行政書士中村和夫の独り言

外国人雇用・採用コンサルティング、渉外戸籍、入管手続等を専門とする25年目の国際派行政書士が好き勝手につぶやいています!

平成22年度東京都行政書士会定時総会

2010-05-29 11:14:52 | 行政書士会千代田支部

 日頃行政書士会の会務を何一つやっていないのに代議員(会員10名に対して1名を各支部長が指名選任している。)に選ばれて東京都行政書士会定時総会に出席していますので、せめてその概要をこのブログにてご紹介致します。

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 今年の会場は、千代田区役所の近くにある九段会館で行われました。この九段会館は、軍人会館として昭和9年(1934年)に建てられた帝冠様式(ビルに屋根瓦を乗せた様式)の代表的な建築物でもあります。しかし寧ろ、青年将校達によるクーデター未遂事件である2.26事件に於ける歴史上の舞台となった建物として有名なようです。

 午前10時から始まる総会の午前中2時間足らずのあいだは、会長挨拶、来賓(都知事代行、日行連会長、衆参両議員、都議、隣接士業代表の方々等々)のご紹介と挨拶で終わってしまいます。

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 毎年、多くの代議士、参議院議員、そして代理の秘書さん達(この方々が最も多いです!)がご着席されている中で、昨年に引き続いてご本人自らにご来席頂いている民主党小宮山洋子代議士と自民党小池百合子代議士がやはり目に付きました。政治的にどうこうではなく、やはり忙しくともご本人自らにご来席頂いている代議士さんには好感が持てます!

 なお、来る参議院議員選挙にご出馬予定の方々数名もご来席頂いていましたが、公職選挙法に触れてはいけませんので、ここでは敢えてご紹介はしないことに致します。 

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 また、昨年の政権交代のせいなのか、民主党都議の方々のご出席が圧倒的に多く、逆に、かつては多数を占めていた自民党都議団の方々が、本当に僅かしかいなかった事が大変印象的でした。

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 我々中年や女性にはちょっと量が多いほどのお弁当を頂きながらのお昼休みを挟んで、午後からいよいよ定時総会が始まりました。

 議長選出方法では会則に規定がない為に、司会者一任するか、或いは選挙にするか口論となりましたが、結局は起立者多数で司会者一任になったはずなのですが・・・。ところが、”選挙!選挙!おかしいよ、おかしいよ”一人騒ぎ立て、はたまた司会者席まで詰め寄る者がおりました。

 会務に疎い私から見れば司会者に詰め寄ったその代議員に”おかしいのはお前だよ!”と言いたくなるような振る舞いにしか見えませんでした。

 そんなこんなの冒頭のドタバタから始まって、議長と副議長(千代田の市田支部長でしたね。)が指名されて、代議員による質問、会長や執行部による応答が始まりました。

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 質問者が18名にも及んだ為に一人につきメインの質問一つ程度で2分以内でという議長の要請があったにも関わらず、質問を続ける者、それを遮ろうとする議長。こういったやりとりを見ていると、大変感じの悪いものです。少なくとも、会員の為のボランティア活動であるはずの会務活動が政治活動とまったく同じにしか見えないことで、会に奉仕しようという若い人々が減る(もっとも、会務大好きな方々も多いようで・・・)ことを懸念しますが・・・。

 代議員制である以上、できるだけ多くの代議員に質問して貰いたいと説明する議長側。再質問も含めて議論を尽くすべきだとする質問者側。どちらにもそれなりの言い分はあるとは思いますが、特定の人々による私怨的な質問攻めを防ぐ意味では、議長側の論理に軍配を上げたいと思います。但し、重要事案については議論を尽くすべきだとは思います。

 再質問も制限して、大して紛糾もしなかった今年の定時総会ですら、終わったのが夜の7時でしたから、実に9時間拘束された訳です。代議員として座って聞いているだけでも疲れたのに、代議員として質問に立たれた方々、執行部代表としてひな壇から答弁された方々、或いは、舞台裏で段取りやら準備などでお手伝い頂いた方々、本当にお疲れ様でした。

 ”とても、私には到底務まらないボランティア活動だ!”と一人で呟きながら、目的変更・発行可能株式数の変更・増資・株式分割の同時手続が完了した某外国人クライアントの会社の電子申請した登記簿謄本が届いているはずなので、事務所にちょっと立ち寄ってから帰ろうと、おもむろに地下鉄九段下駅に駆け込んだ1年に一度の行事でした。

