。
02:30 人の気配。友人も気が付く。二人でビビる。
    俺のテントに二人で寝る事に。
03:00 やはり何かがオカシイ・・・二人とも眠れず。
    絶対に動物じゃないと結論。地蔵のせい?!
03:30 結局眠れず。酒飲みつつ外で待機。友人またチキンラーメン。
04:00 一度怖がり出すと、見えないモノが見えるようでヤバイ。
    暗闇が気に為ってしょうがない。
    焚き火をしようか悩むが、燃え草を林に取りに行く事も怖いので中止。
    ランタン2 ヘッデン2で我慢する。でも、怖い。
    移動も考えたが、里までバスでもかなりあったのであきらめる。
    二人で歌を歌いつつ焼酎を飲む。
05:00 薄っすら空が明るくなってきた。嬉しい!!
06:00 明るいのだがナンだか怖い、地蔵が見えるし。
    でも、飲みすぎでツライので少し寝る事に。
14:30 寝過ごした!!ショック・・・、もう東伊豆の移動を諦め飯。
    友人またチキンラーメン。
15:00 撤収。下山開始。バスが無い事が発覚。
    国道を歩き七滝へ。
    ヒッチハイクで河津駅まで送ってもらう。
19:00 今井浜でテント設営。
    俺、飯。友人、酒。
20:00 コンビにへ買い物。二人でビール酒購入。
    昨日の反省をしつつ飲む。友人チキンラーメン。
    この馬鹿はいくつチキンラーメン持ってきたのだろう?
23:00 寝る。波の音が心地よい。
06:00 起床。
    俺、コーヒーが旨い。
    友人、ワンカップ飲んでやがる。
    しかも、チキンラーメン作ってる。
08:00 だらだら撤収開始。
    付近を散策。
13:00 伊豆急今井浜駅から帰宅。













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日々の恐怖 6月14日 鎌倉(4)

2016-06-14 17:10:39 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 6月14日 鎌倉(4)




 俺は色々と理由を付け断り続けた。
俺も施主も、おそらく共通した懸念があった。

“ 白骨死体でもでてくるのではないか?”

 施主は供養しないと気味が悪いから、これを機会に供養したい。
冗談じゃない。
俺はリフォーム業者であり、死体は守備範囲外だ。
 やるやらないの押し問答の末、竣工日の延期と、それにかかわる経費の負担、さらに200万円上乗せして払うと施主が言う。
その話を直接所長にされ、社命で俺が井戸の中にはいり、30cmほど掘る事になった。
 結論からいうと、何も出てこなかった。
井戸の底は土の堆積はほとんどなく、やわらかい土を撤去すると、大きな石がごろごろしている感じだった。
 死体の上から石を投げ入れた可能性など色々と考えて、石の撤去はしたくなかった。

「 全ての石を撤去するのは無理です。」

と、施主には納得してもらった。
 その後、工事は何も問題が起きずに竣工日を迎え、嫌な思いはしたが、おいしい案件だったとして、笑い話でおわってしまった。
 一年くらいが過ぎ、その現場の付近を車で通る機会があった。
900万もかけたリフォーム後のその家は、完全に解体撤去され更地になり、塀と、そこにある表札だけが残されていた。











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日々の恐怖 6月13日 鎌倉(3)

2016-06-13 20:45:30 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 6月13日 鎌倉(3)




 施工管理をしていた俺としては、竣工日が延びると経費が増えてしまう為に困り果て、施主に携帯で連絡した。
 施主は工事中、近くに住む親戚のうちに身を寄せていた。
施主自身も部屋の存在すら知らなかったために、非常に驚いていた。
本家のおじいさんに電話して聞いていたが、依然としてなにも判明しなかった。
 職人が手をつけないので、俺が一人でそこを解体することになった。
壁を壊し中には入れるようにして、手を合わせてから中にはいった。
 まずは箱を取り出し、外に出る。
箱は埃をぬぐうと、御札で厳重に封印してあり、黒い漆塗りの重厚な物だった。
施主に中身を確認してもらう。

「 埋蔵金だったりね。」

などと冗談を言うのだが、明らかにまがまがしいような箱であり、誰も笑っていなかった。
 箱を開けると、中には雛人形のような烏帽子をかぶった人形が一体と、紙で巻かれた髪の毛の束があった。
髪の毛の主は、まともな死に方をしていないだろうことは想像に安い。
 その頃から俺は、ものすごい後悔をしていた。

“ なんでこんな仕事をうけてしまったのだろう?”

