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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 6月4日 怪異(1)

2016-06-04 19:05:33 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 6月4日 怪異(1)



 もうここ数年はめっきりなくなったんだけど、当時の俺の家は毎日が怪異状態ってときがあった。
 大抵は家の風景に溶け込んでいて、一瞬見ただけなら全然違和感を感じない。
後から思い返して、

“ あれっ?”

って思う事が多かった。
 元々家の周りは竹やぶで、今住んでる家が建った直後も周りに他の家なんて建ってなくて、木とか竹が鬱蒼としていた。
 ちょうど家を建てた場所が狸の巣があったとかで、そんな場所を潰してまったのも関係あるのだろうか。
何気なく二階のベランダから外を見下ろすと、少し大きい狸が家をじっと見てた時が何回かあった。
 結構色んな物を見たんだけど、よく遭遇するのが、家族の姿をしてるけど全く違う者との接触だった。
 風呂に入っていると、風呂の扉越しに母親が話しかけてきた。
風呂の扉は曇りガラスになっていて、なんとなく母親がよく着ていた薄い桃色の部屋着を着た影がみえた。
 声も勿論母親なんだけど、何を言ってるか聞き取り難かった。
身体中泡だらけだったし、

「 お風呂から出てからにしてくれ!」

と扉越しに言った。
そうすると母親の影はすーっと去った。
 風呂から上がり、二階の和室でテレビを見ていた母親に要件を聞くとキョトンとされた。
先ほどの経緯を説明し、なんの話だったのか聞くと、ずっとテレビ見てたし下には行ってないとのことだ。
 曇りガラス越しに見た影は母親そのものだったし、声も母親の声にきこえた。
ちなみに、母親は家族で1番背が高く175㎝弱程あるので、おそらく他の家族と見間違えたということもないはずだ。
他の家族にも確認したが、俺が入浴中に話しかけた人はいなかったそうだ。










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