大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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☆(  しづめばこ P574 )                          

日々の恐怖 1月29日 マンション(2)

2020-01-29 08:00:00 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 1月29日 マンション(2)




 このマンションは今も住んでいるのですが、同じくこのマンションで数年前に起きた話です。
マンション1階管理人室には70代くらいの夫婦が住んでいて、午前中はマンションの共用部の掃除や管理をしてくれていた。
 奥さんの方は親切で良く世間話をしたものだ。
管理人室の玄関側の窓にはいつも新鮮な花が活けてあって、暗くなってから帰ってくると花の香りがホッとさせてくれた。
旦那さんの方は何だか不思議な雰囲気で、いつもニコニコしていて趣味で絵を描いていた。

 私は夫婦で6階に住んでいる。
1階にエレベーターを使って降りる際、ある時を境に、誰も押さないのに2階で止まることが頻発した。
 もちろん、押し間違いではない。
2階で止まって扉が開いた先に見える廊下は薄暗く、いつも何か嫌な雰囲気が漂っていた。
一度好奇心から、上半身だけをエレベーターから乗り出して辺りを見回したことがあるが、
誰もいず、ただ薄暗い廊下が続いているだけだった。
夫にも確認したが、やはり押していないのに2階で止まることが多いとの事だった。
 そんなことが続き、3ヶ月程経った頃だろうか。2階でしょっちゅう止まるエレベーターにもすっかり慣れた頃だ。
先の少女の事もあり、おしゃべり好きの管理人の奥さんに水を向けてみた。

「 何かあのエレベーター、2階でしょっちゅう止まるんですけど、故障ですかね?」

すると奥さんは意外なことを喋りだした。







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日々の恐怖 1月27日 マンション(1)

2020-01-27 08:00:00 | B,日々の恐怖


 日々の恐怖 1月27日 マンション(1)


 これは私たち夫婦が10年以上住んでいる、築40年のマンションでの話です。
仕事帰り、いつものようにマンション駐車場に車を停めた夫が、地下からの階段を1階に向けて上がって来ると、上がりきった1階ホールに4、5歳くらいのおかっぱの少女が立っていて、

「 こんばんは。」

と声をかけてたそうだ。
 夫も、

「 こんばんは。」

と返し、薄暗い足元に目を戻した。
 このマンションに越してきて当時5年以上経つが、その少女は初めて見るなと思い、ふと周りを見ると、その少女は消えていたそうだ。
 階段を登りきったところには部屋は無く、2階へ続く階段を上がる音も、廊下の先のドアが閉まる音も全くしなかったとの事だった。
帰ってきた夫が神妙な面持ちで聞かせてくれた。
もちろん私もそんな少女は見た事が無いし、しかも夫が帰ってきたのは23時を回った頃だった。
夫が言うには、少し古めかしい格好をしていたそうだ。







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日々の恐怖 1月25日 小屋(6)

2020-01-25 08:00:00 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 1月25日 小屋(6)




 言ってすぐ、迷わず友人は木に捕まってぶら下がりながら、崖をゆっくり降り始めました。
それで結局わたしもそれに従って崖を降りたところ、真下にコンクリートで舗装された通常の道に出ることが出来て、いつの間にか電波も戻っていて、無事目的の村に着くことが出来ました。
 この時はこれで何事もなく、20代後半にして全身泥まみれになって家に帰って両親に叱られて終わりました。

 それから半年ほど経ったいま、またあの山に行きたくて仕方がないのです。
友人にこの話をすると、同じように感じていました。
 行くとヤバイってのもひしひしとわかってるのですが、どうしても行きたいのです。
というより、感情だけで言うと、

“ 怖いから行きたくない。”

の気持ちが強いのですが、なぜか行かなきゃいけないって気持ちが抑えられないのです。
二人とも、行きたくない気持ちの方が強いはずなのに、着々と行く予定が整ってきています。
 今月中にでも、わたしはまたあの山に登るでしょう。
これは、多分非日常のスリルを心の無意識下のどこかで望んでいて、その気持ちが怖いより強くなってるんだと思います。
 ただ、ひとつだけ、今、どうしても気になることがあるんです。
あのプチ遭難から半年ほどたって、何故かその時は全くその違和感に気付かなかったのですが、突然あることに気づいたんです。
電気もない深い山の真ん中にあった小屋に置かれていたテレビ。
あの時わたし達が見たテレビには、ずっと砂嵐が映っていました。