般若の面を慎重にはずし、残りの壁を撤去した。
 床の解体に取り掛かる。
床をバールではずして、床下を覗き込む。
床下にはいった時に見た、風呂の基礎の様なものの正体は井戸だった。
 古井戸がぽっかりと穴を開けている。
井戸はかれていて、水はなかった。
リングに出てくるような、人が二人はいって作業できるような大きなものではなく、人が一人はいってしゃがむと、ほとんど動けなくなるような大きさだった。
施主に状況を説明すると、井戸中を調査して欲しいとのことだった。










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日々の恐怖 6月12日 鎌倉(2)

2016-06-12 18:48:09 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 6月12日 鎌倉(2)



 数日後、契約に至り、さらに日時が開いて着工日になった。
解体工事がはじまり、壁や床が撤去されていく。
やがて例の空間の解体に手をつける。
 まず壁を壊しにかかった。
壁にハンマーを当て、モルタルを壊し、木部を蹴り壊す。
 職人たちは、

「 アタァッ!」

と、北斗の拳ごっこをしながら壊す。
いつもの風景だった。
 木部が壊れ内部が見えた時、空気が凍った。
誰もが口を開かなくなり、何も指示はなかったが、いっせいに工具を置き休憩にはいってしまった。
 みんな重苦しい顔をして、うつむいたまま出て行く。
丁度その時に別の場所を担当していた俺は、3時の休憩には早いためおかしいと思い、例の空間を覗き込んでみた。
 投光機で中を照らすと、正面の壁に般若の面があり、壁は一面御札で埋め尽くされていた。
施主のいたずらじゃないかと疑いたくなるほどに、演出されたような部屋だった。
 般若の面の下、床の上には箱が一つ置いてあった。
演出ではできない長い年月で溜まった埃が、古くからそこに安置されていたものと想像させた。
 俺は手に触れることなく、外の職人たちに話を聞きにいった。
職人たちの話では、

「 壊したら出てきた。
気味が悪く、これ以上はしたくない。」

との話だった。
それ以上は何もわからない。
当然といえば当然だ。








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しづめばこ 6月12日 P436

2016-06-12 18:47:55 | B,日々の恐怖


しづめばこ 6月12日 P436  、大峰正楓の小説書庫で再開しました。


小説“しづめばこ”は読み易いようにbook形式になっています。
下記のリンクに入ってください。
小説“しづめばこ”




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日々の恐怖 6月10日 鎌倉(1)

2016-06-10 20:30:15 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 6月10日 鎌倉(1)



 鎌倉で改修工事をしたことがある。
俺が携わったのは、築100年以上で、何世代にもわたって改修工事をしてきたものだ。
古く増改築を繰り返しているので、図面も残っていないし、形は不自然だった。
 まずは、図面を起こすところから始める。
図面にしてはじめて気が付いた。
家の中心部に不自然なデッドスペースがあった。
 家の人も把握していない。
よく階段の下に、何もない空間などがあるケースはあるが、中心部の何も絡みがないスペースが、収納としても使われていないのは不自然だった。
 施主との相談の上、その空間も利用して部屋を広げる話となった。
途中で改修した際に引き込んだ上水管も鉄管であり、腐食が酷いと思われたために、床下にもぐって配管経路をチェックした。
 床下で図面と見比べ、俺は混乱した。
在来工法の風呂に、基礎が不自然な位置にある。
丁度部屋の中心地だ。
俺は首をかしげて、確認のために近づいていった。
 目の前に来たときに、基礎の上部がないことに気が付いた。
風呂の場合、上部に空間は開いていない。
床板と基礎の間には、100mm位のスキマが開いていた。
 増改築を繰り返していると、前の建物の名残が床下や壁の中に残るため、俺は気にせず、その日の現地調査を終わらせた。









