山本藤光の文庫で読む500+α

著書「仕事と日常を磨く人間力マネジメント」の読書ナビ

居丈高

2018-11-07 | 知育タンスの引き出し
居丈高
以前に「かんぺき」を間違って書く人が多いと書きました。間違って読まれている漢字のナンバーワンは、「居丈高」ではないでしょうか。座ったときの背が高いさま、を表しています。
これは上から目線のことで、威丈高とも書きます。
読むことのできない漢字は、たくさんあります。特に魚ヘンは、苦手です。また、部首もわからないものがたくさんあります。「巨」の部首はわかりますか? 昔は工部といっていましたが、今は「はこがまえ」といいます。「巨」の旧字は上下の横棒が、左にはみ出ていたからです。
部首を覚えるのは、超苦手です。漢字検定3級で、私がつまずくのは「部首」なのです。ちなみに表題の読みは「いじょうこう」ではなく、「いたけだか」です。間違って喋っている人が結構います。
山本藤光2018.03.08

289:三夫婦の回顧

2018-11-07 | 小説「町おこしの賦」
289:三夫婦の回顧
――『町おこしの賦』第9部:おあしすの里16
 幼なじみの三夫婦が、居酒屋むらさきのテーブルを囲んでいる。瀬口恭二と詩織。宮瀬幸史郎と美和子。猪熊勇太とミユである。
「ちょっと早いんだけど、暮れはお互いに忙しいので、忘年会を開催したいと思います。今年も恭二と勇太には、ひとかたならぬお世話になりました。二人を支える賢婦人へのお礼と、うちの美和子への感謝をこめて、乾杯したいと思います」
 幸史郎の音頭にグラスが持ち上げられ、一斉に「カンパイ」と発した。

「お年寄り向けのボランティアといい、中学生の清掃活動といい、この町の貢献精神はますます広がっています。住民として誇らしい限りです」
 詩織はゴミ袋を持って登校する、中学生の姿を思い浮かべていった。
「すごいよね。町中に一体感がある」
 勇太は、ビールの泡を口につけたまま続けた。
「高校生からも中学生からも、自発的に申し入れられたことが、何よりもうれしかった」
 恭二はそういい、キンピラに箸をつけた。

「標茶町の今日あるのは、回収騒ぎのあった例の標高新聞のお陰だ。あのためにおれは停学になり、恭二たちは活動禁止処分になった」
「いや、正確には南川愛華先輩が、密かに学研の高校新聞コンクールに応募したことだと思う。あの全国一がなければ、学校も町も動かなかったと思う」
 幸史郎と恭二の熱い思いを受けて、詩織が続けた。
「私はコウちゃんのお父さんとお母さんの結婚が、町を変えた最大の要因だと思うわ。二人が結婚して、コウちゃん兄妹を養子に迎えた。宮瀬さんの秘められたパワーは、あのときに爆発したんだと思うの」

 各自が思い思いに語っていたが、それは美和子とミユの知らない世界だった。そのことに気づいて、恭二は美和子に話題を振った。
「亜緒伊(あおい)ちゃんは、何かのボランティアに登録したの?」
亜緒伊は、幸史郎・美和子夫妻の次女で標高二年生である。恭二の長男・可武威(かむじ)とは、同級生だった。
「お掃除に登録していて、この前友だちと二人で一人暮らしのおじいさんのところへ行ったの。あまりにも汚くて、驚いて帰ってきたわ。標(しるべ)通貨をもらって、すごくうれしそうだった」

「私、登録したよ。誕生日に、タイスキの出前サービス」
 ミユは少し照れながら、ボランティア登録を報告した。
「いいね。それで出前サービスの要求はきたの?」
 幸史郎が尋ねた。
「まだ。タイスキはあまり知られていないから、仕方がないよ」
「三月はおれの誕生日だから、ミユちゃんにきてもらおうかな?」
 幸史郎は笑いながら、焼酎の水割りを飲んだ。
「コウちゃんはダメ。お年寄りじゃないんだから」
 またみんなが笑った。どの顔も幸せそうである。