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立川支部研修会に行きました。

2010-05-28 01:47:54 | 行政書士のお仕事

 ”公証人に聴く、任意成年後見契約の現場”というテーマの研修会に参加させて頂きました。

 昨今、私自身も任意後見人として、被後見人の代理人として諸々の行政手続、銀行手続、介護関連手続等々を行った時に、この任意後見契約の代理行為が記された登記簿謄本が大変に役立った一方で、想像以上の広範囲の代理権を与えられている点で、もし後見人に問題があれば、事件や事故が起こりやすいのではないかとの疑問を感じました。

 そこで、他では一体どのような後見契約が行われているのか、或いは、どんな問題が起こっているのか等々、大変に興味のあるテーマだったのです。

 案の定、実務家として感じておりましたとおり、任意後見契約で改善すべき諸々の点については、既に日弁連から2009年7月16日付けで、”任意後見制度に関する改善提言”が法務省、最高裁判所、日本公証人連合会をはじめ関係各所に配布されていたそうです。

 http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/090716_3.html

 任意といえども、後見人を何らかの形で監督するシステムは絶対に必要だと思います。但し、任意後見監督人とすれば、どうしても依頼人の負担増となってしまいます。任意後見人に対しての何らかの歯止となるような、何か良いアイデアは無いものでしょうか?

 ところで、講師の前田邦博公証人は、もうすぐ公証人として引退され、今後は弁護士登録をして、安くサービスを提供したいと仰っていました。前田先生の第三?の人生に期待致しましょう。

 Img_201005271 ← 懇親会での前田公証人です。元最高検検事とは思えないようなソフトな方です。

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↑  一番左が立川支部長さんです。酒の勢いで、言いたい放題の私達の話を、真摯に耳を傾けて聞いて下さったジェントルマンです。

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 また、支部長の内藤先生から、私のブログを時々見て頂いていると伺いましたので、日付は翌日になってしまいましたが、早速アップさせて頂きました。

 明日、厳密に云えば今日ですね。東京都行政書士会の定時総会に行ってまいりま~す!勿論、その様子はこのブログでご報告致しますね(^_-)。 

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宝くじ発行団体 スペインに見習ってみたら?

2010-05-26 09:40:09 | 社会・経済

 スペインの宝くじ発行団体であるONCEという組織。自転車競技のツール・ド・フランスのスペインチームの冠スポンサーとして名前だけは知っている方々は多少いらっしゃると思うのだが、この組織がどのような組織かご存知だろうか?

 ONCE、正式名称は、Organización Nacional de Ciegos Españoles。日本語に直訳するとスペイン盲目者全国会と称する非営利身障者団体なのです。この団体名の頭文字を採ってONCE(スペイン語では、数字の”11”という意味もあります。)と命名しており、スペインでは宝くじやロトなどの発行団体として至って有名であり、宝くじ買った?=Ya compraste ONCE?と言われるほど、宝くじそのものの愛称としてスペインでは定着している言葉になっているのです。

 このスペインの宝くじシステムが凄いところは、社会的弱者である身障者を国や地方自治体からの福祉予算で支援するのではなく、彼等自らが宝くじを発行して、かつ、彼等自身が販売に従事することにより、社会組織の一員としてこの宝くじの発行や販売活動を通じて自立・独立できるような社会システムを構築していることにあります

 この団体のホームページ(http://www.once.es/new/que-es-la-ONCE)によると、この団体が宝くじの運営をすることで、11万5千人の直接雇用・間接雇用が生まれており、うち盲目者をはじめとする身障者達7万人あまりが宝くじの販売を通じて生計を立てているそうです。

 高額な報酬の天下り達や、信じられないほど立派な会議室を抱えていることが事業仕分けで白日の下に曝された宝くじ協会は5~10年ほど掛けて一旦解散させて(宝くじ販売に従事している方々を考えて)こういった組織に衣替えさせれば、この新たな組織誕生によって浮いた国や県の福祉関連予算を他の福祉予算に回せるという二重のメリットがあるので是非検討して頂きたいものです。

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東アジア研究所の研究会ミーティングに参加させて頂きました。

2010-05-24 12:44:08 | 行政書士のお仕事

 一昨日の5月22日土曜日、慶應義塾大学東アジア研究所の吉原和男先生が主催する以下の研究会ミーティングに、元国際部長の榎本行雄先生からお誘い頂き、特別に参加させて頂きました。