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日々の恐怖 6月9日 怪異(5)

2016-06-09 19:31:14 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 6月9日 怪異(5)



 そんな家で金縛りにあったのが高校二年生の時だった。
夏休みも半ばに入った時期だと思う。
 朝方ふと目が覚めると体が動かなかった。
地面から巨大な掃除機みたいなもので吸われているような感覚だった。
 初めて体験した金縛りに少し感動した。
身体の左側を下にし真っ直ぐと伸ばした状態で固まり、かろうじて目は動かせた。
薄っすらと日は昇っていて、景色がやや灰色のように感じた。
 時計をみたら午前5時前後程だった。
しばらく金縛りの感覚に感心してたけど、いつまでたっても動かない。
 さて、どうしたものかなーなんて思ってると、頭上でずずず、ずず、ずーっという音が聞こえる。
音から感じた印象は、スープや飲み物を下品に音をたててずずずずーっと啜るような音だ。
加えて表現すると、一気に飲み干すというより、時間をかけてゆっくりゆっくり取り込むような感じだった。
 はて、この音はなんだろうかと視界を上にやると、部屋の天井あたりの隅っこに、サッカーボール程の真っ黒な球体があった。

“ あのボールみたいのはなんだろうか?”

と思って見ていると、それが徐々に大きくなっているのが分かった。
ある程度大きくなった時に気が付いたのだが、黒い物体が大きくなってるんではなく、実はサイズはそのままで俺の方に近づいているのだ。
 さらに黒い球体は丸い物体ではなく、空間にポッカリと黒い穴が空いていたようだった。
部屋に小さなブラックホールが浮いている感じだと思う。
 その穴からずずずーと音が聞こえ、ゆっくりゆっくり頭の方へ近付いてくる。
直感的に、この穴に吸い込まれたら死ぬもしれないと思った。
しかし、藻掻いても一向に身体は動かない。
 耳元でずずずーっという音に、クチャクチャという音まで聞こえてきた。
いよいよヤバイっと思ったその瞬間、身体が横になっていた状態から垂直に立ち上がった。
誰かに引っ張り上げてもらったような感じで、手足の関節を曲げないまま真っ直ぐと起きた。
 呆然と時計を見ると午前6時ほどだった。
立ち上がったと同時に身体は動き、黒い穴も無かった。
 これといった後日談はないが、これが初めての金縛り体験だった。
当時は、金縛りは三か月に一回ぐらいだったけど、もうここ数年は起こっていない。
それに怪異の方も、治まって来ているように思う。
もう少しで、普通の家になりそうで有難い。










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日々の恐怖 6月8日 怪異(4)

2016-06-08 18:14:09 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 6月8日 怪異(4)



 中学生になると試験もあるから1人で勉強するスペースが必要だろう、というはからいで俺に1人部屋が与えられた。
相変わらずちょくちょく得体のしれない体験はしたが、実害はないので気にもならなかったし、嫌な感じはなかったので普通に生活を送っていた。
 俺一人であんなの見た、こんなの見たというと気のせいだったり、思春期にありがちな妄想的な線も否めないが、家族全員が家で起こる怪異を肌で感じるレベルだった。
 階段付近の電球が新品にも関わらず点滅しはじめる。
そうすると、上からズッズッと誰もいない部屋から足音がする。
 修学旅行で空けているはずの俺の部屋で、明らかに人の気配がしていたこともあったそうだ。
もちろん、家族それぞれ自分の部屋にいて、誰も俺の部屋には入ってない。
泥棒とかだと困るので部屋を開けて確かめたようだが、部屋に異常はないとのことだった。
 父親から聞いた話だが、コタツで眠り込んでしまった父が、真夜中に頬を撫でられて目を覚ました。
すると、見覚えのない女性が、コタツの上に寝そべるよう形で父親の顔を触っていたらしい。
目が合うと、そのまま下の方へ(この場合父親の足元の方と言うべきか)するすると消えたと言っていた。
 母親から聞いた話は、深夜、俺の部屋で母親が書き物をしていたら、開いたドアの死角からシーツのような白い布をばさりと叩くのが見えた。
ちょうど洗濯物を干す時みたいに両腕で振るようなイメージだそうだ。
てっきり家族がイタズラをしたのだと思い死角に行くが、人はおろか白い布さえも無かった。