030cut:行きやすいところに偏る

2018-11-07 | 完全版シナリオ「ビリーの挑戦」
030cut:行きやすいところに偏る
――05scene:4月チーム会議
影野小枝 太田さんのABC分析表がスクリーンに映し出されています。
漆原 さて各ランクの顧客は、特定された。それ以外の顧客はDランクと呼ぶ。では、次の作業。シェアの横に、「月間訪問数」を入力すること。終わったら、それぞれの顧客に月何回行っているかの数字を入れて。考えこまないで、エイヤっていう感じで入れてみよう。
影野小枝 太田さんのABC分析表に数字が入りはじめました。C、Dランクにも数多くの2や3の数字が書きこまれています。月間訪問数合計欄に224と出ました。
漆原 太田へ質問。合計欄の数字は、何を意味しているのか?
太田 月間の延べ訪問軒数だと思います。
漆原 よくできた。では、きみの1日の訪問件数は何軒だろう?
太田 10軒くらいだと思います……。
漆原 1カ月の実営業日を23日として、その設定で224を割り算してごらん。.
太田(電卓を叩き)9.7軒です。
漆原 そう、太田は自分の見こみどおりに、訪問件数を理解している。きみはすごいよ。石川は何軒だった?
石川 11.9軒でした。
漆原 太田の表が映っているので、みんなもいっしょに考えてほしい。この表を見て、何か感じることはないだろうか。さらし者にして、太田には悪いけど、ちょっとの間辛抱してよな。太田はどう思う?
太田 2ヶ月に1度しか訪問していない先に0.5と書けば、もっと訪問件数は高くなったと思います。
影野小枝 漆原さんは、ちょっと困っているようです。あなたなら、何を感じますか?
山崎 太田は、C、Dランクに行き過ぎていると思います。もっとも、他人のことはいえない状態ですが、もう少しBランクに入力すべきだと思います。
漆原 いい着眼点だね。みんなも気づいたと思うけど、活動と成果の整合性って大切だよね。太田がCやDへ行っているのは、それぞれを一つでもランクアップさせるためだよな。
山崎 私もそうだったのですが、やっぱり行きやすいところに、ついつい行ってしまう傾向があります。
漆原 そうだよ。さすが、ベテラン。私もつい先日までは、同じだった。誰だって、そうなっちゃうのさ。

036:知・古典・教養ベスト100

2018-11-07 | 銀塾・知だらけの学習塾
036:知・古典・教養ベスト100
塾長の推薦する「知・古典・教養ベスト100」は次の通りです。すべて「山本藤光の文庫で読む500+α」で紹介してあります。興味のある作品は、そちらで確認してください。1作家1作品の紹介を原則としています。
このリストは随時入れ替えをしています。紹介しているのは、2018年09月30日現在のものです。

