大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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☆(  しづめばこ P574 )                          

なんじゃもんじゃ物語207

2007-08-31 18:11:01 | _2-19 港への道
 子分たちは、たまちゃんの顔を見ながら、興味深そうに話に耳を傾けていました。
そこに、ベンケーが周りの様子を窺いながら、お頭ブラックに言ったのです。

「 あの~、お頭、先を急いだ方が良いのでは・・・・。」

それを聞いて、リヤカーの子分たちが騒ぎ出しました。

「 今、折角、いい所なのに、ベンケーは、もう・・・。」
「 久々の昔話でんがな、最後まで話させてやりまひょうな。」
「 この話、前に聞いたあるけど、結構、面白いあるよ。」
「 ワイは、初めてやから聞きたいがな。」
「 H1号ハ、データベースニ、今ノ話ヲ記録シテイルノダ。
 続キヲ、聞カセロ。」
「 そうだ、そうだ!」
「 つづき、つづき!」

その声に併せて“続きコール”が上がりました。

「 つ・づ・き!」
「 あ、そ~れっ!」
「 つ・づ・き!」
「 あ、ほ~れっ!」
「 つ・づ・き!」
「 あ、そ~れっ!」
「 つ・づ・き!」

お頭ブラックは、“続きコール”に困った顔をしました。

「 確かに先を急いだ方が良いんだが・・。
 あそこに見える奴も気になるし・・。
 でも、たまちゃんに教えてやれって言ったのは、わしだしなァ~。」
「 それじゃ、お頭、お頭と拙者で、あの白いのを調べて、調べている間に、話を
 するってのでいかがでござるか?」
「 うん、それはいい考えだ。
 わしもベンケーも、この話は知っているしな。
 じゃ、ちょいと調べて来る間に、話を済ませてくれ。」



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なんじゃもんじゃ物語206

2007-08-28 18:44:18 | _2-19 港への道
「 はいはい、分かりました。
 それは、私が御幼少の頃の話です。
 風邪をこじらせて、入院したことがあったんですよ。
  病室は子供の六人部屋で、扉から窓に向かって、左右に三つずつベッドが
 並んでいました。
 その部屋に入院している子供の病気の種類は色々で、私を含めて5人が入院し
 ていました。
 私のベッドは、廊下に一番近いところで反対側は空きベッドです。
  夜、寝ていると、通路の方からカラカラカラって音が聞こえて眼が開きました。
 夜中の二時ごろですよ。
 何かなァ~って、私、ベッドから降りて、病室の扉まで行きました。
 そして、扉をそ~っと少しだけ開いて通路を覗いたんです。
  通路は、消灯時間が過ぎていますから、非常灯が点いているだけで薄暗かった
 んです。
 私、少し開いたドアの隙間から、通路の向こうの方を覗き込みました。
 すると、医療器具を載せたワゴンを看護婦さんがゆっくり押して行く後ろ姿が見
 えたんですよ。
 なんだ、看護婦さんかと思って、扉を閉めようとしたんです。
 でも、その時、ワゴンを押した看護婦さんが急に立ち止まったんです。
 そして、首を回してゆっくり振り返り始めました。
  私、何だか急に怖くなって、顔を見ちゃダメだと思いました。
 それで、首を引っ込め、扉を急いで閉めて、大急ぎでベッドに戻り布団を被りま
 した。
 このままジッとしていれば、看護婦さんはワゴンを押して向こうに行ってしまう
 と思ったのです。
  私、耳を澄ましながら、音の行方を聞いていました。
 でも、カラカラカラって音は行ってしまうどころか、通路をゆっくり戻って来る
 のです。
 うわ~っ、これはマズイなァ~って思いました。
 この部屋を通り過ぎて欲しいなァ~って思いながら聞いていたんです。
 でも、ワゴンを押す音は、私の病室の前で止まってしまったんですよ。」



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なんじゃもんじゃ物語205

2007-08-25 18:02:38 | _2-19 港への道
 ベンケーが、眼を凝らして道の行く手を見ました。
薄っすらと、白い着物を着た人物らしいものが、頭を抱えて道の端に座っているのが見えました。
付近に民家らしいものはありません。