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日々の恐怖 6月7日 怪異(3)

2016-06-07 20:21:36 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 6月7日 怪異(3)



 あとは、下で父親が煙草吸ってるのに、二階の和室で障子の張替えをしてる父親の後姿が出たり、誰もいない二階で足音がぐるぐる回ってたりとかだった。
 全く知らない女の人が階段の曲がり角で顔だけ覗かして、俺と母親の話をうんうんと相槌しながら聞いてたり、風呂場のドアに白装束が十字に貼り付いてて、しかも黒い長髪がでろーんと垂れてたりとかもあった。
 その見知らぬ女の人のうんうんを見たのは俺だけで、家の廊下でほんの少し立ち話を母親としてたときだった。
母親の後ろにある階段から全く見覚えのない女性が顔だけ出して、物珍しそうな顔でうんうんと自分らの話に相槌をうっていた。
 見た時の印象に全く恐怖感などなく、風景の一部のように認識していた。
そんなもんで、気にもとめず母親と会話していた。
俺はそいつをはっきり見たはずだが、不思議と顔は覚えてなく、目は大きく短髪、女性であり幼くはない印象はあった。
 ちょうど家を建てるんで木を切り倒していると、狸が数匹逃げて行ったとのことだった。
狸の仕業とかそんなことは思ってはいないが、そういう獣が住めるような場所ということで、何か不思議な物がいたんでしょうかね。
 前に話した俺でない俺を見た従姉妹は、おそらく俺がイタズラでからかってるんだと思ったのではないかな、と思う。
 従姉妹の居候については、母の妹方の叔母さんが娘2人と息子1人を連れてうちに来た。
仮住まいが見つかるまでの間だったので、半年ほどうちで生活し、その後近くのアパートに移って行った。
 その後、従姉妹の離婚した父のごり押しで、娘と息子の三人は父方に引き取られた。
父方は性格に難があり、二度と叔母さんには娘達は会わせないと言いきったそうだ。
だから、従姉妹にはもう会えないので、真相はなんとも言えない。
 それで、その後、従姉妹が居候していた部屋が俺の部屋となるが、その部屋も中々怪異が起こる部屋で、初めて金縛りにあったのもこの部屋だった。
従姉妹にも、おそらく何か他の出来事が起こっているとは思うが、先ほどの理由があるので今は聞くことが出来ない。










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日々の恐怖 6月6日 怪異(2)

2016-06-06 19:57:17 | B,日々の恐怖


  日々の恐怖 6月6日 怪異(2)


 また別の日に、当時離婚してうちに居候していた小学3年生の従姉妹から聞いた話だ。
従姉妹が風呂に入ろうと、二階の居候部屋から一階にある風呂場に行く時、同じく一階にある台所を横切ろうとしたら、真っ暗な部屋の大きな食事用のテーブルの上で、俺が正座をして座っていたそうだ。
 従姉妹に対して後ろ向きに座っていたため、顔は分からなかった。
そいつは、そのまま真っ暗な闇を見つめながら、従姉妹に、