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日々の恐怖 1月23日 小屋(5)

2020-01-23 11:07:24 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 1月23日 小屋(5)




 もしかしたら今いる道はかつて、村へ続く旧道として使われていて、小屋は休憩所のようなものだったのかもしれません。
まぁ、あんな崖を登ってたと考えるのはちょっと難しいですが、土砂崩れとかで地形が変わったのかもです。
 とりあえず、その小屋を見た瞬間、わたしと友人の二人とも同時に、山に入ってから今まで感じていなかった恐怖や絶望感とかが一気に湧き上がってきました。
まずここまでその恐怖とか感じてなかったのがおかしな話ですが、この小屋を見た瞬間に感じた絶望や恐怖は、ほんと今までの人生の中でも一番だと言い切れます。
 なにがそんなに怖かったのか説明ができないのですが、とにかく怖くて、多分もう自分たち助からないんじゃないかとかネガティブな感情が次々と湧き上がってきて、その場で動けなくなりました。
 でも、しばらくして友人が、

「 行こう・・・。」

と言って小屋とは反対方向に進み始めたので、それに必死についていきました。
その間も、どうしても小屋の方を振り向けなくて、恐怖や絶望がずっとついてきていました。
 進んで行くと、それまで一本道に見えていた道がなくなって、かき分けても通れない道ばかりになってました。
多分、脳から希望的観測が消えたから、一本道の幻覚も見えなくなったのでしょう。
 そして気づけば前にも進めない、両側も崖になっていて、あの小屋に続く道しかない、電波も通じなくて、

“ ほんとにヤバい・・・・。”

ってなったところで、友人が、

「 崖を降りよう。」

と言ったのです。







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日々の恐怖 1月20日 小屋(4)

2020-01-20 17:59:45 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 1月20日 小屋(4)




 すると、下から見たらガードレールに見えたものが、ありませんでした。

“ これと見間違えたのか~!”

みたいなものも何もなく、

“ なぜわたしはガードレールが見えたんだろ・・・?”

と不思議な気持ちでした。
 多分これも、先に進むと元の道に戻れるっていう期待が見せた幻覚だと思います。
それで、

「 もう戻る?」

という話になりましたが、険しい斜面を登った直後で、またあの道を戻る気になれず、完全に遭難する人の思考みたいですが、しかも斜面の上にはまた道っぽく見えるものがあったので、進み続けました。
その間、何度か行く先にガードレールが見えて、着いたら無くて、みたいな経験を繰り返しました。
 そのうち、初めての幻覚ではない人工物が見えてきました。
この時点で、すでに人が入り込めるような場所じゃなかった気がします。
 それは、よく畑のそばに建ってる、用具入れの様な小さな小さな小屋でした。
ただ、小屋というより、壁も剥がれて天井もなく、小屋を木が貫いてるところもあるし、ぎりぎり床が残ってる程度のものでした。
 ただ、そのわずかに残った床に、ブラウン管のテレビのような人工物も置かれていて、

“ 人が、かつていたんだろうな・・・・。”

という雰囲気が残っていました。








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日々の恐怖 1月18日 小屋(3)

2020-01-18 10:33:37 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 1月18日 小屋(3)




 二人して、

「 でもちょっとヤバイね・・・・。」

って話をしたものの、なんだか戻りたくないって気持ちが強かったんです。
まぁ、少し険しくなった辺りから、前に進むのが、

“ キツイなぁ・・・・。”

と思ってた道だったから、

“ あの道をまた戻るのかぁ・・・・。”

とかっていう嫌な気持ちからのもので、これも感情操作されてるとかそんな非科学的な感情じゃなかったと思います。
 そんな訳で、楽観的な二人は、

「 このまま進もう!」

となりました。

“ アホか、なんでやねん、戻れや・・・・!”

