行政書士中村和夫の独り言

外国人雇用・採用コンサルティング、渉外戸籍、入管手続等を専門とする26年目の国際派行政書士が好き勝手につぶやいています!

今年2007年を一語で表せば”兆し”でしょうか?

2007-12-27 11:08:47 | ちょっと一言!

 今年の仕事も、実質的に今日と明日だけになってしまいました。そして、2007年という年もあと100時間少々となりました。

 2007年が楽しかった方、辛かった方、躍進した方、悲しかった方、皆さんそれぞれの1年だったと思います。私にとっては、今年は特に重大な出来事はなかったように思えます。カミさんが急性アレルギー症状で救急車で運ばれて、ドキっとした事がありましたが、幸い軽く済んでいます。

 と言うわけで、今年の私の一語は兆しという単語を選んでみました。それは、日本の人口が激減する兆しだったり、格差が広がる兆しだったり、米国バブル経済が崩壊する兆しだったり、地球温暖化の兆しだったり、船場吉兆に見られる企業経営者のモラルハザード顕在化の兆しだったりとあまり明るく楽しい兆しではなく、どちかと言えば不安に近い兆しばかりかもしません。

 でも、唯一期待の持てる兆しがありました。それは、万能細胞に関する日本の画期的な研究技術です。皮膚の細胞から様々な臓器や組織に育つ能力を秘めた新たな“万能細胞”をつくることに、京都大再生医科学研究所が、マウスの実験で世界で初めて成功したのだそうです。つまり、私が始めて書いたショートショートである”SF2050年のスーツ” http://blog.goo.ne.jp/gestorjapones-kazuonakamura/d/20071028がいきなり現実的な話になってしまった事です。

 もうすぐ92歳になる老父が「私の生きているうちに本当に脚や内臓を新しいものと交換できるようになるかもしれませんよ」と、なかば本気で期待していたようでした。どうなりますことやら・・・。

 最後に、この”独り言ブログ”をお読み頂いている方々へメッセージです!

 来る2008年が、皆様にとって健康で、そして楽しい1年となりますことを心より祈っております。

 中 村 和 夫

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あまりにも姑息な・・・

2007-12-18 15:59:55 | ちょっと一言!

 今朝、入管法違反者であるクライアントとその配偶者を東京入管に出頭させるべく、品川駅中央出口の時計台の前で待ち合わせていたのだが・・・。

 定刻8時半になっても現れない。おかしいと思ったら案の定、ご主人から私の携帯に電話があった。「警察に留められているので、また連絡する」との事。山のように改札口から溢れ出る通勤者の流れの奥を見渡すのだが、どこに居るのかが分からない。仕方なく、再び入場して駅コンコースなどを探したが見付からない。あきらめて、再び時計台に戻ると、詰め所に連れて行かれたとの事。当然である、超過滞在者なのだから。

 だから、こうして品川の東京入国管理局警備部門に配偶者と共に出頭中であったのだが、何という事なのだろうか。自首してくる者を警察署近くの駅かバス停で、逮捕してしまうような罠を張っているようなものである。

 詰め所は、京急とJRとの乗り換え口の陰に隠れるような所にあった。比較的年配の私服警察官が数名おり。既に、事情聴取が行われていたのである。私は、彼らの出頭に付き添っていることを説明し、超過滞在者に関する分厚い資料を見せて簡単に説明したのだったが・・・。勿論、それで今のデジタル的なお役所仕事で、奥さんである超過滞在者を放免してくれるとは思っていなかったし、彼らにできる筈もなかった事はよく分かっていたのだった。

 責任者風の刑事は、申し訳なさそうに説明はしてくれるのだが・・・。どうせ、霞ヶ関からの指示で、不法残留者の摘発数を上げるために、こんな馬鹿げたことをやらされているのである。だから、敢えて彼らに詰め寄ることもしなかった。それは、ベテラン刑事の丁重な態度からして”彼らも霞ヶ関の点取り虫達の犠牲者なんだ”と思えたからであった。私は、ただ淡々と年配の刑事に説明を続けたのだった。

