行政書士中村和夫の独り言

外国人雇用・採用コンサルティング、渉外戸籍、入管手続等を専門とする24年目の国際派行政書士が好き勝手につぶやいています!

生活保護受給外国人の実態分析と母子家庭の在留手続実務

2014-05-13 08:46:14 | イミケン

 先週の5月10日土曜日に、日本橋人形町の会場で行われた

 イミグレーションロー実務研究会の勉強会にて、

 http://www.immigration-law.jp/

 人権問題などもあって、中々その実態を知ることが

 出来なかった外国人生活保護受給者について、 

 名古屋大学大学院の浅川晃広先生の研究発表を聞かせて頂いた。

 勿論、彼等生活保護を受給している外国人の排除が目的では無く、

 どのような過程で、どのような国々の外国人生活保護受給者が

 形成され、分布しているのかという、今後の我が国の移民政策

 を考える上で知っておかねばならない重要なデータなのある。

 研究結果を聞く限り、やはり外国人政策の失敗は、結果として、

 我々すべての国民がその負担を負わねばならなくなるということが、

 今回改めて浮き彫りになったようだ。

 一方で、こういった外国人政策の失敗によって

 作り出されてしまったフィリピン人母子家庭の

 母の在留手続について、フィリピン在留歴が長い

 国際部栗栖好朗次長による実務的なお話しも伺うことができた。

 10may20142 10may20143

   そして、先日フィリピンで起きた旅行代理店経営者の殺害事件の

 被害者が、栗栖先生のご友人であったと伺ったのには流石に驚いた。

 この後、フィリピンへ向けて夜8時発の成田発の便にて、

 急遽フィリピンへ出発されたのがとても印象的であった。

 ところで、昨今の国、つまり入国管理局の入国管理運用では、

 「国家の負担にならず、かつ、素行の良い外国人の受け容れ」

 といった面が際だっているようにも見えるのである。

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 その善し悪しは別として、明らかに日本という国が望む

 外国人受け入れ像がそこから見えてきたような気がしたのである。

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東南アジア進出の為のハブ拠点としてのタイ進出の可能性

2013-11-07 11:25:02 | イミケン

 イミグレーションロー実務研究会では、

 タイの就労査証制度をメインテーマとして、

 同国への投資環境や日本企業の実際の進出上での数々の問題点を、

 日本テラピア株式会社の主任研究員で、元JETRO職員でもあられた

 石毛寛人先生をお招きして、先週11月2日の土曜日に、

 3時間近くに渡って詳しくご説明頂きました。

 昨今の対中国、対韓国関係の悪化により、

 企業の進出先を東南アジア諸国など政治的に安定した国々へ

 移そうと模索している企業の動きが活発化しています。

 とはいえ、進出先にラオス、ミャンマー、カンボジアや

 ベトナム等に活路を求めるのは、インフラが未整備である現状や

 一部の国にみられるような政治的にはまだまだ不安定な国もあり、

 そうは簡単に行かないようです。

 そこで、タイをハブ的な拠点として、これらの隣国との

 関税撤廃の利点を最大限利用してコストセーブを図ると共に、

 総人口6億を越えるといわれるASEAN統合市場をも

 視野に入れようという、一石二鳥的な考えが出て来ます。

 また、ご存じのようにタイという国はアジアでは珍しく 

 西洋の列強諸国によって植民地支配されたことが無い国であるばかりか、

 太平洋戦争中も日本と敵対関係になかったことでも有名であり、

 実は、歴史的にも、政治的にもアジアで最も安定している国なのです!

 勿論、インフラも整備されており、考えようによっては中国や韓国よりも

 投資先としては、アジアでは最も安定した優良国であるといえます。

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 イミグレーションロー実務研究会では過去に、

 オーストラリア、米国、シンガポール、インドと

 各国の入管法・移民法のお話しを伺うことが出来、

 各国の在留制度では参考になり、勉強にもなりましたが、

 日本企業のタイ進出という実務レベルの海外進出における

 具体的な問題点やイメージまで伺えた講義は初めてでした!

