私のガルパン戦車模型の第四作は、ウサギさんチームのM3中戦車リーに決めました。第一作目がファインモールド、第二作目がタミヤ、第三作目がプラッツのキットでしたから、ここは残るアカデミーのキットを体験してみようと思ったからです。
で、この正月に届いた大きな箱を取り出して、まずは事前準備から始めました。と言うのは、ウサギさんチームのM3中戦車リーのキット制作レポートをネット上で検索すると、多くはタミヤのキットを使用しているのでした。このアカデミーのキットを使った先行制作例もあることはあるのですが、記事には制作過程やガルパン仕様への工作ポイントなどがあまり紹介されていませんでした。
そこで、私なりに、ガルパン仕様への改造や追加工作ポイントを調べてまとめておき、加えてアカデミーのキットの制作上の注意点なども可能な限り洗い出す必要がありました。キットが目の前にあり、公式設定資料や劇中シーンの画像も豊富にありますので、工程ごとに細かくリサーチすれば、なんとかなるだろうと考えたのでした。
箱を開けて中の状態をチェックしました。タミヤのキットと比べて部品数が多いのは、例えば車体でもパーツが分割されて組み立て式になっているからです。タミヤだと一体成型されているパーツが多いので、組み立てるのは非常に楽です。ですが、ガルパン仕様に近づけるべく各所に改造や追加工作を入れたりする場合、一体成型のパーツというのはかえって扱い難いことが多いです。
私が以前から、M3中戦車リーを作るならアカデミーの方がいいだろうと考えたのも、パーツが分割されていて改造や追加工作がしやすいだろうと予想したからです。また、劇中の仕様に近いのもアカデミーの方です。それに関しては
以前の記事でも少し触れました。
上画像は、キットの組み立てガイドや公式設定資料や劇中シーンの画像などを比較検討しながらまとめた、工程ごとの重要ポイント、制作上の注意点、ガルパン仕様への改造箇所や追加工作部分などです。
このノートには、他の戦車キットの制作ポイントなどもまとめてありますので、私なりのガルパン戦車模型制作覚え書きノートと言えます。当ブログで戦車制作記事を綴る際にも、このノートの記述を参考にしています。
今回のキットを作るにあたっては、三つのテーマを持って取り組むことにしました。
テーマの一つ目は、これまで以上にガルパン仕様に近づける事、です。と言うのは、ネット上で紹介されている先行作品の殆どが、タミヤ、アカデミーのいずれかにかかわらず、完全な劇中再現に至っていないからです。その一番の理由が、タミヤ、アカデミーのキットの両方ともガルパン仕様とは異なる姿を再現しているという点であると思われます。それらは第二次大戦で活躍した実際の車輌の姿を忠実に表しているので、むしろガルパン仕様の方が特異ということになります。他のガルパン戦車と比べても実車との相違点が格段に多く、公式資料でもベースとなる車種が明らかにされていないため、余計にガルパン仕様への作り替えが難しくなっていると思います。そこを何とかして、私なりに努力してみたいと思います。
テーマの二つ目は、ドアやハッチなどの可動部分は全て動くようにする、です。模型雑誌などで色々な戦車の可動部分への工作例が紹介されているので、今回のM3中戦車リーを素材として私なりに可動部分の再現にチャレンジしてみようと考えました。
テーマの三つ目は、このキットがインテリアも作れる点を生かして、内部もガルパン仕様に作ってみること、です。私が買いそろえた大洗女子学園チームの戦車の中で、インテリア付きのキットはこのアカデミーの製品だけですので、内部構造を把握し劇中シーンを追体験しながら作ってゆく楽しみがあります。大洗女子学園チーム中最大の6人という人数をもつウサギさんチームによって操られるM3中戦車リーを、キャラクターたちと同じような視線、気分になって作ってみたいと思います。
なお、今冬のワンダーフェスティバルの最新情報によりますと、ウサギさんチームの1/35フィギュアの展示もあったそうで、それはM3中戦車リーへの搭乗シーンをも再現出来るそうです。そうなると、ドアやハッチなどを可動にするという、二つ目のテーマとも関連して、インテリアの制作の意義がより深まるように思います。ハッチを開けて中を見る、フィギュアを乗せる、といった楽しみ方も可能となるからです。
アカデミーは、韓国のメーカーですので、このキットも海外製品ということになります。離型剤が残っているかもしれませんので、プラッツのⅢ号突撃砲F型の時と同じように、ランナーや車体パーツを洗浄しました。お湯を満たしたバケツに中性洗剤を入れて泡立て、ランナーを数分ほど付け置きし、それからランナーの端を持ってジャブジャブと振る作業を三度やりました。それからお湯を綺麗な水に入れ替えて洗剤を落としていき、半日ぐらい外に出して乾燥させました。夕方近くになって箱に戻し、パーツが取れたりしていないかをチェックしました。
乾燥させている間に、前述のノートをまとめていました。ランナーやパーツが乾燥したので、事前準備は完了となりました。 (続く)