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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 6月22日 捕まえようぜ(2)

2016-06-22 19:52:01 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 6月22日 捕まえようぜ(2)




 俺はあっと言う間に雉を見失ったけど、

「 いた、こっち!」

とか

「 うわ、逃がした!」

と言う声が方々から聞こえてくるから、獲物を追い詰めていると言う妙な確信があった。
 しかも、声はどんどん近付いてくる。
つまり雉も近くにいるはずだった。
 そうやって声に振り回されて、かなりの時間を走り回ってから、俺はふと妙な感じを覚えた。

“ 山に入ったのは俺も含めて四人だ。
なのに、どうして四方八方から声がするんだ?”

 それも、どれもこれも聞き覚えはあるのに、誰の声だかわからない。
少なくとも、一緒に山に入った友達の声じゃなかった。
何かがおかしいと思った途端、俺は急に怖くなってきて、大声で友達に呼びかけた。
 俺は、

「 おーい、おーい!」

と林の中に向かって叫ぶ。
でも、友達からの返事はない。
その代わり、そこらじゅうから、あのよくわからない声がザワザワと聞こえてくる。
 お祭りの時みたいに、かなりの数の人がいる雰囲気なんだけど、声の主は全く見えない。
これはもう、何か奇怪なことが起こっているに違いないから、神様に頼るしかないと思った俺は神社へ向かうことにした。










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