 私達のクライアント企業さんへ、タイ進出の具体的な問題点を

 雑談レベル以上でお話しできそうだと、おそらく多くの受講者の皆様は

 そう思われたに違いありません。

 そんな実践的な講義が聞けたのは大きな収穫でした! 

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高度人材ポイント制の行方と日豪難民制度

2013-08-07 09:28:21 | イミケン

 先月7月27日(土)の話で恐縮ですが、私も多少お手伝いさせて

頂いている「イミグレーションロー実務研究会」で、

高度人材ポイント制と難民制度について、

お二人の学者さんのお話を伺うことができました。

 ポイント制については、上智大学国際教養学部教授の大石奈々先生、

日豪の難民政策と制度については、この研究会の顧問でもある

名古屋大学大学院国際開発研究科・講師の浅川晃広先生に

お話しを伺いました。

 大石先生は、「外国人高度人材に関するポイント制導入の際の

基準等に関する検討会」委員である他、ILOジュネーブ本部政策分析官

を勤められた方で、今でも授業のほとんどが英語だとおっしゃるほどの

正真正銘の国際人です。

 一方の浅川先生は、名誉教授、元大使、元大物検察官などが多い

難民参与員の中で、唯一の若手学者として更なるご活躍が

期待されている学者さんです。

 そんな土曜の午後、大石先生には海外の事例等も参考にしながら、

日本の高度人材ポイント制度の現状および今後の高度人材受入で、

中でも最短在留年数3年で許可される在留活動の制限のある

新たな「永住者制度」の創設や高度人材として認定される対象者の

所得額の引き下げなどが近々行われることなどについて、

かなり踏み込んだ政府部内の検討事項についてもご説明頂きました。

 一方、浅川先生には、豪州として、数多くの難民を受け入れた内情と、

本邦の難民認定制度についての比較説明を頂きました。

また、新任の難民審査参与員として感じられた当面の問題点など

についてもご自身のご意見を述べて頂きました。

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 お二人の講師の先生方のお話しの後、不祥私の司会進行で、

受講者の方々から講師の先生方への質疑応答が行われました。

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 その中で、新たな制度についての質問や特区との関連性等

についても質疑応答が行われ、実に中身の濃い講演会となりました。

 この様に、イミグレーションロー実務研究会では、

行政書士会や他の任意団体とはひと味違った、まず他では

聞けないような研修会・講演会を中井・武田両代表が次々に

ご準備されているようですので、終了後に入会を希望される方々が

多かったようです。

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第5回米国ビザ講座(最終回)

2013-06-30 09:26:19 | イミケン

   早いもので、今日6月30日で1年間の前半がちょうど終ります。

 仕事柄、当然ですが依頼人の企業・個人の皆さまから

 様々な手続やその概要について尋ねられることが多々あります。

 最終的には、自分の得意とする分野で無い場合には、

 その道の専門家をご紹介すれば良いのですが、

 それにしても、「その手続は私の専門外ですから!」と

 クライアントの方々を突き放して何もご説明しないことは、

 流石にできません。

 すくなくとも、どなたかをご紹介するにしても、

 アウトライン程度のご説明や最低限の情報を

 ご提供申し上げることは当然必要となります。

 そんなテーマの一つである、米国査証について、

 昨年の1月16日から、イミグレーションロー実務研究会を通じて、

 米国ビザコンサルタントの船曳先生から学ばさせて頂いておりましたが、

 とうとう、今回の6月15日(土曜日)が第5回目の最終回となりました。

 http://www.immigration-law.jp/past-seminar/2013-6-15/

 今回の最終回の講義は、特例査証制度である

 Eビザ申請の具体的申請方法についての

 仕上げ的な講義である実践・実務講座となりました。

 つまり、勤務先会社からの英文レコメンデーションレター

 の実際の書き方などについて、書かなければいけない点、

 逆に書き過ぎてはいけない点、文面で気をつける点、

 分量で考量すべき点、一般的に領事が最も重視している箇所や、

 逆に、読み飛ばす点、そして、最後には必ず法律文面に慣れた

 ネイティブスピーカーによるチェックの必要性等々、

 実に細かい点に至るまで丁寧なアドバイスを頂きました。

 ところで、Eビザについて、念のために「おさらい」をしてみましょう!