と今になって思います。
 それで、斜面を登り始めたのですが、これが想像以上にキツくて、ほぼ木にぶら下がりながら這い上がってる感じになってしまいました。
 途中で

「 やっぱ、やめとく?」

と言おうとしたところで、斜面の上に白いガードレールが見えました。
少し安心して、なんとか気持ちを奮い立たせて、斜面の上まで上がりました。








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日々の恐怖 1月15日 小屋(2)

2020-01-15 19:00:02 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 1月15日 小屋(2)




 左の道は、次第にシダ系の植物が見渡す限り地面いっぱいに生えてる道になって、背の高い木々の間から木漏れ日もさして、とてもきれいな道でした。

「 なんか、おとぎの世界みたい~。」

とかって二人してテンション上がって、となりのトトロのさんぽを熱唱しながら歩いていました。
 地面いっぱいシダが生えてる中で、人が通ったような一本の道がずっと続いてたので、特に迷うこともなく、Googleマップを確認することもなく、進めたんです。
 すると、ちょっとシダ以外の植物が増えてきて、木も高いものではなく、高さは身長くらいで、幹も枝も細く、ぐにぐに曲がりながら生えてるものが増えてきました。
それでも、一本道はずっと続いていたので、木をくぐったり草をよけながら前に進みました。
 さらに進んで行くと、道が険しくなって、道をかき分けないと進めなくなってきて、そしてついに、崖みたいになってる斜面を登らなくてはいけなくなりました。

「 ここ辺りで、ちょっとヤバくない・・・?」

と言って立ち止まり、いままで来た道を振り返りました。
 見ると、ずっと一本道だと思ってた道がなくなっていて、これまで歩いてきた軌跡がわからなくなっていました。
 でも、二人してなんか冷静で、

「 この一本道に見えてたのって、多分脳が勝手に歩きやすい場所を道として錯覚して見せてたんだろうな~。」
「 遭難する人って多分みんなこんな感じなんだろうな~。」

と勝手に分析してました。







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日々の恐怖 1月13日 小屋(1)

2020-01-13 12:16:58 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 1月13日 小屋(1)




 わたしと幼馴染とは共通の趣味があります。
それは、普段から適当に電車に乗って、何もない田舎の駅で降りて、山に入って散策したり、地図に載っていない神社を探してお参りするのが好きなのです。
 何度か怖い経験もしたし、迷った挙句一日で25キロ以上彷徨い歩くなんてこともザラにありますが、それがまた結構楽しくてやめられません。
 その時は、奈良県で日本の里山百選にも選ばれている、山の上のすごく景観がきれいな村に遊びに行こうって話になりました。
 当日、駅に降りて、探検というより、ちゃんとGoogleマップ見て村を目指して登山道をまっすぐ進んでいました。
 すると途中、いくつかのため池を越えたあたりで、道が二手に分かれました。
山のふもとで出会った人には、

「 その村に行くには、一本道をひたすら進めばいいだけだよっ。」

て言われてたのに、

「 おかしいな~。」

とか言いながら、Googleマップを開きました。
 それでGoogleマップを見ると、確かに二本道に分かれていて、500mほど先で、また合流していたので、

「 まぁ、どっちに行っても行けるのかァ~。」

ってことで、距離が短そうな左の道を選んだのです。










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日々の恐怖 1月10日 歌舞伎町 (3)

2020-01-10 09:30:02 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 1月10日 歌舞伎町 (3)




浴槽にお湯をはると、必ず自分の髪の毛じゃない髪の毛が何本も浮くから、浴槽にお湯をはらなくなった。
 時々スーツ姿の人が、ソファーに座って読書してた。
これは特に怖くはなかった。
ただ指の数がおかしかった。
 近所で異臭騒動が起きた時、間違いなくゴミ置き場の建物からだろうと確信してたけど、怖くて何も言えなかった。
警察までが出る騒動になったけど、警察がうろつき始めたら臭いがなくなった。
きっとあの管理人が片付けたに違いないと思ってる。
 ヤクザと水商売の人間しか住んでないカオス物件だったから、色々亡くなった人がいてもおかしくないマンションだった。
夜職の中では、もっぱら幽霊マンション、ヤクザマンションで有名だった。
 一度だけ危険な感じがしたことがある。
たぶん同業だと思うが、見たこと無いヤツだった。
そいつと階段で一緒だった。
 別にそいつが何をした訳じゃないが、セメント袋を担いでいた。
まさかガーデニングでもあるまいし。








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日々の恐怖 1月8日 歌舞伎町 (2)

2020-01-08 18:23:52 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 1月8日 歌舞伎町 (2)




