山本藤光の文庫で読む500+α

著書「仕事と日常を磨く人間力マネジメント」の読書ナビ

乱知180607:拝啓ホンダジェットさま

2018-06-07 | 乱知タイム
乱知180607:拝啓ホンダジェットさま
オートバイ→乗用車→ジェット機。ホンダの3段跳びです。いよいよ来年からホンダジェットは、日本で販売されます。1機1億7700万円。小型機としては、アメリカでナンバーワンの売上で、これまでに43機出荷しています。これだけの技術があるのだから、ホンダは足腰の弱った老人向けの運転免許のいらない乗り物を開発するように。それも速やかにお願いします。
山本藤光2018.06.07

ビリーの挑戦2-090cut:鈴木のSSTアカデミー

2018-06-07 | ビリーの挑戦第2部・伝説のSSTプロジェクトに挑む
ビリーの挑戦2-090cut:鈴木のSSTアカデミー
――Scene14:SSTアカデミー
影野小枝 鈴木さんと東出MRの初顔合わせです。高知営業所の片隅で面談を始めました。
鈴木 1週間きみと同行したら、翌週は長谷部MRと同行する。おれが与えた課題に、きみはその間単独で挑戦しなければならない。合格したら、もう1段高いレベルに引き上げる。そうして20回やったら、おさらばということになる。
東出 よろしくお願いします。これ私の顧客別実績表と月間行動計画書です。大学病院と大病院の担当ですが、あまり成績はかんばしくありません。
鈴木 任せておきなって。おれがバンバン売ってやるから。
影野小枝 あらあら、鈴木さんはとんでもない発言をしています。営業的な同行はタブーなはずですよね。アカデミーの趣旨を理解しているのかしら。

新・知だらけ008:一念発起した日

2018-06-07 | 新・知だらけの学習塾
新・知だらけ008:一念発起した日
――第1講義:人生
企業人時代、50歳までの塾長は、とんでもな毎日を過ごしていました。50歳の誕生日を目前にしたある日、最も尊敬していた定年退職した先輩にばったり会いました。その人の目は輝きを失い、顔には張りもありませんでした。
「毎日が日曜日だよ。家にいると家内が露骨にイヤな顔をするんで、ぶらぶらしている」

 そういって、その人は寂しそうに下を向きました。ああなってはいけない。塾長が一念発起した日のことです。ナナカマドの木が赤い実をつけていたのを、印象深く覚えています。

反省をこめて、知的ではなかった塾長の日常を描いてみたいと思います。

昨日の酒が残った朝、目覚まし時計か女房に叩き起こされます。小用、歯磨き、洗顔。新聞は読む暇がありません。身支度を整え、脱兎のごとく駅へと向かいます。寝癖が残ったままです。

 満員電車には、本を読むスペースすらありません。見知らぬ他人と体温を交換し合い、何度もあくびをしながら、会社へと向かいます。空腹で身体には力はありません。眠い。座席に座って、船をこいでいる人をうらやましく思います。

 会社に着きます。自動販売機でペットボトルを買い求め、同僚と談笑します。アフターフォアイブの約束が成立します。昼休みはフリーセル(カードゲーム)で時間をつぶします。17時に退社。いつもの縄のれんへと向かいます。仲間との楽しいひと時を過ごします。
 ハシゴ酒で、深夜に帰宅します。まだ飲み足りなくて、焼酎のオンザロックを飲みます。バタンキュー。この人は、身体を壊すか、家庭を壊すか、仕事をダメにするかの末路をたどることになります。

 こんなふうにならないように、きちんと1日の設計をしたいものです。塾長は50歳を境に、大変身しています。9時就寝3時起床を実現しました。午前3時半から2時間は読書と執筆。通勤電車は一番電車に換えました。座って読書ができます。アフターファイブは週に1回だけつきあいますが、絶対に2次会には行きませんでした。
一念発起するとは、これほどの難業を実践することなのです。