「 うちって四人家族だよな?」

と従姉妹に聞いた。
 従姉妹は、その時、

「 そうだ。」

と答えた。
すると、そいつは、

「 そうか・・・。」

と答え、ぶつぶつと1人で呟いていたと言うことだった。
 従姉妹は特に怖かったとかそんな印象もなかったようで、部屋に下着を忘れていたのを思い出し、再び二階へ上がった。
それで、俺が二階の部屋でゲームをしてるもんだから、

「 あれ?あんた今下にいたでしょ?」

っと言われた。
もちろん、その話を聞いてすぐ一階に降りたが何もいなかった。
 ちなみに、二階へ行く階段は台所を覗いた従姉妹のすぐ後ろにあるので、従姉妹を抜かして上に行くことは不可だ。
というか、俺はそんな事してない。
直接声を聞いたと言う話は、この二つだった。









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しづめばこ 6月5日 P435

2016-06-05 18:11:37 | C,しづめばこ


しづめばこ 6月5日 P435  、大峰正楓の小説書庫で再開しました。


小説“しづめばこ”は読み易いようにbook形式になっています。
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日々の恐怖 6月4日 怪異(1)

2016-06-04 19:05:33 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 6月4日 怪異(1)



 もうここ数年はめっきりなくなったんだけど、当時の俺の家は毎日が怪異状態ってときがあった。
 大抵は家の風景に溶け込んでいて、一瞬見ただけなら全然違和感を感じない。
後から思い返して、

“ あれっ?”

って思う事が多かった。
 元々家の周りは竹やぶで、今住んでる家が建った直後も周りに他の家なんて建ってなくて、木とか竹が鬱蒼としていた。
 ちょうど家を建てた場所が狸の巣があったとかで、そんな場所を潰してまったのも関係あるのだろうか。
何気なく二階のベランダから外を見下ろすと、少し大きい狸が家をじっと見てた時が何回かあった。
 結構色んな物を見たんだけど、よく遭遇するのが、家族の姿をしてるけど全く違う者との接触だった。
 風呂に入っていると、風呂の扉越しに母親が話しかけてきた。
風呂の扉は曇りガラスになっていて、なんとなく母親がよく着ていた薄い桃色の部屋着を着た影がみえた。
 声も勿論母親なんだけど、何を言ってるか聞き取り難かった。
身体中泡だらけだったし、

「 お風呂から出てからにしてくれ!」

と扉越しに言った。
そうすると母親の影はすーっと去った。
 風呂から上がり、二階の和室でテレビを見ていた母親に要件を聞くとキョトンとされた。
先ほどの経緯を説明し、なんの話だったのか聞くと、ずっとテレビ見てたし下には行ってないとのことだ。
 曇りガラス越しに見た影は母親そのものだったし、声も母親の声にきこえた。
ちなみに、母親は家族で1番背が高く175㎝弱程あるので、おそらく他の家族と見間違えたということもないはずだ。
他の家族にも確認したが、俺が入浴中に話しかけた人はいなかったそうだ。










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日々の恐怖 6月3日 笹舟(2)

2016-06-03 18:42:56 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 6月3日 笹舟(2)



 翌日、その川に行ってもその子には逢えなかったし、周りの友達に聞いても、誰も、

「 そんなヤツは知らないし、今は転校生もいない。」

と言っていた。
 それからしばらく経った頃、懲りずにその川で遊んでいたら、草むらの陰に、

『 危ない!ここに入らない!』

と子供が川で溺れている絵看板が折れた状態で倒れており、傍に花束と小さな箱に入っている飴のお菓子が置いてあるのに気がついた。
 その看板があの子と別れた岸辺の辺りにあったのが妙に気になった俺は、川で遊んでいる事を怒られるのを覚悟で学校の担任に聞いてみた。
すると、