 マンションのゴミ置き場にある、小さいコンクリート作りの小屋に、マンションの管理人が全裸の男の人を蹴り入れて鍵掛けてた。
 その日、管理人が、勝手に合い鍵使って部屋の中に入ろうとして来てビビった。
チェーンかけといて本当に良かった。
幽霊より生きてる人間のが、何するか分かんないから怖い。
 テレビつけっぱなしで寝てしまった時の事だった。
仕事行く時間あたりで目が覚めた。
 寝返りをうつと、テレビを体育座りで見てる男の人がいて、寝ぼけてた自分は、

“ この人に起こしてもらお~zzZ・・・・。”

と二度寝しようとした。
 だがしかし、玄関の鍵を閉めた事を思い出し1人パニックになった。
意を決して振り向いたら誰もいなかった。
 ある友達は、決まって玄関から先には入って来なかった。
玄関前に立つだけで気持ち悪くなるらしい。
 隣の人が朝方になると、壁に向かって何かゴンゴンやっててうるさかったから、管理人に注意してくれるようにお願いしに行ったら、変な顔をされた。
 隣は空き室だった。
引っ越すまで朝方のゴンゴンに付き合わされた。







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日々の恐怖 1月6日 歌舞伎町 (1)

2020-01-06 10:25:16 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 1月6日 歌舞伎町 (1)




 住んでたマンションの話です。
マンションの通路で、元気に遊ぶ子供達の声がいつも聞こえてたから、

“ こんなマンションに子供連れで住む人いるんだ~。”

と変に感心してたんだが(全室1Rのマンションだった)、ある日、子供の声が部屋の前で聞こえてたから、お菓子でもあげようかと、玄関を開けたら誰もいなかった。
 夜中に帰ってきて、エレベーター待ちをしていて、エレベーターの扉が開いた瞬間に、天井から汚れたフランス人形が落ちてきた。
それ以来エレベーターは使わなくなった。
 部屋にふすま1枚分位の大きな鏡が付いていたんだが、時たま自分以外の誰かが映ってて怖かった。
途中から鏡にカーテンをくっ付けた。
 ごくたまに、朝方窓から何人もの人が入ってきて、真っ直ぐ玄関に向かって出て行くってのがあったけど、勿論窓も玄関もキッチリ施錠してあった。
 所詮噂だけど、

“ 屋上に死体を放置してある。”

とかなんとか言われてた。
 確かめようと、屋上に繋がる階段をのぼってみたけど、途中から家具や寝具が滅茶苦茶に置かれてて確かめられなかった。






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しづめばこ 1月4日 P573

2020-01-04 10:57:42 | C,しづめばこ


 しづめばこ 1月4日 P573  、大峰正楓の小説書庫で再開しました。


小説“しづめばこ”は読み易いようにbook形式になっています。
下記のリンクに入ってください。
小説“しづめばこ”



大峰正楓の小説書庫です。
大峰正楓小説書庫


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日々の恐怖 1月1日 エレベーター(7)

2020-01-01 16:33:00 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 1月1日 エレベーター(7)




 かなり大きな会社の次期社長の為、変なことは言えないと判断したようだった。
自分が見た場所、事故があった場所はエレベーター周辺なので、何故階段で目撃したのかは辻褄があわないが、上司が見たおばさんは、間違いなく清掃会社の制服を着ていたとの事だった。
 自分は小柄なおばさんだったという事は間違いないのだが、服装や表情はイマイチはっきり記憶がない。
 結局、

「 この話は会社ではしないでくれ。」

と頼まれ、家で社長に相談してみるとの事だった。
 上司は階段を使うのが怖いらしく、ビビりながらしばらくエレベーターを使って帰宅していました。
わざわざ一階の自分の職場まで立ち寄って、

「 今日は大丈夫、何も出なかった。」

その少し後に、

「 休日を使って建物をお祓いをしたよ。」

と、教えてくれました。
今は自分も上司も、例の建物とは違う別の県の営業所で働いているため、お互い話す事はありません。
 自分は実家の仕事を継ぐために、お盆前に退社する予定なので、この事を会社の人間に話す機会がなくなりそうなので、ついつい書いてしまいました。
 今も事故のあった建物は、何事もなく使用されています。
お祓いの効果がある事を信じたいものです。







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