「 あれは、何でござるか?
 こんな時間に・・・。」
「 う~む・・・・。
 女のようにも見えるが・・・。」
「 こんな時間に、女でござるか?」

 お頭ブラックとベンケーの会話を聞いていたリヤカーの子分たちは、不安な顔をしていました。
たまちゃんが言いました。

「 あの~、お化けは苦手なんですけど~。」

それに反応して、なんじゃ殿様が言いました。

「 あれっ、たまちゃんは空手の達人なのに、お化けが怖いの?」

お頭ブラックが、なんじゃ殿様の質問に答えました。

「 ああ小僧、お化けは たまちゃんの唯一の弱点だ。
 たまちゃんは、小さい頃、お化けが怖くって、これを克服するため空手の修行を
 していたんだ。
 なあ、たまちゃん。」
「 そうです。」
「 ちょっと、お化けがどれだけ怖いか、参考のため、この小僧に教えてやれ。」



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なんじゃもんじゃ物語204

2007-08-21 18:01:12 | _2-19 港への道
 お頭ブラックが急に歌を止めたので、ベンケーが振り向いて お頭ブラックに聞きました。

「 どうしたでござるか?」
「 いや・・・。」

前を向いたままの お頭ブラックは、徐々にバイクのスピードを落としていきました。
そして、バイクは木や雑草が左右に茂った道の真ん中で止まってしまいました。
 バイクの音や歌声が途切れると、辺りは静かです。
海の波の音が、遠くで小さくしているのが聞こえます。
子分たちは、口々に言いました。

「 あれっ?」
「 どうして、こんな所で止まるんでっか?」
「 折角、調子が出て来たのに・・。」

 海賊たちを乗せたバイクとリヤカーは、月明かりに照らされて停止しています。
ベンケーが、お頭ブラックに聞きました。

「 エンジンの調子が悪いのでござるか?」
「 シッ、静かにしろ!」

 お頭ブラックの声に、子分たちは黙りました。
まだ、お頭ブラックは、道の前方を疑い深く見ています。
そして、振り返って子分たちに言いました。

「 道の向こうに、白っぽい何かが見える・・・。」
「 えっ。」



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Photo Lounge 41 Algebra Solution 

2007-08-19 18:20:08 |      Photo群

Photo Lounge 41 Algebra Solution 画像



Photo Lounge 41 Algebra Solution 

           「 Expand!!」          



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なんじゃもんじゃ物語203

2007-08-17 18:54:45 | _2-19 港への道
 バイクエンジンのドッドッドッドッと言う音が、歌のリズムを取っています。
海賊たちの機嫌の良い大合唱が、夜空に響いています。
リヤカーも体の揺れに合わせて、左右に大きく揺れています。
お頭ブラックが続けて叫びました。

          さあ、続き行くぞォ~!!

   ヽ( ・∀・)ノ 片方なくした 手袋ぉ~♪
          ほどけたまんまの 靴ヒモォ~♪
          あいつは あいつは 可愛い~ 
            年下の男の子♪     ヽ(´∀`) ノ゛

   ♪(´∀`)ノ゛ 淋しがり屋でぇ~ 生意気でぇ~♪
          憎らしいけど好きなのォ~
          L・O・V・E 投げキッスゥ~♪
          私の事 好きかしら はっきり聞かせてぇ~♪ ヽ(´∀`)ノ    

   ♪(´∀`)ノ゛ ボタンの取れてる ポケット♪
          汚れて丸めた ハンカチィ~
          あいつは あいつは 可愛い~
            年下の男の子♪   ヽ(´∀`) ノ゛
          
          あいつは あいつは 可愛い~
            年下の男の子♪   ヽ(´∀`) ノ゛

          あいつは あいつは 可愛い~
            年下の男の子♪   ヽ(´∀`) ノ゛


          よ~し、調子が出てきた!!
          もういっちょう行くぞォ~!
          チャーン、ララララ~ン♪
          ララララ~ン、ララララ~ランラン、
          あらっ・・・・・?