「 10年くらい前になるけど、その川で小学校3年生の男子学童が溺れて亡くなった。」

と聞かされた。
 そして、

「 二度とその川で遊んではいけないぞ!」

と厳しく怒られた。
 その時の俺は怒られた事よりも、あの子がその男子学童だろうと考えた。
そして不思議と怖いとは感じずに、気の毒にと、子供ながらに思った。
 先生には怒られたが、その後も懲りずに川で遊んでいたけれど、とうとうその子には逢えなかった。
もしかしたら、ただ偶然親戚のところに遊びに来ていた違う校区の子供だったかも知れないが、当時の事を思い出すと、なぜかそうじゃないという変な確信がある。
 なぜかというと、別れ際にその子が、

「 これ、あげるよ、また遊ぼうね。」

と言って、何とも寂しそうに笑いながら、ポケットから珍しい小さなお菓子を俺にくれたからだ。
そのお菓子は、オブラートに包まれ甘酸っぱい味のオレンジ色をした小さなボンタン飴だった。
 このことを思い出すと、今も何ともうら寂しい気持ちになってしまう。
昔に住んでいた家の少し離れたところだったが、この場所は、何かの波長もしくはメッセージを感じる場所だったのかも知れないと思う。












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日々の恐怖 6月2日 笹舟(1)

2016-06-02 18:31:22 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 6月2日 笹舟(1)



 子供の頃、俺は美濃地方にある山の麓の公団団地に住んでいた。
その団地のすぐ脇に、山に沿って小川が流れていて、学校では注意されていたが友達なんかとよく遊びに行っていた。
 小3くらいの時期だったが、夕方その川でたまたま一人で遊んでいると、男の子がすぐそばにいて、一緒に遊びたそうにこっちを見ていた。
同じ学年位の男の子で、全然見かけたことの無い子だったけど、団地なので引っ越しは比較的多く、そのときは別に不思議には思わなかった。
 子供だからすぐ仲良くなって、二人で日が暮れるまで夢中で遊んでいたんだけど、当時流行ってたファミコンとかアニメの話題をしても、なぜかその子はファミコンの事もアニメの事も知らない様子で、しきりとゲームの事を俺に質問してきた。

“ なんでこんなに流行ってるのに、こいつはファミコン知らないんだろう?”

と思ったが、当時まだファミコン持ってるヤツは少なかったから、さして気にはならなかった。
 その時、どういう訳かその子の靴が片方だけ川に流されてしまって、慌てて俺は川に入って拾いに行ったんだけど、その子は、

「 どうしても川に入れない。」

と怖がっていた。
 その怖がり方がやけに大げさで、服が汚れるのが嫌なんだと勘違いした俺は、

「 自分の靴だろ、一緒に拾いに川に入れよ。」

って意地悪な事を言ってしまったんだけど、その子はどうしても川に入れず、岸から悲しそうな顔で俺を見てるだけだった。
 その靴が、当時流行っていたいた様な靴じゃなくて、学校の教室で履くような布の靴だったのを鮮明に覚えている。
 俺は靴もびしょ濡れだし、暗くなってきたので、

「 そろそろ暗くなったから帰ろうか?」

と俺が言うと、どうしても、

「 笹舟を作って流そうよ。」

とその子が言うから、二人で傍に生えてた笹で笹舟を作って、二人で川に流して遊んだ。
 俺は早く帰りたいからさっさと笹舟を作って川に流したけど、その子は丁寧に何度も何度も作り直して、あんなに怖がっていた川岸に慎重に歩いて行き、そっと流れに船を置いて流していた。
 今考えると、あの子は帰るのが嫌そうな雰囲気だった。
しかし俺は、18時30分から始まるテレビ(トムとジェリーだったかな?)が見たかったから、船が見えなくなると、

「 また明日、ここで遊ぼうな!」

と言って家に帰ろうとした。
 その子は寂しそうな顔で俺を見ながら笹船を流した。
そして、その後岸辺にぽつんと一人立って俺を見送った。











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しづめばこ 6月1日 P434

2016-06-01 18:50:26 | C,しづめばこ


しづめばこ 6月1日 P434  、大峰正楓の小説書庫で再開しました。


小説“しづめばこ”は読み易いようにbook形式になっています。
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小説“しづめばこ”




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