行政書士中村和夫の独り言

外国人雇用・採用コンサルティング、渉外戸籍、入管手続等を専門とする25年目の国際派行政書士が好き勝手につぶやいています!

法学博士と法務博士の違いとは

2014-11-24 21:34:40 | 行政書士のお仕事
 仕事柄、入管職員の方々も読まれている

 「在留審査要領」を読むことが多々ある。

 その中の高度人材の学歴に関わる留意事項の中に、

 次のような記載がある。

 「専門職学位とは、専門職大学院を卒業した者に

 授与されるもので、名称に博士、修士の文言を含むが、

 博士、修士の学位とは異なるものである。具体的には、

 法科大学院の課程を終了した者に授与される法務博士、

 教職大学院を終了した者に授与される教職修士がある。

(中略)専門職学位は、その名称中に博士や修士といった

 語を含むが、博士や修士とは別個の学位とされている。

 なお、アメリカでは、研究学位と職業学位に分けられ、

 学術的な研究に従事する研究者と、ロースクール、

 メディカルスクールなどの実務に携わる専門家双方に、

 別個の教育・学位がなされている。欧米諸国で、

 J.D.(Juris Doctor)やM.D.(Doctor of Medicine)が、

 これに当たる。

 J.D.やM.D.といった専門職にかかる博士は学術論文を

 発表することなく専ら高度専門職課程養成課程を

 終了したことをのみをもって授与されるものであり、

 実質的に修士号相当として扱われるのが通例である

 ことから、修士号取得者と同列に取り扱うことと

 している。」と書かれてある。

 確かに、米国の学術的な法学博士は、

 Doctor of Law とかS.J.D.(Doctor of Juridical

 Scienceとかラテン語のScientiae Juridicae Doctor)

 と書かれています。

 また、一般的な学者さんで博士号を

 お持ちの知人の方々は、ラテン語のPhilosofiae Doctor

 とかDoctor of Philosophy、いわゆるPh.D.と

 書かれている方々ばかりです。

 一方、南米のペルーやコロンビアなどでも、

 法律系の専門職学位取得者である弁護士に対しては、

 ドクトールと呼んでおり、まさに法務博士のことなのである。

 日本の場合、法務博士というと、どうしても司法試験

 に合格できなかった法科大学院修了者という

 固定観念があるが、実は弁護士達で法科大学院修了者達も、

 
 同様に「法務博士」であるので、彼らが今後積極的に

 法務博士という名称を使うようにすれば、

 行政書士や司法書士として開業している隣接法律職で

 法科大学院修了者のイメージ向上にも

 繋がろうかと思うのであるが・・・。 

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