 まず、在日米国大使館でEビザ申請ができる米国に進出する

 本邦の会社ですが、

 1.米国と日本に通商協定があること。(これは問題ありません。)

   (注)ヨーロッパ系、中国系、韓国系などの日本の

      子会社(日本法に従って設立された会社でも)、

      外国系企業の支店・支社はすべて対象外となります。      

 2.その会社の純日本資本の比率が50%以上ある会社であること。

   (注)米国永住権を持った日本人株主が過半数を占める会社は、

      外国会社とみなされます。また、公開会社で外国人株主が、

      過半数を占めているような会社も対象外となります。

 次に、Eビザを申請できる社員としては、

 ① 米国移民法214条bに従って、その社員の赴任終了後には、

    必ず帰国する意思を表明すること。

 ② 日本国籍者であること。

    (注)在日する外国人社員の方々は、Eビザの対象外です。

 ③ 組織上、重要なポジションを務める者か、又は特殊な能力を

   持った者であること。

 ④ 基本的には、学卒者又は10年以上の専門実務経験者であり、

   学卒の新入社員や社内での経験の浅い社員も対象外です。

   ちなみに、MBA保持者や海外勤務経験者は有利となるようです。

 ⑤ 給料は、付加給も含めて7万ドル以上あること。

 ⑤ 過去に特に問題となるような刑事罰を受けていないこと。

 などが、基本要件です。

 これらの要件のうち、資本要件やポジションでの要件に満たない社員を

派遣しなければならない場合には、現地米国の移民局に対して、

日本の在留資格認定証明書に相当するペティションという、

在日米国大使館でL査証などを発給して貰える該当性の証明書を、

米国移民局から事前に取得(通常は、在米移民弁護士に依頼する!)

する必要があり、むしろこの方法がノーマルです。

 従って、米国移民法を真似た日本の在留資格制度で云えば、

「企業内転勤」か「投資・経営」に近い在留資格が、特定査証として、

事前の在留資格認定証明書の取得なしに、海外公館にて

例外的に取得できる制度だと考えて頂くと分かり易いかもしれません。

 また、Eビザ取得者の場合には、米国子会社間の転勤が容易の

ようですが、L査証(企業内転勤に相当)取得者では、本邦と同じく、

本邦の子会社間、孫会社への転籍は簡単には認めないようです。 

 最後に、米国査証について、知識は限りなくゼロに近い状態であった

多くの受講者達を、5回の受講にして、米国査証の「イロハ」程度が

語れるようにして頂いた船曳先生に心より御礼を申し上げたいと

思います。長い間、どうもありがとうございました。

 なお、この米国ビザ講座は、大阪府行政書士会でも6回のコースとして、

開催されるようですので、関西方面にお住まい方々はご期待下さい。

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アメリカ入国査証の解説と実務

2013-03-21 07:48:34 | イミケン

 私も会員として、参加させて頂いている

 イミグレーションロー実務研究会の第11回目

 セミナーが、今週18日の月曜日夜に行われた。

 http://www.immigration-law.jp/seminar/2013-3-18/

 テーマは、「アメリカ入国査証の解説と実務」

  ~アメリカへ進出する日本企業のための査証~

  (全5回のうち第4回)

◆講  師: 船曳 信行 先生
         船曳ビザ事務所 代表
         元・駐日アメリカ大使館査証課

 日本の入管法、在留資格システムのお手本にされた

 アメリカの在留・査証制度を知ることは、日本の入管法による

 今後の在留制度の方向性を知る上で、知っておくべき内容だ。

 そこで、第3回までのセミナーで教えて頂いた知識の復習です。

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 一般的には、本邦入管法の在留資格認定証明書に相当する

 ペティションを米国移民局に事前に取得(米国移民弁護士

 を通じての申請無しでは、事実上なかなか許可されないとことです。)

