大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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☆(  しづめばこ P574 )                          

日々の恐怖 12月30日 エレベーター(6)

2019-12-30 15:10:16 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 12月30日 エレベーター(6)



 以下は上司から聞いた内容です。

 上司は踊り場で、物凄く恐ろしい顔でこちらを睨みつけるおばさんを見たと言った。
薄暗い階段ではあるのだが、輪郭から色彩まではっきりとわかるぐらいでそのおばさんを見てしまい、思わず、

“ 何かあったのかな・・・?”

と思い、

「 どうかしたんですか?
清掃の方ですよね?」
「 ・・・。」

何も答えないおばさんを不思議に思いながら、

“ どうしよう・・・。”

と再度声をかけようとしたところで、おばさんが急に、

“ パッ!”

と消えてしまったとの事だった。
 上司も、

“ えっ・・・・!?”

と驚き、急いで5階の事務所に戻り、気を落ち着かせてからエレベーターを使って帰宅したらしい。
 警備員さんは巡回中で警備員室に不在だった為、警備員さんには何も告げずに帰宅し、やはりその事は誰にも言えず、気にかかっていたようだ。









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しづめばこ 12月28日 P572

2019-12-28 12:36:58 | C,しづめばこ


 しづめばこ 12月28日 P572  、大峰正楓の小説書庫で再開しました。


小説“しづめばこ”は読み易いようにbook形式になっています。
下記のリンクに入ってください。
小説“しづめばこ”



大峰正楓の小説書庫です。
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日々の恐怖 12月27日 エレベーター(5)

2019-12-27 20:29:32 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 12月27日 エレベーター(5)




 会社の建物内で実施した他の社員の送別会の時に、酒を注ぎに行った際、

「 最近、早く帰るようにしたんですか?
夜に会わないですよね。
ひょっとして、何かヤバいもんでも見たんですか?」
「 えっ、ああ、いつものように22時頃までやってるよ。
もう階段じゃなくエレベーターを使ってるんだ。
でも、やばいものって何のこと?」

上司がちょっと険しい顔で聞いてきた。
 酒の席だったので、冗談めかして昔のエレベーターであった事を少しだけ話した。
話を聞いた上司が、

「 この後、外で2人で飲もう。」

と誘ってきた。
 上司は自分より一つ年下で話しやすかったのでOKして、送別会終了後、近所の飲み屋で落ち合って再度飲みだした。
 上司が着任当初にエレベーターではなく、薄暗い階段を使用していたのは、一応エレベーターは物販の運送用で、人のみの使用は禁止が決まりの為だった。
 最初はお互いの馬鹿話、そしてだんだんと仕事の話へ進んだ。
そこで自分の体験した事をかなり詳しく聞かれ、すべてを話した。
上司はこの建物であった事件を家でも会社からも知らされていなかったようで、根掘り葉掘り聞かれた。

「 実は階段を使わなくなったのには訳がある。
いつものように階段を使って下に向かう途中、3階の踊り場で変なものを見た。」







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日々の恐怖 12月24日 エレベーター(4)

2019-12-24 19:36:28 | B,日々の恐怖



 日々の恐怖 12月24日 エレベーター(4)



 数日間は気味が悪くエレベーターに近づくのも怖かったので、タイムカードも早めにスキャンして、夜にエレベーターは使わないようにしていた。
仕事の業績も順調で、自分の能力もあがってきているのがわかってきたので、いつしかその夜の体験も忘れて、仕事に又没頭するようになった。
 職場の人間には、一切その夜の体験は話さなかった。
変なやつと思われるのもいやだったからだ。
 一年ぐらい経って、同業他社で修業を終えた社長の息子が、上司として着任してきた。
仕事熱心な上司で、毎日22時頃までデスクワークをこなして帰宅するのがデフォだった。
 自分は建物の一階で毎日働いていたのだが、22時過ぎに、エレベーターの側にある急な真っ暗な階段を使い一階まで降りてきて、

「 ○○君、早く帰りな。」

と必ず声をかけてくれて、少しだけ立ち話をして上司が帰り、自分は仕事を続行していた。
 半年近くそんな事が続いていたのに、ある頃から帰宅する上司に全く会わない日が続いた。
ちなみにエレベーターを使用して下に降りると、一階の自分の職場の裏側になる為、働いている自分は気付く事はない。
急な階段を使用すると、自分の職場の真ん前に降りる事になり、直にわかる事になる。








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日々の恐怖 12月22日 エレベーター(3)

2019-12-22 19:19:22 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 12月22日 エレベーター(3)




 その時に、押していないエレベーターのランプが4階・・、5階・・、と登ってきた。

“ あれ・・、警備員さんが事務所の施錠にくるのかな・・・?”

