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日々の恐怖 6月7日 怪異(3)

2016-06-07 20:21:36 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 6月7日 怪異(3)



 あとは、下で父親が煙草吸ってるのに、二階の和室で障子の張替えをしてる父親の後姿が出たり、誰もいない二階で足音がぐるぐる回ってたりとかだった。
 全く知らない女の人が階段の曲がり角で顔だけ覗かして、俺と母親の話をうんうんと相槌しながら聞いてたり、風呂場のドアに白装束が十字に貼り付いてて、しかも黒い長髪がでろーんと垂れてたりとかもあった。
 その見知らぬ女の人のうんうんを見たのは俺だけで、家の廊下でほんの少し立ち話を母親としてたときだった。
母親の後ろにある階段から全く見覚えのない女性が顔だけ出して、物珍しそうな顔でうんうんと自分らの話に相槌をうっていた。
 見た時の印象に全く恐怖感などなく、風景の一部のように認識していた。
そんなもんで、気にもとめず母親と会話していた。
俺はそいつをはっきり見たはずだが、不思議と顔は覚えてなく、目は大きく短髪、女性であり幼くはない印象はあった。
 ちょうど家を建てるんで木を切り倒していると、狸が数匹逃げて行ったとのことだった。
狸の仕業とかそんなことは思ってはいないが、そういう獣が住めるような場所ということで、何か不思議な物がいたんでしょうかね。
 前に話した俺でない俺を見た従姉妹は、おそらく俺がイタズラでからかってるんだと思ったのではないかな、と思う。
 従姉妹の居候については、母の妹方の叔母さんが娘2人と息子1人を連れてうちに来た。
仮住まいが見つかるまでの間だったので、半年ほどうちで生活し、その後近くのアパートに移って行った。
 その後、従姉妹の離婚した父のごり押しで、娘と息子の三人は父方に引き取られた。
父方は性格に難があり、二度と叔母さんには娘達は会わせないと言いきったそうだ。
だから、従姉妹にはもう会えないので、真相はなんとも言えない。
 それで、その後、従姉妹が居候していた部屋が俺の部屋となるが、その部屋も中々怪異が起こる部屋で、初めて金縛りにあったのもこの部屋だった。
従姉妹にも、おそらく何か他の出来事が起こっているとは思うが、先ほどの理由があるので今は聞くことが出来ない。










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