日々の恐怖 6月6日 怪異(2)
また別の日に、当時離婚してうちに居候していた小学3年生の従姉妹から聞いた話だ。
従姉妹が風呂に入ろうと、二階の居候部屋から一階にある風呂場に行く時、同じく一階にある台所を横切ろうとしたら、真っ暗な部屋の大きな食事用のテーブルの上で、俺が正座をして座っていたそうだ。
従姉妹に対して後ろ向きに座っていたため、顔は分からなかった。
そいつは、そのまま真っ暗な闇を見つめながら、従姉妹に、
「 うちって四人家族だよな?」
と従姉妹に聞いた。
従姉妹は、その時、
「 そうだ。」
と答えた。
すると、そいつは、
「 そうか・・・。」
と答え、ぶつぶつと1人で呟いていたと言うことだった。
従姉妹は特に怖かったとかそんな印象もなかったようで、部屋に下着を忘れていたのを思い出し、再び二階へ上がった。
それで、俺が二階の部屋でゲームをしてるもんだから、
「 あれ?あんた今下にいたでしょ?」
っと言われた。
もちろん、その話を聞いてすぐ一階に降りたが何もいなかった。
ちなみに、二階へ行く階段は台所を覗いた従姉妹のすぐ後ろにあるので、従姉妹を抜かして上に行くことは不可だ。
というか、俺はそんな事してない。
直接声を聞いたと言う話は、この二つだった。
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