  テーマ:日本在住のフィリピン人および新日系フィリピン人

 司会:吉原和男先生(慶應義塾大学文学部教授)
    発表1 13:00-14:30  発表1時間、質疑応答30分
    飯島真里子さん(東京純心女子大学現代文化学部 専任講師)
    「戦後フィリピン日系人の移動と生活」

    発表2 15:00-16:30  発表1時間、質疑応答30分
    橋本直子さん(IOM(国際移住機関)駐日事務所プログラム・マネージャー)                     

   「新日系フィリピン人(JFC)の現状 ~日・比の比較を通じて~」

    コメント 17:00-17:30  
    梶原景昭先生(国士舘大学21世紀学部教授)

 ミーティングには、日系フィリピン人の大学院生の方や銀行勤務の方をはじめ、日本人では研究者、NGO団体の方々、外務官僚の方など名分野でご活躍されている多彩な顔ぶれで行われたミーティングでした。

 発表された報告内容は勿論ですが、その後の質疑応答での内容でも大変興味深く、とても勉強になったミーティングでした。

  終了後には、榎本先生と共に発表者とコメンテイターを囲む懇親会にも参加させて頂き、今後の日本を背負う若い優秀な学者さん達が育っていることを改めて認識することができました。

 行政書士の若手もこういったアカデミックな会にどんどんと積極的に参加して、グローバルな観点から意見交換して貰いたいのだが・・・、とつぶやいていた榎本先生の言葉が印象的でした。

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公印確認と付箋による証明(アポスティーユ)

2010-05-19 11:23:12 | 行政書士のお仕事

 通常、私達が当たり前のように利用している市区町村などが発行する証明書、例えば戸籍謄本や住民票、或いは、卒業証明書などの私文書を海外の機関に提出する際に、その証明書が本物であることを証明しなければなりません。

 そうしないと、その外国機関では、日本語で書かれたその文書が本物であるかどうかの判断が出来ません。

 それを、「確かにそこに押印されている印は本物です。」と証明する手続が公印確認(AUTHENTICATION=本物確認という意味です。)という手続です。

 外国案件を扱う行政書士等であれば、至って常識的な手続ですが、一般の方々にとってはなかなか馴染みの少ない手続なのかもしれません。

 例えば、出生、婚姻、離婚、死亡など個人の民事的な事項のほとんどが家族単位で記載されている世界的に見ても珍しい制度である戸籍謄本を外国の機関に提出する場合ですが、この戸籍謄本を外務省領事局領事サービスセンター証明班に持参(郵送も可)すると翌日にはこの公印確認証明印を押印してくれます。また、認証不要条約に加盟している国(先進工業国が多い)の機関に出すのであれば、付箋による証明(アポスティーユ)を貼り付けてくれます。

 公印確認証明だけの場合には、更にその提出する外国機関の在日領事館(例えば中国領事館など)に持参して、それが確かに日本の外務省による公印確認証明であるという証明を付けて貰います。そして、更にはその国の本国外務省でその証明が確かに在日領事館によるものであるとの証明書を添付して貰うという、大変面倒なプロセスが必要です。

 ところが、アポスティーユが付いた文書では、原則としてそのままで海外の機関に提出できる大きなメリットがあります。

 なお、添付する翻訳文に関しては、翻訳者自らが公証役場で宣誓供述して原本に添付する場合と、提出先領事館に出向いて宣誓供述する方法が一般的です。しかし、国によっては翻訳者資格のある者が宣誓翻訳しなければ有効とならない国もあるようなので注意が必要です。

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 また、私立学校などの卒業証明書などの私文書の場合には、その学校関係者が卒業証明書などを最寄りの公証役場に持参して、「確かに、真正な証明書です」との宣誓供述をして、その公証人の所属する地方法務局長の公印を受けて貰ってから前述の手続を行うことになります。

 もっとも、東京・埼玉・茨城・栃木・群馬・千葉・長野・静岡及び新潟などの都県では、公証人の認証と地方法務局長による公証人押印証明が一度に入手できるようになっていますし、東京(他県は知りません。)などの公証役場では、認証不要条約に加盟している国に出す卒業証明書などの私文書の宣誓認証をして貰うと外務省に行くこと無しに付箋による証明(アポスティーユ)を添付してくれます。

 外国へご家族と共に長期赴任される方々、留学される方々や外国人との離婚などの身分関連手続などをされる方々、或いは、翻訳者の方々などは、この手続は必ず必要となるようです。

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