と思い待っていると、

“ スーッ・・・・。”

とエレベーターの扉が開いた。
 ところが、中には誰も乗っていない。
その時にやっと聞かされたエレベーター事故の事を思い出して、怖くなり震えた。
 怖くてエレベーターの中に入る事が出来ない。

“ どうしよう・・、どうしよう・・・。”

と、エレベーターの開ボタンを押したまま悩んでいた。
 エレベーターとは少し離れた場所に階段があるのだが、物凄く急な階段で明かりが一切ないので、そちらを使うのは危険という意味で怖かった。
 怖くて怖くて仕方無かったのだが、23時15分の約束の事もあるので、恐る恐るエレベーターに乗り込み1階へと向かった。
 1階の警備員室では警備員さんがのんびりとくつろいでおり、やはり警備員さんは関係なさそうだ。

「 まだ誰かいますか?」

と警備員さんに声をかけると、

「 もう誰もいないよ。」

との返答だった。
 警備員さんには何も言わず急いで会社を出たが、一人暮らしだったために家に帰るのが怖く、コンビニで立ち読みをしばらくして、恐怖心を紛らわせてから帰宅した。









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日々の恐怖 12月20日 エレベーター(2)

2019-12-20 11:14:38 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 12月20日 エレベーター(2)




 その日もいつものように23時頃タイムカードを打ち、事務所を出てエレベーターに向かった。
会社は古いビル(築30年以上)で、改装を実施した時に、エレベーターを大きなサイズに取り換えた直後という事もあり、亡くなった方への賠償は、エレベーター製造会社、工事請負会社が支払い、エレベーターの箱も無償交換されたとの事だった。
 事務所を出たところで、通路を曲がって消えた小柄なおばさんを見かけたのだが、最初は清掃の方だと思い、エレベーターで先に一人で降りられては困ると思い、急いで後を追った。
 ところが、エレベーター乗り場の前に行くと、誰もいない。
古い建物の為、非常灯もなく窓から差し込む月明かりのみで、薄暗いエレベーター前には自分一人しかいない。
資材が放置してあり人が隠れる事は可能だが、今そんな事をする意味はない。

“ あれ・・・・?
おばさんいたよな・・・?”

 不思議に思いながらエレベーターのボタンを押そうとパネルをみると、何故か数分前に自分が5階に来るのに使ったエレベーターが3階にある。

“ 警備員さんが使った?
それよりも、さっきのおばさんは何処いったんだよ・・・?”








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日々の恐怖 12月18日 エレベーター(1)

2019-12-18 13:33:50 | B,日々の恐怖



 日々の恐怖 12月18日 エレベーター(1)



 約10年程前(日時や登場人物は関係者に迷惑になるといけないので、全て微妙にズラします。)転勤になり、隣にある雪深い地方都市に移った。
そこで職場のパートさんに、数か月前にエレベーター事故で清掃会社のおばさんが亡くなったと聞かされた。
 夜、終業後に5階からエレベーターを呼んで階下に降りようとしたら、エレベーターの箱本体が来ていないにも関わらずドアが開き、転落死したとの事だった。
 隣の市の自分の会社の事故とはいえ、県が違ったため全く知らなかった。(客商売の為、地方紙とかでは報じたのだろうが、全国版では報道しなかった。)
当時それを聞いた時は、こんな事に興味もなかったので、気にせず毎日23時頃まで仕事をしていた。
 会社の人間はみんな21時頃には帰ってしまう為、夜は自分、警備員さん一人、清掃会社の方3~5人という状況が多かった。
 当時はサービス残業に対して労基の監視も甘かったので、18時が終業だったのだが、いつも23時頃に5階の事務所にタイムカードをスキャンしに行っていた。
警備の方の迷惑になる為、23時15分には必ず退社するという約束で、警備の方には、会社に長時間勤務している事は内緒にしてもらっていた。









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日々の恐怖 12月12日 マンション管理(8)

2019-12-12 08:00:00 | B,日々の恐怖



 日々の恐怖 12月12日 マンション管理(8)



 両親の問いかけにも、無気力にうなだれてるだけでした。
髪と髭が伸び、数ヶ月前の青年とは明らかに違っていました。
 とりあえず、暗いので電気を点けようとスイッチを押してみましたが、電気は点かず。

“ テレビは点いていたのにおかしいな・・・?”

と、天井をみると黒いゴミ袋で覆われていました。
よくみると窓、ベランダ、全て黒のゴミ袋で覆われ、目張りまでしていました。
まさに異常です。
 とりあえず救急車を呼び、天井のゴミ袋をはずしてみると、シーリングライトは外され、その横にポッカリ穴が開けられていました。
ようやく救急車が到着し、両親は泣きながら一緒に病院に向かいました。
 数日後、母親が会社に来て、Aさんは田舎で療養するので解約しますと告げられました。
Aさんが心配でしたが、流石に容態やいきさつは聞けませんでした。
 Aさんの退去後約2年近く絶ちますが、現在はあかずの間で入居者募集はとりあえずしてません。
401号を詳しく調べてみたいのですが、変な噂になると困るので調べていません。
事実、4階の住人に、

