寓居人の独言

身の回りのことや日々の出来事の感想そして楽しかった思い出話

地吹雪の思い出(20130305)

2013年03月05日 09時32分35秒 | 日記・エッセイ・コラム

 北海道で猛烈な地吹雪で9人の方がなくなった、と報道で伝えられた。心からお悔やみ申し上げます。台風並みに発達した低気圧がもたらす災害である。これまでにもオフーツク海で大時化になり幾多の漁船が遭難することがあった。遠い昔、学生の頃「自然地理学」という授業を受けたことがあるのを思い出した。後期の試験の時にインフルエンザに罹患して受験できなかった。ちょうど時の新聞記事で、オホーツク海域で漁船の遭難が相次いでいるという記事を見た。それらを参考にして天候と災害についてのレポートを書いて担当教授に送ったところ、大変褒められたことがあった。筆者自身は、中学生の頃から季節の移ろいや天気の変化に興味を持っていたのでレポートを書くことができたのだろう。

 今回の低気圧もかなり強いものであった。しかし海難事故の報道が見えなかったのは少しホッとする思いであった。

 さてここからが本題である。筆者は小学校四年生から高校卒業までの9年間を宮城県の奥羽山脈東側山麓で過ごした。ここの冬は、相当に厳しい。家の中においた水桶の水が毎朝10cmほどの厚さの氷が張るほどの厳寒になる。

 冬季の高校通学時は、隣町の駅まで7キロメートルほどの距離を歩いて行った。吹雪ともなると地上2~3メートルの高さまでは硬く凍った細かい砂のような雪が吹き荒れ、手ぬぐいで頬被りをした上から顔に身体に突き刺さってくる。視界は吹雪で閉ざされるので路肩に立っている電柱の間に張られた電線を顔を右上に傾けて見上げながら這うような姿勢で通学したものである。高校生の筆者が一番早く、午前6時前に道路を通ることになるので、踏み跡もなく大変な思いをしたことがある。時には高校までの18キロメートルを歩いたこともあった。

 冬季日本海を通過する低気圧は、急激に発達して北海道や北陸・東北地方の日本海側の地域に大雪や猛吹雪をもたらすことがある。

 今日は3月5日、もう春はすぐそこまで足音を響かせながら近づいてきている。一昨日の昼間には啓蟄よろしくクモが今年初めて部屋の床をのろのろと歩いているのを見つけた。