【知・教養・古典125+α・山本藤光の文庫で読む】
……01~10…………
野中郁次郎・紺野登:知識経営のすすめ(ちくま新書)
花村太郎:知的トレーニングの技術(ちくま学芸文庫
西堀栄三郎:石橋を叩けば渡れない(生産性出版)
モーム:世界文学読書案内(岩波文庫)
丸谷才一:思考のレッスン(文春文庫)
宮本常一:忘れられた日本人(岩波文庫
神坂次郎:縛られた巨人・南方熊楠の生涯(新潮文庫)
ジャック・ウェルチ:わが経営(上下巻、日経ビジネス人文庫)
イザベラ・バード:日本奥地紀行(平凡社ライブラリー)
与謝野晶子:全訳・源氏物語(全5巻、角川文庫)
……11~20…………
梅棹忠夫:知的生産の技術(岩波新書)
渋沢栄一:論語と算盤(角川ソフィア文庫)
瀬戸内寂聴:奇縁まんだら(日経文芸文庫)
ドナルド・キーン:ドナルド・キーン自伝(中公文庫)
黒岩比佐子:音のない記憶(角川ソフィア文庫)
中西進:日本人の忘れもの(全3巻、ウェッジ文庫)
宇野千代:私の文学的回想記(中公文庫)
P.F.ドラッカー:プロフェッショナルの条件(ダイヤモンド社)
洪自誠:菜根譚(岩波文庫)
山崎光夫:ドンネルといわれた男・北里柴三郎(上下巻、中公文庫)
……21~30…………
橋本治:これで古典がよくわかる(ちくま文
正岡子規:笑う子規(ちくま文庫)
須賀敦子:ヴェネツィアの宿(文春文庫)
小林秀雄:無常という事(新潮文庫)
川喜田二郎:発想法・創造性開発のために(中公新書
早川良一郎:散歩が仕事(文春文庫
阿刀田高:楽しい古事記(角川文庫)
松下竜一:豆腐屋の四季(講談社文芸文庫)
赤瀬川原平:新解さんの謎(文春文庫)
菅野昭正:書物の達人・丸谷才一(集英社新書)
……31~40…………
小林秀雄・岡潔:人間の建設(新潮文庫)
福沢諭吉:学問のすすめ(角川ソフィア文庫)
九鬼周造:いきの構造(岩波文庫)
岡潔:春宵十話(光文社文庫)
山崎朋子:サンダカン八番娼館(文春文庫)
養老孟司:バカの壁(新潮新書)
斎藤孝:読書力(岩波新書)
柳田国男:遠野物語(河出文庫。佐藤誠輔・口語訳)
山村修:遅読のすすめ(ちくま文庫)
江藤淳:成熟と喪失・〈母〉の崩壊(講談社文芸文庫)
……41~50…………
干刈あがた訳:堤中納言物語(講談社「21世紀少年少女古典文学館7)
新渡戸稲造:武士道(PHP文庫)
河合隼雄:こころの処方箋(新潮文庫)
松尾芭蕉:おくのほそ道(角川ソフィア文庫)
花田清輝:復興期の精神(講談社文芸文庫)
串田孫一:ギリシア神話(ちくま文庫)
丸山真男:日本の思想(岩波新書)
S・R・コヴィー:七つの習慣(キングベアー出版)
石川啄木:一握の砂(新潮文庫)
秋山利輝:丁稚のすすめ(幻冬舎)
……51~60…………
佐野眞一:宮本常一が見た日本(ちくま文庫)
谷崎潤一郎:陰翳礼讃 (中公文庫)
外山滋比古:思考の整理学(ちくま文庫)
稲田浩二・稲田和子:日本昔話100選(講談社+α文庫)
小山鉄郎:白川静さんに学ぶ・漢字は楽しい(新潮文庫)
高野登:サービスを超える瞬間(かんき出版)
荻野文子:ヘタな人生論より徒然草(河出文庫)佐木隆三:復讐するは我にあり(文春文庫)
五木寛之:私訳・歎異抄(PHP文庫)
エリヤフ・ゴールドラット:ザ・ゴール(ダイヤモンド社)
……61~70…………
D.カーネギー:道は開ける(角川文庫)
木村秋則:リンゴが教えてくれたこと(日経ビジネス人文庫)
マキアヴエツリ:君主論(岩波文庫)
出久根達郎:作家の値段(講談社文庫)
斉須政雄:調理場という戦場(幻冬舎文庫)
小関智弘:仕事が人をつくる(岩波新書)
谷沢永一:紙つぶて・全(文春文庫)
坪内祐三:一九七二(文春文庫)
三木卓:私の方丈記(河出書房新社)
斎藤美奈子:文章読本さん江(ちくま文庫)