 するのが基本だが、そのペティション無しに、

 特例的に在外公館である在日アメリカ大使館に直接申請できる

 就労査証のE査証という、日本には無い制度がある。

 しかし、E査証申請については、以下の要件がある;

 ①   申請人が米国との条約締結国である日本国籍保有者であること。

  つまり、在日韓国籍社員や中国、台湾などの国籍保有者は対象外となる。

    但し、配偶者は外国籍者であっても構わない。

 ②  会社の国籍が日本でなければならない。つまり、株主の50%以上が、

  外国人の場合、E査証申請の対象にはならない。つまり、

  在日ヨーロッパ系の外資系企業も対象外となる。

   なお、株主の中で、日本国籍者であっても米国永住権保有者は、

  米国人とみなされるので、中小企業経営者の子弟で米国留学経営者の方や

  ゴルフ会員になるためにうっかり米国永住権を取得してしまった

  中小企業の株主兼幹部社員がいるような会社も、

  E査証の対象外となるので注意が必要だ。

 ③ 設立するアメリカ子会社に相当額の投資が行われること。

  ④ 米国子会社へとの取引製品の50%以上が日本製品か

  米国製品であること。

 ⑤ 査証申請者は、役員、管理職、或いは、事業運営に必須の専門家又は

  技能者であること。(経験7年以上、年収7万ドル以上。MBA保有者や

  ビジネス系学部卒業者や資格(日商簿記)保有者であれば更に可。)

 これらの基本条件を下にして、8つの模擬事例についてご説明頂いた。

 例えば、H-3査証(研修生)を取得して派遣されている文学部卒の

 26歳の女性スタッフが、今後新分野での開拓を期待されて米国移民局

 (日本の入管に相当)へ米国移民弁護士を通じて変更申請をして、

 同移民局からE-1への在留資格変更許可を得たが、突然日本の本社

 での打ち合わせの為に帰国し、再度米国に赴任しようとしたが、

 在日アメリカ大使館でE-1査証が必要であると気付いたという事例

 などでは、日本では在留資格変更が入管から許可された場合、

 在外公館での査証申請は不要であるのに対して、

 米国の制度では、改めて在日アメリカ大使館で査証を

 取得しなければならないので特に注意が必要である。

 つまり、米国移民局と米国国務省と、それぞれに均等に権限を与えている

 今の米国の制度には特に注意が必要だ。

 なお、米国移民法も、査証は飽くまでも米国入国を申請できる

 資格証に過ぎず、最終的な在留許可は、米国入国審査官が、

 入国時の口頭審査の結果として交付するEntry Departure Recordが

   必要となる。つまり、このEntry Departure Recordの一部である

 Form I-94無くして事実上の上陸許可証とはならないのである。

 また、日本の上陸許可証と在留カードに相当するこのForm I-94には、

 在留資格であるE-1,E-2とかL-1A,H-1Bといった

 非移民系の在留資格が書かれているのである。

 また、このI-94は日本の在留カードと機能と同じような機能を持っており、

 常時携帯の義務もあるようだ。

 このような高度な事例8つについて、一つ一つ丁寧にご説明頂いた。

 一方、これに先立ち、通常は査証免除(90日)で必要のない

 短期ビジネス査証:B-1査証の申請が必要なケースについても、

 前回に引き続いてご説明頂いた。

  今回、私が気付いたことは、日本の外務省が査証の必要性

 についてどこまで法務省に対抗して要求してくるのか?

  そして、1年以上の米国不在者の永住者に対しては厳しい米国の制度を、

 日本政府はどこまで参考にするのであろうか?

 そして、特に日本での永住権取得後、

 日本に殆ど居住していない永住者既得の外国人に対して、

 日本政府は今後どのような施策を展開して行くのだろうか?

 という疑問点を強く感じることができた

 大変有意義なセミナーであった。

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