 幸い、クライアントご夫妻は落ち着いていて下さったので、私も冷静にご主人にご説明ができたと思う。しかし、しかし、しかし・・・だ。自主的に帰国を希望する外国人達が通る、品川駅コンコースで尋問して逮捕すれば、確かに不法残留者の検挙数はほんの一時的には増えるであろう。しかし、こんな事をして、不法残留外国人の間で噂になり、帰るに帰れない外国人が苦し紛れに、凶悪な犯罪を犯したらどうするつもりなのだろうか?

 出頭者は、クライアントのように引き続き在留を希望する者やら、帰国を希望する者やら年間数万人に上ると思うのだが・・・。滞在を希望する者は、今後は車かタクシーで入管に行くようになるのだろうから、それはそれで良いのであろうが・・・。しかし、電車でしか移動できないような生活困窮者は、おそらく怖くて出頭しなくなってくると思われる。そうなると、職も無い、帰国もできない彼らに残された選択肢は何になるのであろうか?窃盗、強盗、麻薬売買、売春等々の凶悪・重大犯罪に走らざるを得ないのではなかろうかと危惧してしまうのである。

 ご存じかも知れないが、帰国を希望する外国人出頭者は、出頭しても直ぐに帰れる訳ではないのである。指紋と写真を採取され、指名手配かどうかの確認がなされ、早くとも出頭から10日程は出国できないのである。だから、重大犯罪を犯して、国外に逃亡される虞は極めて少ないのである。仮にそうだとしても、顔写真と指紋は採取され、データベースのいわゆるブラックリストに記録されるために、暫くは再入国はできない筈であるし、国際指名手配も可能となるのである。それなのに、それなのに・・・。

 こういった帰国しようとする出頭者に対してまで、このような馬鹿げたことを警察が続ける結果として、更なる犯罪や重大犯罪を誘発させることになったとしたら、霞ヶ関の警察官僚はどうされるおつもりなのであろうか?こんな馬鹿げた取締よりも、未解決の重大事件への捜査員の投入や、盛り場などで今でも繰り返される薬物取引や拳銃の発砲事件などを取り締まっていただきたいと、一国民として切に願う次第である。

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移民の歌(Immigrant Song)?

2007-12-10 01:23:03 | 社会・経済

 レッド・ツェッペリンというロックグループをご存じでしょうか?私が聞いていたのは高校2年生の頃でしたから、35年も昔のことです。

 たまたま、駅ビルのレコードショップで”予約受付中”なんて書いてあったので、懐かしくなってついつい申し込んでしまいました。昨日の日曜日に、そのCDをピックアップして聞いていました。高校生の頃は別に、ロックミュージックが好きだった訳でもないのですが、”移民の歌”という曲が妙に好きで、時々聞いていたのでした。おそらく、レッド・ツェッペリンを知らない方々でもこの曲は聞いたことがあるかと思います。

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YouTube: Immigrant Song - Led Zeppelin

 ♪移民の歌(Immigrant Song)♪

       Ah~ah~、Ah !  Ah~ah、Ah ! 

  俺たち氷雪の国からやってきた

  真夜中の太陽と、熱い泉が湧き出る国から

  神の小槌が、未知の国へと艦隊をいざなう

  群集を倒し、歌い、涙し

  ヴァルハラ、さあ行くぞ!