……71~80…………
大泉康雄:あさま山荘銃撃戦の深層(上下巻、講談社文庫)
竹田恒泰:日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか(PHP新書)
池内紀:すごいトシヨリBOOK(毎日新聞社)
矢野健太郎:数学物語(角川ソフィア文庫)
W・A・オールコット:知的人生案内(知的生きかた文庫)
松下幸之助:夢を育てる・私の履歴書(日経文芸文庫)
大塚ひかり:竹取物語・ひかりナビで読む(文春文庫)
立花隆:サル学の現在(上下巻、文春文庫)
池田晶子:14歳からの哲学(トランスビュー)
常盤文克:知と経営(日経ビジネス人文庫)
……81~90…………
内海隆一郎・谷口ジロ画:欅の木(小学館文庫)
鶴見俊輔:思い出袋(岩波新書)
田辺聖子:今昔まんだら(角川文庫)
ボブ・シャーウィン:ICHIRO(朝日文庫)
田坂広志:知性を磨く(光文社新書)
俵万智:サラダ記念日(河出文庫)
ダニエル・ゴールマン:EQ・こころの知能指数(講談社α文庫)
朝日新聞学芸部編:読みなおす一冊(朝日選書)
畑村洋太郎:失敗学のすすめ(講談社文庫)
後藤武士:読むだけですっきりわかる日本史(宝島文庫)
……91~100…………
アドラー:人生の意味の心理学(100分 de 名著)
本多秋五:物語戦後文学史(上中下巻、岩波現代文庫)
桐光学園+ちくまプリマー新書編集部・編『何のために「学ぶ」のか・中学生からの大学講義1』(ちくまプリマー新書)
ピート・デイヴィス:四千万人を殺した戦慄のインフルエンザの正体を追う(文春文庫)
岩崎夏海:もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら(新潮文庫)
今村聡・海堂尊:医療防衛(角川oneテーマ21新書)
山岸淳子:ドラッカーとオーケストラ組織論(PHP新書)
名指導で読むなつかしの高校国語(ちくま学芸文庫)
小谷野敦:もてない男・恋愛論を超えて(ちくま新書)
東海林さだお:ショージ君の青春記(文春文庫)
……101~110…………
ケント・ギルバート:日本人だけが知らない 世界から尊敬される日本人(SB新書)
松浦弥太郎:松浦弥太郎の仕事術(朝日文庫)
川北義則:いまはダメでも、きっとうまくいく(PHP文庫)
三角寛:山窩奇談(河出文庫)
小林信彦:現代〈死語〉ノート(岩波新書)
北嶋廣敏:右と左の面白ネタ事典(PHP文庫)
三田誠広:書く前に読もう超明解文学史(集英社文庫)
服部真澄:骨董市で家を買う(中公文庫)
池田清彦:やぶにらみ科学論(ちくま新書)
藤井孝一:週末起業(ちくま新書)

阿刀田高『短編小説より愛をこめて』(新潮文庫)がいい

2018-11-07 | のほほんのほんの本
阿刀田高『短編小説より愛をこめて』(新潮文庫)がいい
阿刀田高は短篇の名手として知られています。著書に『短編小説より愛をこめて』(新潮文庫)があります。短編にまつわるエッセイ集です。ここでは阿刀田高の推薦する20作品も紹介されています。私は紹介作をすべて読み、眼力のすごさに感動させられました。意外な作品が紹介されています。ブックオフでぜひ探してみてください。
山本藤光2018.11.07

バズる

2018-11-07 | 知育タンスの引き出し
バズる
テレビを観ていたら、新しく辞書に登録された言葉の紹介がありました。わからなかったのは、「バズる」でした。調べてみました。

バズる:ウェブ上で、ある特定事柄について話題にする。特にSNSを通じて多人数がうわさをしたり、意見や感想を述べ合ったりして、一挙に話題が広まることを指す。(デジタル大辞泉)

わからないわけです。未知の世界の言葉ですので。
山本藤光2018.11.07