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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 6月10日 鎌倉(1)

2016-06-10 20:30:15 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 6月10日 鎌倉(1)



 鎌倉で改修工事をしたことがある。
俺が携わったのは、築100年以上で、何世代にもわたって改修工事をしてきたものだ。
古く増改築を繰り返しているので、図面も残っていないし、形は不自然だった。
 まずは、図面を起こすところから始める。
図面にしてはじめて気が付いた。
家の中心部に不自然なデッドスペースがあった。
 家の人も把握していない。
よく階段の下に、何もない空間などがあるケースはあるが、中心部の何も絡みがないスペースが、収納としても使われていないのは不自然だった。
 施主との相談の上、その空間も利用して部屋を広げる話となった。
途中で改修した際に引き込んだ上水管も鉄管であり、腐食が酷いと思われたために、床下にもぐって配管経路をチェックした。
 床下で図面と見比べ、俺は混乱した。
在来工法の風呂に、基礎が不自然な位置にある。
丁度部屋の中心地だ。
俺は首をかしげて、確認のために近づいていった。
 目の前に来たときに、基礎の上部がないことに気が付いた。
風呂の場合、上部に空間は開いていない。
床板と基礎の間には、100mm位のスキマが開いていた。
 増改築を繰り返していると、前の建物の名残が床下や壁の中に残るため、俺は気にせず、その日の現地調査を終わらせた。









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