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なんじゃもんじゃ物語202

2007-08-14 18:05:50 | _2-19 港への道
「 よし、それじゃ、去年の忘年会で練習したキャンディーズの“年下の男の子”
 だ!」
「 わし、その歌、知ってまんがな。」
「 おや、らめちゃん。
 おぬし、なかなか通でんなぁ~。」
「 H1号ノデータベースニ、ソノ歌ハアルノダ。
 H1号モ歌エルノダ。」
「 小僧は、どうだ?」
「 僕、知らないけれど、何とか付いて行くよ。」
「 よし、決まった。
 じゃ、行くぞ。」

 お頭ブラックの後ろに乗っていたベンケーが、クルッと後ろを向いて両手を挙げました。
リヤカーの子分たちのコンダクターです。
お頭ブラックの口三味線が始まりました。

             イントロ~ッ!
            チャーン、ララララ~ン♪
            ララララ~ン、ララララ~ランラン、
            ランランランラン、ランランランランラン♪
            せ~のっ!!

    ヽ( ・∀・)ノ  真赤なリンゴを ほおばるぅ♪
            ネイビーブルーのTシャツゥ~
            あいつは あいつは かわいい♪ 
            年下の男の子♪      ヽ(´∀`) ノ゛

    ♪(´∀`)ノ゛  淋しがりやで~ 生意気でぇ~♪
            憎らしいけど 好きなのぉ~
            L・O・V・E 投げキッスゥ~♪
            私の事 好きかしら はっきり聞かせてぇ~♪ ヽ(´∀`)ノ

    ♪(´∀`)ノ゛  ボタンのとれてる ポケット
            汚れてまるめた ハンカチ
            あいつは あいつは かわいい♪    
            年下の男の子♪      ヽ(´∀`) ノ゛

    ♪(´∀`)ノ゛  忘れん坊でぇ わがままでぇ
            意地悪だけど 好きなのぉ~
            L・O・V・E 投げキッスゥ~♪
            私の事 好きかしら はっきり聞かせてぇ~♪ ヽ(´∀`)ノ



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なんじゃもんじゃ物語201

2007-08-11 17:31:28 | _2-19 港への道
 雲は晴れ、夜空には星が瞬いていました。
夜明けには、まだ少し時間があります。
波は静かで僅かに音が聞こえてきます。
 海賊たちを乗せたバイクとリヤカーは月明かりに照らされ、港の海賊船に向かって海岸に沿った道を走っていました。
海賊たちは、獲物を手に入れて上機嫌です。
 お頭ブラックは、バイクを運転しながら、海賊のテーマソングを大声で歌っていました。

「 ひとつ出たほいのよさほいのほい、人の物品取る時は、覆面結んでせにゃなら
 ぬ!
 ふたつ出たほいのよさほいのほい、二人一度にやるときにゃ、糞で目潰しすれば
 よい!
 みっつ出たほいのよさほいのほい、・・・。」

エッチソンと たまちゃんが、お頭ブラックに言いました。

「 お頭、お頭、もう、そのテーマソング、4回目でっせ。」
「 そろそろ、終了した方がいいんじゃないですか?」
「 そんなに歌ったかな・・。
 じゃ、別の歌にするぞ。
 今度は、お前たちも歌うのだ。」
「 合唱でっか・・。
 まあ、ぼ~っと揺られているのも退屈だし、みんな一緒にやりまひょか。」
「 そうですね、みんなで歌えば、お頭の歌声も聞こえ難くなるし・・。」
「 何か、言ったか?」
「 いや、別に・・。」



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美術絵画30 L オースティン 静かな池で

2007-08-10 20:04:16 |      絵画群


美術絵画30 L オースティン 静かな池で



 L オースティン 静かな池で

1941年ロサンジェルス生まれ。
プリンストンアカデミー大学にて、絵画を習得する。
1983年ニューヨークカミングハム美術館にて個展を開催し成功する。
新たな感性を取り入れた古典的技法のアメリカニュータイプ印象派として注目されている。

85×73



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Photo Lounge 40  悩めるライオン

2007-08-05 19:00:16 |      Photo群

Photo Lounge 40  悩めるライオン 画像


   Photo Lounge 40  悩めるライオン

        「 うぉ~~~~~~~~ん・・・・!」          


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