  俺たちは、オールを打ちながら横切る

  俺たちのゴールは西岸だろう

 まるで、中世の寒い北ヨーロッパのバイキングかケルト人達が、木船でオールを打ちながら暖かい南へ移民しているようなイメージの曲だと当時は感じていました。そして、35年前は、移民なんて、我が日本では全く関係のない事だと思っていたのでしたが・・・。

 以前、このブログにも書いたのですが、我が国の人口はもう既に減少の一途を辿っています。良い悪いはともかくとして、更に何十万人、いや何百万人の外国人に頼らなければ成り立って行かないような状況に追い込まれています。そこで、提案なのですが、以下のような準移民を認めてはどうかと思うのです。

 我が国にはもう既に160万人の外国人(特別永住者を除く)が居住していますが、このうち40万人が既に一般永住者(特別永住者を除く)です。これら永住者は、日本に10年以上住んでいる方々や日本人と結婚した方々、或いは日系2世・3世の方々で占められています。日系人の方々はともかくとして、10年以上お住まいの方々や日本人の配偶者を持たれている方々にとっては、たとえ永住資格があろうとも、ご自分のご兄弟やご両親をここ日本に招へいするメリットは、永住者であってもあまりないのです。

 彼ら外国人永住者の方々の殆どは、日本語を巧みに話し、日本社会に融け込んでいる方が殆どだと思います。そして、我が国の一員として、各界で活躍されている方々が多いように思います。

 そこで、こういった方々の45歳未満程度のご兄弟姉妹等のご家族を”永住者の親族”という新たに創設する在留資格での入国を認めたらどうかと思うのであります。勿論、高卒程度の最低限の学歴要件や健康保険・年金の加入の義務化や、1年目の期間更新では日本語検定3級、4年目の期間更新では2級、6年目の期間更新では1級といった日本語習得条件、或いは、刑法を犯さない素行の良さという条件を加えても良いかもしれません。

 そもそも、永住者に身元保証をされている親族の方々であるのですから、日本社会での生活指導などの手間が省ける上に、就労系資格から永住許可を得た多くの方々は、特に教育レベルや事業意欲が高い方々が圧倒的に多い事から、そのご親族方々も将来に於いて我が国経済へ貢献して貰えると期待できそうです。数字的には、40~50万人の就労者人口の増加が見込まれるのではないかと推測します。

 以上は、飽くまでも今後10年、15年後に起こりうる人材不足に対する、私個人という入国管理行政に間接的に関わる者からの一つの提言・提案に過ぎないことを最後に付け加えておきたいと思います。

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”郵便認証司”ってご存じですか?(シリーズ第9回)

2007-12-04 14:15:31 | 行政書士のお仕事

 昨日、久しぶりに内容証明郵便を送付しました。郵便局が民営化されてはじめてです。その送付した内容証明控えの1通の証明欄に郵便局のスタンプと共に、”郵便認証司”なるスタンプが押されていました。

 弁護士さんや司法書士さん、一部同業の方々、特に遺言・相続や離婚カウンセリングなどされている方々は、きっと既にご存じの事なのでしょうが・・・。あまり、内容証明郵便を使うことのない私にとっては、はじめて見聞きする職種なのです。

 ん~、”郵便認証司”ってなんだろう??? 郵便局は隣ですから「すみませ~ん」と、聞きに行ってもよいのですが、まあネットで調べてみることにしました。その検索結果によると、以下のような国家資格者らしいのです。

 内容証明や特別送達郵便物(訴状などの送付物)の認証は、それぞれ法律によって公務員のみに限られていたのだそうですが、今年2007年10月1日民営化したことにより郵便事業が民間事業になってしまったのでした。そこで、公務員でも無い民間会社の社員に内容証明や特別送達郵便物の認証をさせる訳にゆかなくなり、”郵便認証司”という国家資格を新たに設けることになったようです。

 また、この”郵便認証司”は、日本郵便の正社員であるにもかかわらず、この資格所持者は、実質的な国家公務員とみなされるのだそうです。しかし、郵便認証司は、特に試験などは実施されず、認証事務に関し必要な知識及び能力を有する者が、日本郵便の推薦(郵便局長など)に基づいて総務大臣によって任命されるのだそうです。つまり、民間会社に在籍して、上司によって推薦される”みなし公務員”という事になるのです。何か妙な話です。

 みなし公務員ですから、収賄贈賄の対象になるという事なのでしょうか?まあ、郵便認証司を買収しようとなんて輩は、どこかの事務次官ではないのですから、あまりいないのでしょうね(^_-)。

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