質を測る035:PDCAサイクルを回させる

2018-06-07 | 営業の「質を測るものさし」あります
質を測る035:PDCAサイクルを回させる
――第3章:営業リーダー
 営業リーダーは「SECI」を回す。営業担当者は「RPDC」を毎日回す。強いチームは、この2つが連動してくるくる回っています。営業リーダーが「PDCA」と、どうかかわるべきかにふれておきます。

P:成果を思い描かせる
――「朝書き日報」を書いてもらえれば理想的ですが、抵抗する営業担当者もいます。そんなときは、本日の最大の成果をいわせる習慣を確立してもらいたいと思います。出かける営業担当者に「今日のメダマはなに?」などと明るく問いかけてください。遠隔地に営業担当者がいる場合などは、メールの1行報告などで代替しているチームもあります。
 同行時は面談前にかならず「成果目標はなに?」の質問を励行してください。基本は△活動の撲滅です。

D:失敗を恐れず挑戦させる
――同行時に、軽く背中をおしてあげることは大切です。「失敗したら私があやまるから、ちょっとやってみようか」などの合意は必要となります。新しい話法に挑む。新しい切り口で挑戦するなど、「D」の前提に失敗がつきまとっているわけではありません。「やるぞ」「やったー」のつながりを求めていることを忘れないでください。

C:新しいなにかを発見させる
――同行時に診療室のポスターに関心を向ける。受付嬢が前と違うみたいだけれど、などと質問を投げかける。とにかく同行時に営業リーダーは五感を総動員して営業担当者に語りかけてください。
 帰社してきた営業担当者には、「今日は何か大発見があったかい?」と笑顔で問いかける習慣を身につけてください。「C」は発見だけではなく、新たに気づいたことも含めます。

A:新たな発見と挑戦を明日の糧にさせる
――「A」は明日にこだわらないでください。「次回」でもかまいませんし、「来月まで」でもいいわけです。今日が明日につながるという指導が根本です。営業担当者が顧客との会話から新たなニーズを発見したとします。本日の面談は不調におわりましたが、二-ズをふまえて、「今度はきっと」と思ってもらえればいいのです。

のほほん180607:『コチャバンバ行き』ゲット

2018-06-07 | のほほんのほんの本
のほほん180607:『コチャバンバ行き』ゲット

永井龍男『コチャバンバ行き』(講談社文芸文庫)を古書店で発見。ずっと探していた本です。小躍りしてしまいました。本書は4種類持っている永井龍男の全集では、未収録の作品です。あきらめて『青梅雨』(新潮文庫)を紹介しようと思っていましたが、本日より読みはじめます。
山本藤光2018.06.07

妙に知180607:容器画

2018-06-07 | 妙に知(明日)の日記
妙に知180607:容器画
感性を磨くために、文章を書くことを推奨しています。文章だけではなく、絵も同じことだろうと思い、初心者でも描ける絵の入門について調べてみました。
最近ではパソコンでも絵は描けます。「容器画」という単語が出てきました。これは自在画とは対極にあるもので、定規やコンパスで描くものです。建築屋などが描く間取り図などのことです。
この手法でアートを描いている例はないのかな。検索してみましたら、大量の容器の絵が飛び出してきました。定規やコンパスで自在画を描いている例は、発見できませんでした。
山本藤光2018.06.07

事前面談が大切:めんどうかい084

2018-06-07 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
事前面談が大切:めんどうかい084
――第5章:同行の基本
「育成同行」では、営業担当者がレベルアップしなければならないポイントを抽出します。当然、営業リーダーが押しつけてはなりません。話し合いにより、レベルアップ項目を定め、半年かけてここまでスキルを伸ばそう、とのゴールを明確にするのです。双方が合意した項目を共有し、少しずつレベルを引き上げます。

「戦略同行」は、2人が連携して攻略すべき顧客を選定します。あまり多くすると、カバーしきれなくなります。1人の営業担当者につき、1、2軒くらいで構いません。できるだけポテンシャルの高い、難渋先を選ぶことが重要です。営業リーダーが、継続して同行できる範囲で、選択することが大切になります。