「 401に入ると祟られる。」

と噂になっていました。
 管理会社は、警察・知り合い・保証人より先に部屋に突入・事後処理するので色々辛いです。
ただ、ある意味貴重な体験は出来ます。
 書き忘れましたが、以前401号をデジカメで撮影した画像に、まったく撮った記憶がない天井付近の画像がありました。









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日々の恐怖 12月9日 マンション管理(7)

2019-12-09 20:00:46 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 12月9日 マンション管理(7)




 悪臭で両親の手前、失礼だがえずいてしまうほどでした。
玄関は真っ暗でゴミ袋らしき物が見える。

「 ○○さーん、居てますか~!管理会社です!!」

呼びかけたが返事なし。
 両親も、

「 ○○お母さんやで!」

と必死に呼びかけてみたが返事なし。
かすかに室内からテレビの音だけ聞こえてきました。
 両親に、

「 車にチェーンカッターあるんで、もって来て切断しますわ。」

と声をかけ車に向かう。
 チェーンがようやく切れる。
両親に一応、

「 私が先に室内を見ます。」

と言い部屋に入る。

“ うぅ最悪や・・・、玄関ごみだらけ・・・・。”

室内は真暗でテレビが点いていました。

「 ○○さん、居ませんか~?」

と恐々室内を見ると、ベッドの毛布に包まり体育座りのAさん!
 さすがに驚き、

「 うわぁぁぁ~~~~~!」

と声をあげてしまう。
 大声で心配になり、両親も部屋に入って来た。

「 ○○、大丈夫か!しっかりしいや!!」







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日々の恐怖 12月6日 マンション管理(6)

2019-12-06 19:44:01 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 12月6日 マンション管理(6)




 次の入居者もすぐに決まり、今度は20台後半の男性Aさんです。
定職もあり保証人は親で、写真をみるかぎり好青年っぽくて一安心しました。
入居後一度挨拶しましたが、なかなか礼儀正しい青年でした。
 ところが入居後3ヶ月程たってから、Aさんの親(保証人)から連絡があり、Aさんと連絡が取れない、一度部屋を見たいとの事でした。
家賃は当月分の振込みは無しです。
 翌日、両親が田舎から出て来たので話を聞くと、会社も無断欠勤で退社してるとの事です。
内心、嫌な感じがしました。
ただの失踪くらいならよくありますが、最悪の可能性も想定しました。
 両親と部屋の前に到着してみて、呼び鈴を鳴らしても反応なし。
合鍵で部屋に入ろうと扉を開けると、

“ ガチャン!”

と音がして、チェーンが掛かっていました。
それと同時に物凄い悪臭です。








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日々の恐怖 12月4日 マンション管理(5)

2019-12-04 08:00:00 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 12月4日 マンション管理(5)




 昼間、401室をたずねてみると、ばあちゃんは別人の様に変わり果て、目だけが異常に鋭くなっていました。
話をすると、

「 朝から晩まで天井から監視されるので眠れへんのや・・・。」

ふと室内の天井をみると、直径30センチほどの穴がありました。
 話し合いの結果、おばあちゃんも部屋にいたくないとの事だったので、福祉に相談して、強制入院&入居解約の手続きをとりました。
退去後、天井の穴の修繕で再び業者に依頼しました。
 数日後又電話がありました。

業『 Sさん、又401の事なんですけど・・・・。』
私「 部屋は綺麗やから、天井とハウスクリーニングだけでええよ。」
業『 実は天井補修見てきたんですけど、天井裏お札だらけでしたんや・・・・。』
私「 とりあえず補修宜しく!」

 おばあちゃんは以前、躁鬱の関係(詳しくは教えてもらえなかった)で入院していたので、部屋とは関係ないと自分に言い聞かせ、その後半年間部屋を寝かしたあと、再度募集を開始しました。








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日々の恐怖 12月2日 マンション管理(4)

2019-12-02 08:00:00 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 12月2日 マンション管理(3)




 リフォームが完了し、入居者募集開始しました。
少し家賃設定を低くしたせいもあって、1ヶ月もしないうちに入居者がみつかりました。
 入居者は50代前半の女性です。
あまり詳しくは書けませんが、以前長期入院をしていて居住保護の方でした。
入居日は福祉関係の人と一緒にきていて、物腰の柔らかい感じのいいおばあちゃんでした。
 数日何事もなく過ぎ、401室の事もすっかり忘れたある日、402号室の女性から電話がありました。
内容は、夜間に隣のおばあちゃんが、わけわからない事を叫び壁を叩くとの事です。
 こちらで他の入居者などに聞いてみると、内容はこんな感じでした。
夜間突然廊下に出てきて、

「 天井から出て来て見てる!」
「 ここの住人は淫乱で男をたくさん連れ込んでる。」
「 ○○より私を睨んで監視している。」
「 監視だけじゃなく強要もされている。」
「 ここは遊郭や。」

等、意味不明な事を叫んでるらしいです。
夜中ベランダから同じような事を叫ぶため、数回警察がきているらしかった。







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