 設定した2つのゴールは、オフィスの壁に張り出します。チーム全員が仲間のゴールを知ることで、連帯感が強くなります。張り出した紙の前に営業担当者が集まり、自然に知の共有が行われます。「育成同行で、顧客ニーズを探る活動がワンランクアップしているけれど、何をどう変えたの?」などといった会話が生まれます。

半年間の「CP」研修では、育成同行対象者を1から2名、戦略同行顧客を3から5軒ほど選んでもらい、そこに集中するよう推奨しています。指導の連続性を体感してもらうことと、同行効果を実感してもらうためには、対象を絞り込まなければなりません。

育成同行面談は2時間、戦略同行面談は3時間というのが、受講者の平均でした。

町おこし149:ルームシェア

2018-06-07 | 小説「町おこしの賦」
町おこし149:ルームシェア
――『町おこしの賦』第5部:クレオパトラの鼻26 
瀬口恭二と浅川留美は、札幌行きの電車に乗りこんだ。これまで住んでいたアパートを引き払い、新しい住まいを探さなければならない。
電車が釧路駅を離れるのを待ち構えていたように、留美はいった。
「私、彼氏と別れてきたの」
 幼なじみで、高校卒業まで交際していた。彼は釧路教育大の二年生だったが、留美が浪人中に新しい彼女ができた。だから別れるといっても、たいした意味はない。でもケジメって大切でしょう。そんな話を留美は、少し照れくさそうに語った。恭二も詩織のことを、包み隠さず留美に語った。
「これで二人の過去とは、決別だね。ここからは、恭二と二人で歩く。異存ないわよね」
 異存などなかった。みそぎを終えた二人は、晴れやかな表情で見つめ合った。留美の唇が伸びてきた。恭二はしっかりと、それを受け入れた。

 電車は左の車窓に太平洋をとらえて、希望に満ちた明日へと走り続ける。
「私ね、高校時代に、小説を書いたことがあるの。それを『文学界』という文芸誌に応募したら、最終選考まで残ったの。結局、入選はしなかったんだけど。うんと文学を学んで、また小説を書きたい」
留美は、自分の夢を熱く語った。恭二は何かを伝えたい、と思った。しかし伝えるべき何かが、まだないことを思い知らされた。暗い調剤室にたたずむ、自分の姿が目に浮かんだ。
「おれ、今のところ何にもない。これから何をすべきか探すことにする」
「応援するわ、恭二。でも笑い話作家には、なれると思う」

 札幌へ着いてすぐに、留美のアパートに向かった。大家立ち合いでの検査をすませ、敷金などの精算をしてもらった。留美は必要なものを段ボール二個に納め、残りをすべて大家さんに処分してもらうように依頼をした。
机も布団も茶碗も、すべて置いて行くことにしたのである。浪人生ばかりが入る、アパートである。大家さんは、歓迎してくれた。

今度は、恭二のアパートへ向かった。留美の二個の段ボールは、恭二の部屋へ移された。三月分の家賃は前払いしているので、まだ居住可能である。二人は北大近くの、物件を探すことにしていた。
「この前はここで、正月を迎えたんだったね」
「留美は、ホームレスみたいだった」
 二人で笑った。

「恭二、別々に住まいを借りるのはもったいないから、ルームシェアにしようか?」
 小さな台所で、インスタントコーヒーを入れながら、留美は背中を向けたままいった。
「おれも考えていた。二間あるマンションを借りて、部屋は不干渉領域にする。いいね、留美さえよければ、おれは大歓迎だ」
「料理は交代制だよ。それと同棲とは違うんだから、夜這いはダメ」
「夜這いなんかしない。その気になったら、ちゃんと伝えるさ」

 その夜、二人は一つのベッドに潜りこんだ。
「私、汗臭くない?」
「いい匂いだ」
「お風呂のついているところが、絶対条件だね」
「それとエアコンは、絶対だな。これでは寒くて、留美を裸にすることができない」
 恭二は留美の腰に手を回し、細身の身体を引き寄せた。「電気消して」と留美はいった。